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因果応報の科学 前編

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  • 2019/06/04 10:50

 

 

 

「情けは人の為ならず」

 

子供の頃、学校の先生から教わりませんでしたか?

 

「人に親切にすればめぐりめぐってそれが自分に返ってくる。悪いことをすればそれもまた自分に返ってくるよ」 と

 

これが因果応報の考え方です

 

私は幼心に思いました


ホンマかいな?


 

「大人はすぐそうやって、

いい子にしてればサンタさんが来るからね〜

とか、

子供に言う事聞かせようとして、適当な事ばっか言いやがって!

 

証拠をみせろ!証拠を!」


 

。。。


 

あの頃の、

くそ生意気な、くそ餓鬼だった自分に教えてやりたい

 

因果応報には、確かな法則とそれを裏付ける沢山のエビデンスがあります。

今日はその一部を皆さんにご紹介します。


 

その法則は、こちらの本に記されています。


 

影響力の武器

Content image

 

 

アメリカを代表する社会心理学者のロバートBチャルディーニさんの本です。


 

世界で300万部以上売れ続けているとも言われる大ベストセラー

 

この本では、人が説得を受けた時の心理に影響を与える6つの法則を紹介しています。

 

その中でも最も強力とされ、1番最初に取り上げられているのが返報性の原理です。


 

これは、所謂ギブアンドテイクの事


 

人は何か施しを受けると、同じような形でお返しをしたくなるという習性があります。


 

これは古代から物々交換等で協力しながら社会を発展させてきた人間の歴史的な背景と、小さい頃からの経験や教育による反応の癖、のようなものです

 

この返報性の原理は、日常でも様々な場面で使われています

 

例えば、スーパーの試食コーナー、あれもそう

おひとついかがですかと小さな施しを先に与えることで、顧客の購買心理に影響を与えています。
 

本来なら素通りしていたはずなのに、

たった一口、


 

あっどうも


 

と貰ったばかりに。。


 

店員さんと会話を始め、


 


 

気づけば1個位なら。。


 

買ってしまった!


 

そんな経験、皆さんもありませんか?

私はしょっちゅうです


 

返報性の原理の恐ろしいところは、2つあります。

1つは、こちらが期待してない施しであっても、お返しの義務感を感じてしまうこと


 

2つ目は、与えられる側にとって不公平な交換になりがち(先行が有利)であるという事です。


 

いくつか事例をご紹介しましょう


 

1つ目

アメリカの大学生を対象に行われた実験です。


 

実験は2人1組で行われ、2人のうち1人が仕掛け人です。


 

Aさんとしましょう。Aさんは、休憩時間にコーラを買ってきて、もう一人の実験参加者にプレゼントします。


 

まあ、飲みなよと


 

そして後ほど参加者にある頼み事をします。

1枚25セント位のくじのチケットを、ちょっとでいいので買ってくれない?と


 

結果、コーラをもらった人は、平均して2枚以上のチケットを買ったそうです。


 

コーラが当時、1本大体10セント位で、2枚のチケットだと50セント


 

参加者は一方的に渡されたコーラに対して、

平均5倍以上の金額でお返しをしてしまったんですね。


 


 

与えられた側にとって、


 

特に期待してなかった一方的なコーラという施しに対して、5倍以上に不公平な交換が生じています


 

これが返報性の原理が持つ影響力です。


 

2つ目

別の研究によると、レストランでウエイターが伝票を出す際に飴玉をたった2つ配るだけで、

チップが14%も増加したそうです。


 

いつも飴ちゃんを持ち歩いてる大阪のおばちゃん達は、実はすごいインテリなのかも知れません


 

という事で、

因果応報の仕組みは、

返報性の原理という人間の反応の法則が支えてますよ

というお話でした。


 

しかし、本当に、いつも与える側ばかりが得をするのでしょうか?


 

この疑問については、後編でまとめます

 


 

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