遠距離の会社に転職したお話の前に…。
ここで「遊技機がどうやって作られているか?」を説明する必要があります。
前の章【地獄の遊技機開発】の図・1遊技機(パチンコ)開発の主な項目
でもありましたが、遊技機開発は大きな枠として3つの項目に分かれます。
A:メイン制御
B:ソフト開発(液晶演出)
C:プロダクト設計
この中身をもう少し細かく描いた図が下の図・2になります。
【図・2 遊技機開発の大きな流れ】
とても細かいですねw
また
A:メーカー
B:映像ソフト開発会社
C:盤面&部品会社
の下には、それぞれ協力会社があり、内容や社内のリソースによって
その協力会社に仕事を依頼します。
この辺りは、会社の体制や規模、プロジェクトのボリューム感などによって
色々変化します。
ちなみに自分は、メーカーから見て孫請けの会社さんをあくまでも
「協力会社」さんと呼びます。
ここで「協力会社」さんを「下請け」と呼ぶメーカーの担当者は
信用しません。
自分たちが出来ない事をやって頂く会社さんなのと
一緒になって良いものを作っていくチーム
と思っているからです。
これはメーカーさんにも同じことが言えます。
さてまた今度改めて、「今の遊技機開発の問題」というようなテーマで
書きたいと思いますが、
もし今のご時世、遊技機開発をしたいという人がいましたら
迷わず
BないしC、つまりメーカーではなく、
直下の開発関連会社への入社をオススメします。
理由は簡単で…
・Aのメーカーは潰しが利かない。
・スキルが身につかない。
という事が大きいです。
ここでメーカーさんと開発会社のお仕事(映像開発関連)のお話を
ざっくりします。
これはここ10年~3年のお話です。
1・(メーカー)開発提案を協力会社に打診。
2・(開発会社)構想書を作る。
3・(メーカー)良い、悪いを指摘する(代案なし)
4・(開発会社)修正後、OK貰ったら企画書を作る。
5・(メーカー)良い、悪いを指摘する(代案なし)
※メーカーは出球性能(スペック)検討。
6・(開発会社)仕様書作成(絵コンテ等含む)
(メーカー)自分たちが盛り込みたい演出を伝える。
※アニメのこの映像を使いたい、〇〇の機種の演出を入れたい等
7・(開発会社)CGのイメージ、デザイン等作る。
8・(メーカー)良い、悪いを指摘する(代案時々ある)
9・(開発会社)制作開始。プロセス毎にメーカーにデータ提出。
10・(メーカー)良い、悪いを指摘する(定例会議で出た話をそのまま投げてくる)
11・(開発会社)アルファ版納品。
12・(メーカー)修正要望。
13・(開発会社)修正後、ベータ版納品。
14・(メーカー&開発会社)デバッグ開始(アルファ版の段階からデバッグも)
近年は仕様書作成、企画立案等メーカー社内で行うパターンが
多いですが。
今まで仕様書を作った事がないのに…w
上の項目を見てお気づきでしょうか?
みなさんお考えください。
自分からは、今はあえて言いません。
(そのうち書きたいと思います。それが今の遊技機開発の大きな問題なので)
これらを踏まえて、次回、少し踏み込んだ
良き(能力の高い)メーカー担当者さんたちとの開発のお話をしたいと思います。