SNSアリスでの1本目の投稿は、我らがアリスになぞらえて、不思議の国の話にしようと思います。
これほどたくさんの作品に影響を与え、オマージュ(マネした作品)を作り、今なお尽きぬ鉱脈のような作品を私は知りません。
作品の広がりがまるで生き物のようにアリスを永遠の存在にしているのではないかと感じます。
その広がり方は神話に似ているなと思いました。
義務じゃなくて、そうあって欲しいから語り継ぐ、語り手の理想によって物語はじょじょに形を変えながら。
魅力の強さが作品の力であって寿命の長さになる。そしてそれは時に永遠に近いほどの長さを得る。
神話とは本来そういう物じゃないか❓
だからこそその国の神話はその国の人たちの心象風景を映すものになっているのではないかと思います。
そしてもう1つ、全ての物語は神話になる可能性をふくんでいるのではないか❓
そうあって欲しい世界を映すことができたら、自分達のルーツを語る神話から、自分達のこれから目指す未来に向けてのテーマとしての神話になるのではないかなと思います。
不思議の国のアリスに話を戻します。
この物語が映像的に映える作品であったことも、作品の広がりを助ける1つの要因になったのではないかなと思います。
ディズニー映画は元より、アリス・イン・ワンダーランドでも、ポップなデザインが目を奪います。
私が見た中で一番デキがいいなと思ったのは、なぜか古い実写の映画でした。
映像がきれいになればなるほど、なにかが違うのです。
想像する余地があればあるほどその作品の神話性は増す気がします。
みんなの不思議の国のアリスから、切り離されて映像として出来上がったものは解釈としての不思議の国のアリスになるような気がします。
あの挿し絵と想像する余地のある物語が作品に神話じみた広がりを持たせているのだと思います。
不思議の国のアリスとは作品じゃなくジャンルのような気がします。
まねがまねを作り、元の作品を知らない人でも、その世界観と空気は知っているという状態になります。
抜け出せないループ、不条理な世界、夢の中だから許されるむちゃくちゃ、一筋縄ではいかないキャラクターたち、アリスの少女としての魅力とあいまって、なにが起こるか分からない。
様々な条件が重なって、この物語は私たちを魅了し続けるのだと思います。