この2つを説明させて頂きましたが、3つ目は…
【営業のスキル3:気持ちの良いもの見よう】
これはスキル1や2に通じるものがあります。
ちなみにエロい話ではないですw
皆さん、こんな事ないですか。
友達の結婚式に出たり、またどこかのお店に行った時
初めての人と出会った時…
「なんで、この人は気持ちの良い対応をするのだろう」
と。
嫌味でもなく、立ち居振る舞いというか
話し方や距離感、行動がとても気持ちの良い人たちがいます。
多分、何も気にしなければ、気づかない。
しかし、ほんの少し意識を気持ちのよいものを探す事に向けると
パッと見えてきます。
友達と飲みに行った居酒屋で、店員さんが気持ちの良い対応をする事があります。
・注文を取りに来るのが早い
・待たせる場合は必ず一声かける
・常に元気(少なくとも自分がお店にいる間に)
・動きが早い(慌てているわけでなない)
・常に笑顔
・声が元気(うるさくなく程よいボリューム)
しかし、これは居酒屋の話です。
これを洋服屋さんでやったらどうなるか?
絶対変ですよね?w
でもヒントになる部分は隠されています。
尊敬する先輩(会社や大学等)の行動や考え方を観察するのもいいでしょう。
「取引先の人から難題を言われたら、先輩ならどう回答するか?」
「何故大学の先輩はモテるのか?」
私たちはゼロのものから考える事はできません。
見たり聞いたものが、例え0.1でもあれば、そこから考える事ができます。
その0.1は気持ちの良いものであった方が、断然自分の為になりますし
そこから、考えて、自分に取り込む事ができます。
※「自分に取り込む事」は次回お話します。
色々な職業の人や「人そのもの」から、
営業の立ち居振る舞いを学ぶ事ができます。
そして営業にとって大切な事はこの
「気持ちの良い人間になれるか?」
という事なのです。
ちょっと自分の話を。
かつて冠婚葬祭の仕事をしていた時
葬儀業界に女性司会者を派遣する営業の仕事をしていました。
葬儀業界はとても閉鎖的かつ保守的な業界で
(今はセミナーとかかなりオープンになってきていますが)
さらに葬儀会社はそんなに新規事業としてオープンする事もない。
パンフレットを自分で作って、司会者の人から葬儀会社とは?という
話を聞いて、スーツをビシッと着こなし
いざ飛び込み営業に向かいました。
ところが…
全然相手にしてくれません。
そしてある葬儀会社で社長が入り口で
「あ~、そんなのはいらないから」
話も聞いてくれません。
悩みました。
その時、別の取引をして頂いている葬儀会社の社長に連れられて
キャバクラに行きました。
(またキャバクラw)
社長のお気に入りのキャバ嬢だったのですが
ふと気づきました。
彼女は自分の話をしないのです。
そして葬儀会社の社長の話に対して、ちゃんと聞き
「え~?どうしてなの?」
「〇〇ってどういうことなの?」
「○○は~ということなのね?」
全部質問だったんですね。
確かに自分から見ていても、彼女の所作含め話し方は
見ていて気持ちがいいんですね。
質問にわざとらしさがない。
水割りを作るタイミングが絶妙。
かといって話を聞いていないわけではない(ちゃんと質問している)。
帰りに唸りながら考えました。
「年配の方は物知りだったりっていう事を自慢したいのでは?」
「彼女はそこをくすぐっているし、良い雰囲気を自分の所作で作っているのでは?」
頭の中で、彼女の質問の仕方や所作を思い出して
これを攻略法として葬儀の営業に取り込む事を考えました。
先の飛込での葬儀会社の社長のところにまた行きました。
(この時点で4回目)
社長「あ~?だからいらないって言っただろ?」
自分「いえ、今日はご提案のお話ではなくて、社長にご質問がありまして」
社長「質問?」
自分「えぇ。自分は正直葬儀の仕事はまだ始めたばかりでして。
なので、社長に葬儀の仕事の心構えを、お時間ありましたら教えて
頂けないかと」
実は多分時間があるなという目星をつけて行ったのです。
何故なら訪問したのは、友引前の夕方だったからです。
※友引は葬儀がないので、その前日は通夜がない。
社長は中に入れてくれて、葬儀のビデオを見せて頂きながら
色々教えて頂きました。
もちろんこちらも真剣に聞き、また質問します。
メモも取ります。
そして商品の説明もせずに「ありがとうござういました」と落ち着いた声で
挨拶をして帰りました。
じつはビデオを見た時、社員の方々が仕事は体育会系でも、
挨拶は礼節を持った声で挨拶をしていたからです。
その後もう一度お伺いし、熱心に聞いたり質問したりしました。
3回目に行った時、社長がおもむろに聞いてきました。
社長「3回も来ているけど、営業の仕事は良いのかい?」
自分「はい、会社には勉強させて頂いています、と伝えていますので」
社長は少し考えて、いきなり電話をし始めました。
社長「今日の7時からのお通夜、スタッフが足りないって言ってたよな?」
その後、社長から「今夜司会と女性スタッフを2名、お試しで入れれないか?」
と言われ、すぐに会社に連絡し手配しました。
もちろん自分もそのまま通夜に立ち会いました。
その後、その葬儀屋さんから継続的にお仕事を頂ける事になりました。
後日社長がおっしゃったのは
「君が真剣に質問してきてくれて、とても嬉しかった」
「最初に断ったのに、諦めにずに来たところが好感が持てた」
「勉強の為とはいいながら、スタッフの行動を許す会社の度量が気持ちよかった」
ちなみにその後、自分はイベントの部署に変わりますが、
その社長のところには何度か顔を出し、色々お話しました。
当時の会社を辞めて、ゲーム業界に入ってからも、
以前いた会社とその葬儀会社とは、自分が辞めてからも取引が続いています。
自分が気持ちの良いと思ったものは、一般的に言えば
他の人も気持ちいいと感じる可能性が高いです。
自分の会社の営業はテンプレ通りですか?
営業業績落ちていませんか?
その場合は、もしかしたら、テンプレが古いかもしれません。
「でも何からどうやったらいいか…」
と悩むようでしたら、まずは自分が気持ちいいと思ったものを
きっかけにして、色々試してみましょう。
そして会社も、営業の社員がチャレンジする事を許す
度量の深さを見せましょう。
もし「言われた通りにやればいいんだ!」なんていう先輩や社長がいる
会社だったら…。
それは気持ちの悪い事ですし、多分そういう先輩や社長は
お客さんにとっても「気持ちよくない人(会社)」だと思うので
転職した方が無難です。
「攻略方法」は色々な所にヒントが隠されているので
(それは大体気持ちの良いもの)
ヒントを探してみてください。
(続く…)