英検1級と京大英語、どっちが難しいの?(1)
私は名古屋大学の教育学部出身で、別に英語の専門家ではなかった。しかし、中京地区で塾講師をするにはそれで充分な学歴だったので大学卒業後は深く考えずに英語講師をしていた。しかし、私はまだ20代前半で「これで十分」では困るのだった。どうせやるなら“一流”をめざしたい。
その時に考えたのは
「英語講師と名乗るのなら英語圏で暮らしてみるべき」
ということだった。そこで、お金をかけずにアメリカに渡るための試験を受けまくった。その中の一つに合格してアメリカのユタ州ローガン中学校で教師をすることになった。帰国したら、26歳で失業することが分かっていたけど若かったからね。
「何とかなる」
と旅立った。
帰国して自分の故郷で塾を開いて英語講師を始めた。結婚して自分の塾を建ててローンの返済が始まったので、生徒募集に真剣になった頃。
「どうすれば一流の英語講師と思ってもらえるのか?」
と、考えた。私の答えは「英検1級」だった。名古屋大学の学歴や、アメリカで教師をしていたという経歴だけでは安心できなかった。
それで猛勉強をして英検1級の他、通訳ガイドの国家試験、ビジネル英検A級、国連英検A級なども合格した。
「これで大丈夫だろう」
と思ったら、塾生の子が
「先生は名大卒だけど、京大の英作文で医学部合格レベルなの?」
と尋ねてきた。50代だった。それで、実証する必要があったので京大を受けて英語で8割を実証した。
「今度こそ大丈夫だろう」
と思った。
京大入試の成績開示
平成18年、20年(文学部) 正解率の平均 66%( 受験英語 )
平成21年、22年(教育学部) 正解率の平均 76%( 資格英語 )
平成24年、25年(総合人間) 正解率の平均 79%( ネイティブ英語)
ところが、
「先生が力があっても意味ない。生徒が合格しないとね」
と言われてしまった。それで、塾生・通信生の子に自分の経験から分かった京大で8割を超える英作文や和訳の書き方を教えた。
2022年度
京都大学「医学部」、 京都大学「経済学部」、名古屋大学「理学部」、金沢大学「医学部」、名市大「看護学部」
2021年度
京都大学「理学部」、 京都大学「経済学部」
2020年度
京都大学「工学部」2名、横浜国立大学「都市科学部」、名古屋市立大学「医学部医学科」
2019年度
京都大学「総合人間学部」、金沢大学「医学部」(医学科)
2018年度
京都大学「理学部」、名古屋大学「医学部」(医学科)、慶応大学「医学部」(医学科)、広島大学「医学部」(医学科)
ここまでやると、さすがに YouTube 動画やアメブロで目立ち始めてきた。「私の京大合格作戦」(エール出版)の2020年から2022年まで私のやっていることが掲載された。そして、合格するタイプの生徒には共通点があると分かってきた。