「超進学校ほど校則がユルユル」の法則
東大出身の方とお仕事をしたことがありますが、よほどの進学校でも、学校の授業だけで東大、京大に行けるわけじゃなくて、その授業進度を更に超える自学自習を進められる人だけが、東大・京大クラスに受かる印象。
このレベルになってくると、学校や塾の講義なんてのはおまけみたいなもので、難問にぶち当たっときに質問できる環境があればそれだけでいいらしい。
この方は、現役の高校時代に東大・京大受験生が周囲にいなかったのでしょうね。何も分かっていない。私は四日市高校に通う北勢線で、いつも一緒に通っていたAくんは京大医学部合格、Bくんは東大経済学部に合格し、Dくんは私と同じ名古屋大学文学部に合格した。
この方が書いているように、東大・京大受験生は
「難問にぶち当たっときに質問できる環境があればそれだけでいい」
のは当たり前です。授業なんか必要ないし、必要なら動画を見れば済む。東進のように映像授業で高額のチャージなんてあり得ない。四谷学院のように55段階なんて必要ない。
だから、Z会のように自分のペースで勉強できるシステムが人気がある。
多くの保護者が求めるように「宿題をいっぱい」出したらすぐに退塾されてしまう。日常的に京大、阪大、名大受験生を指導している私は「質問できる環境」を整えることに専念している。すると、勘違い生徒は
「何もしてくれない」
と不満を言って退塾していく。小学生のようにプリントを用意してもらい、赤ペンで〇をつけてもらうことが勉強と信じたまま高校生になってしまった子には難関大学合格はムリなんですよ。
もちろん、塾講師としては本物の京大受験生を確保しなければならないから指導システムを変えるわけにはいかない。つまり、“自称優秀な生徒”には去ってもらって構わない。というか、そういう生徒には来てほしくない。私だけではなく、たいていの塾経営者は同じ戦略を立てる。
受験指導って、限界があるんです。ダメな生徒に京都大学を合格するまで指導をするのは効率が悪すぎる(ほとんど不可能)。もともと賢い生徒に来てもらわないと倒産してしまうのだから仕方ない。
中学や高校の校則に関してまことしやかに囁かれる“法則”が、「超進学校ほど校則がユルユル」というもの。毎年、東京大学に100人前後の生徒を送り込む麻布(東京)や灘(兵庫)といった名門校は、自由な校風でも有名だ。
これは実際に10年連続で合格者を出した私の経験だから信じてほしい。賢い子に共通しているのは“束縛を嫌う”ことなんですよ。自分で勉強のペースを決める。教材を何にするかは自分選ぶ。どのテストを受けるかは自分で判断する。
そんな生徒に、着る服はコレ、履く靴はコレ、髪型はコレ、問題集はコレ、宿題はコレ、テストはこれを受けよ、部活は強制・・・。こんなガチガチの生活はありえないのです。
「そんな指導はバカを相手にしたときに有効だろうけど、私は違う」
プライドがあるのだから、きちんと認めてあげないとね。実際、こういう受験生は教師や塾講師より賢いのだから。
ここ三重県のような田舎の学校にありがちな「クラスの団結」「部活の早朝練習」なんてナンセンス。
「どこの国がそんなアホな制度を採用しとんの?」
私はアメリカの中学校で指導していたので、彼らの言い分がよく分かる。ローガン中学校には「クラス」なんて存在せず「部活」という制度も存在していませんでした。
80年くらい遅れましたが、日本の学校もそろそろガラパゴス化から脱け出ていい時期だと思います。