70億人の勝ち組のみなさまへ。

 

 

 

 

 

この世は生存戦略ゲームが開催されたユニバース。

そこでみなさまは、勝利を手にした。

あとは、死ぬまでの時間、余剰の生を、楽しんでくれたまえ。

ゲームマスターより。

僕の手元に、こんなメッセージが届いた。

今まさに、縄で首を吊ってやろう、としていた時に。

せめて自撮り動画でものせてコンテンツにしようと思っていた時に。

そんな時に届いた。

僕には、生きる意味がわからない。

でも、そんなことを考えるのは、きっと暇だから。

だから、死ぬ意味もわかんない。

僕らは余剰の時間を手にした。

圧倒的超知能、言語能力、手足の発達。

祖先なんて、最初はでっかいネズミだし、

ホモ・サピエンスだって、当時は「木に登れない猿」だった。

今の時代は、自由だ。

先人たちが、勝ち取ってきた。

でも僕は、「人としての生き方」がわからない。

ぶっつけ本番。

セーブもできなければ、リセットもできない。

突然こうなった。

「本当に、僕は赤ちゃんだったのか？」とさえ疑ってしまう。

余剰の時間を、何に使うか。

生産的なことに使うのか。やるべきことか。

今やっと、進み始めた。自分の足で。

今やっと、世界は残酷で試練で苦行だって、わかってきた。

今やっと、自分は天才じゃないって、思い知った。

今やっと、自分はちっぽけだって、気づいた。

今やっと、自分とみんなは違うって、理解した。

今やっと、挫折と向き合って、起き上がってんだ。

今やっと、言い訳しないで、立ち直れてきてる。

今やっと、自分がニンゲンだって、思い出した。

あ、通知だ。

この世は生存戦略ゲームが開催されたユニバース。

そこで君たち人類は、勝利を手にした。

あとは、死ぬまでの時間、余剰の生を、楽しんでくれたまえ。

ゲームマスターより。

 

なんかこんなメッセージきたんだけど 笑

かれぴっぴにもきてた 笑

何これ？笑

ネットで、いつでもどこでも繋がれる。

本当にそうだろうか？

本当に繋がりたい人は？

僕は、あの人と繋がりたいのに。

70億人の勝ち組。

テクノロジーで、なんだってできるようになった

知識に価値はなくなり、行動する人が重要になった。

動けない。

何にも縛られていないはずなのに。

その行動が、簡単じゃない。

70億人の勝ち組。

自分よりも恵まれた人、

いや、

自分よりも恵まれていると決めつけて妄想する対象。

僕らは時に嫉妬する。

70億人の勝ち組。

この時代に生きられなかった彼らは、どんな思いをするだろう。

彼らは僕らに嫉妬しているのだろうか。

戦争はなくなっても、自ら命を絶つ僕らを。

70億人の勝ち組。

本当に勝ち組だろうか。

なら、この閉塞感はなんだろう。

なら、彼らはどうしてあんなにも楽しそうなんだろう。

彼らと僕らの間には、いったい何が立ちふさがっているのだろう。

70億人の勝ち組。

生存戦略で、圧倒的な勝ち組だ。

だが、それは当たり前になった。

みんな走れるから、「うまく走りたい」と願うようになった。

欲望の塊。それがニンゲン。

ニンゲンを嫌な角度からばかり見ないで。

ニンゲンも、ここまでたくさんやってきたんだ。

自信がない。

それは経験がないからだ。

経験がない。

それは自分の足で踏み出していないからだ。

踏み出せない。

それは君のアルゴリズムとインセンティブ設計が問題かもしれない。

70億人の勝ち組。

もう、みんな一等賞なのに。

70億人の勝ち組。

勝った。でも、そこに意味はなかった。

だから、勝ったことより、生まれたことよりも、その間で起きたことに、

大切なことが隠れているのかもしれない。

これから、どう生きていくか。

もっとハングリーになるか。

足るを知るか。

どっちもやるか。

奪われるのは既存の仕事で、新規の仕事じゃない。

ボーリングのピンを立てる仕事が奪われるのが怖いのか。

理想とはかけ離れた、うまくいかない現実。

知れば知るほど、何も知らないと思い知る。

70億人の勝ち組。

死ぬことがゴールじゃない。

そこまでをどう生きるか。

最後は、みんなくたばる。

それまでだから。

死ぬまでは生きよう。

そう思った。

どうも、ゲームマスターです。

70億人の勝ち組のみなさまへ。

この世界を楽しんでいただけていますでしょうか？

ここにたどり着くまで、本当に、御苦労なさいました。

え？覚えてない。そうですか。まぁ、あれは思い出さないほうがいいです。

ささ、すでにみなさまは余剰の生を獲得し、いわゆるクリア後の世界にいます。

ですからもうあとは、満喫してってください。

心逝くまで、どうぞご堪能あれ。

ここまで読んでくれたあなただけに、
TODAY IS A GOOD DAY FOR YOU...