「駿台」「河合」「東進」「代ゼミ」の解答を比べてみた(1)
「京都大学2021年度英語Ⅲ」の冒頭部分
言うまでもなく、転ばぬ先の杖は大切である。
●駿台●
Needless to say, doing as much as you can in order not to fail is necessary.
失敗しないためにできる限りのことをすることが必要なのは言うまでもありません。
●河合●
It goes without saying that it is important to look before you leap.
跳ぶ前に見ることが重要であることは言うまでもありません。
●東進●
There is no doubt that it is important to look before you you leap.
跳ぶ前に見ることが重要であることに疑いはない。
●代ゼミ●
Needless to say, it is important to take precautions to avoid a mistake.
言うまでもなく、間違いを避けるために用心をすることが重要である。
さて、同じ問題文を大手予備校の講師が集まって“模範解答”を公表しました。たった一文だけでもこの違い!問題文はこの5倍ほどの長さなので全部を比較するのはスペースの関係でできませんが、バラバラであることは納得してもらえると思います。
どれも難点があります。駿台のは主語がデカすぎるし、河合の熟語 it goes without saying って言う人に最近会ったことない。東進のは「言うまでもなく」なのに勝手に「疑いない」にしちゃっているし、代ゼミの precaution って言う人もあまりいない。
やっぱり、予備校や塾講師の作る英作文って受験参考書に書いている公式どおりというか現実にネイティブがよく使う表現なんて無視ですもん。だから、こんな英語を使ってアメリカで授業をしたら
「なんで、ミスタータカギは若いのにジジイの英語を使うの?」
って、言われてしまうわけです。