どうも。仲良しくろきです。
今日は世話になってる気の良いブロ友さんからの紹介でメランコリックというジャパニーズムービーショウを観に行って来ました!
これが実に散歩道を歩くような自然体の良いリズムを刻みながらもシッカリと残酷でしかも大爆笑できて、観た後に不思議な事に心がちょっとほっこりしてしまうという、人間ドラマあり!笑いあり!血みどろ殺人あり!なとっても素敵なコメディサスペンスなのでありました!
あとみんな大好き!恋愛要素!もシッカリと含んでありますよ!(あまりにも取って付けたような恋愛要素ですけどw)
ストーリーは主人公の冴えない東大卒のニート男・カズヒコくん(30)がヒロインに惚れて下心からバイト(銭湯で働く)をするよ〜!!というモノなんですが、これがマァ肩書き通りでカズヒコくんは無駄にプライド高いんですよねw
この映画はカズヒコくんが成長していくサクセスストーリーが見どころではあるんですけれど「オイ!!30歳に成長もクソもあるかよ!!ナメてんのかコラァ!!!!」って思うかもしれませんが、これが実に妙なリアリティを保っているんですよね。
この映画は大袈裟リアクションや「いや、ねーよ」というイタイ演技や「ありえんやろホンマ!」という奇抜キャラも出てきません。うっかり東大卒ニートの男(30歳)と聞くと、最近流行りの「なろう系小説」のように"ダメ男が地上最強!?"みたいな痛めの願望が踏襲された違和感キャラ映画かという誤解が出てくるかもしれませんが、そんな要素は一切なく本当にリアリティを重視した自然体の良いリズムで違和感なく進むストーリーを確かに楽しむ事ができる内容になっています。(別のツッコミどころはあるかもしらんけどw)
そしてその登場人物というのが、主人公で心優しいけれど、妙にプライドが高くて気難し屋のカズヒコくん、東大卒を執拗に確認するなんだか現金なヒロイン、どこか軽薄で会話も軽いチャラさと金髪が光る銭湯のバイト同僚のマツモトくん、穏やかで優しそうだけれどうだつの上がらなそうな銭湯店主、などなど。どこにでもいそうな人なんですが、現実同様に表面上の顔だけじゃなくどこか影もあるような演者たちがよりリアリティを演出してくれます。
正直、この映画で完全なる善良な市民でこの映画の良心となるのは、カズヒコくんの両親だけなんですよね。あとは良くも悪くもやはり自己の欲が見え隠れしていて、それがある意味真っ当な人間の姿なのかもしれないけれど、それぞれのキャラクターの味わい深いサイコな一面が良い仕事をしてくれる映画となっていますw(でも僕はこのたまに差し込まれるカズヒコくんの両親のノーテンキな会話が微笑ましくて結構好きだったんですけれどねw)
そんな登場人物たちと散歩道を歩くように淡々とカズヒコくんの日常が進んで行きます。カズヒコくんは真面目に仕事に向き合ったり、サイコな影響を受けたり、流されたり、恋をしたり、心地良いテンポで進んで行くんですが、物語の終盤には、しっかりとメランコリック(憂鬱)な日常に風穴を開けるイカした弾丸をぶち込んでくれますよ!!!!
サスペンスやミステリで言う所のどんでん返しが、正直ちゃぶ台返し上等!全てをぶっ壊す!というハチャメチャなぶっ飛び超展開となっていてすこぶる楽しいです。なかなかカオス展開なのと、やっぱりそれでもその展開がどこか物悲しくもあるんですが、そんな視聴者の気持ちは差し置いて「これはこれでハッピーエンドだろ?」という粋な演出をするちょっとしたロックな語りで締めくくられるんですが、それがまたかなり良い味出してます。
これはあくまでも僕の解釈なんですが、こういう前向きなバッドエンドって大好きなんですよね。ゾンビコップの絶望的な状況でも一泡吹かせてやった後に語る「生まれ変わったら女の子のサドルになりてえ」みたいな感じ。絶望的な状況はまったく変わっていないんだけれど「おれの仕事はキッチリ終えたぜ。次はお前の番だろ?」みたいな感じっつーんでしょうかね。
いや、ちょっと違うかなァ。
もしかしたら「全っ然ちげーよ!!メランコリックはそんなバッドエンドじゃねえよ!」と思うかもしれませんが、まァこのnote内においては僕の感性がルールって事でご容赦くださいね!!
もし気になった方は自分の感性で確かめて下さいな!!
ただまさかの10月上旬まで公開みたいなんで、もう2週間くらいで公開終了するかと思いますけれど!!!!