この前、お台場にあるのはぼんやり知ってるけど、なんとなく行ったことがなかった日本科学未来館に初めて行ってきました。なぜ行ったのかというと、落合陽一さんの監修した作品が常設展に展示されることになった、ということでそれがみたくて行ってみたのです。以前私が、落合陽一さんの作品展に行った時の記事はこちらです。
結論から言うと、日本科学未来館は本当にとてもよかった。未来を担う子供たち(おじさんの僕にとっても)の好奇心に対して、何かしら今までになかった視点で物事を考えるきっかけや刺激を与えてくれる場としてうまく機能しているなぁと思いました。そして、これからの時代はそこから更に一歩進んで自らが社会に対して何かしらの課題設定すること自体が、大切になってくるのかもね、という作り手側の想いも伝わりました。入口に入ると、まずこの地球がドーンとみえるのがよいですね。右手にみえる、小学校の校庭にあるのぼり棒みたいな場所が今回新しくできた落合陽一さん監修の常設展です。
落合陽一さんの展示。バーチャルリアリティが極限まで発展した時に、自然とテクノロジーは同化して、そしてそうなったときの”死”ってなんなんだろう、とか、でもなんか全部バーチャルになると、なんで寂しいような切ないような気持が生まれるんだろう、とか、そういうことをぼんやりと考えさせられました。
そして、この落合陽一さんの作品群をみていて、去年韓国でみたナムジュンパイクの作品を思い出したりもしていました。
宇宙ロケットの仕組みは、案外単純で本当にこんなんで飛ぶの?と思ってしまった。でも飛ぶんだから、凄い。
宇宙船の中は、僕が想像していたよりもずいぶん窮屈そうで、宇宙行くのちょっとやだな、と思ってしまった。でも、地球を宇宙からみたらきっと美しいんだろうなぁ。
今回いろいろみたなかで、地味に心を揺さぶられたのは、化学のコーナーです。元素、原子、電子、素粒子、とかよく考えると不思議すぎる。素粒子っていう物質を構成する最小単位のものが、最近実はそれが粒ではなくヒモ状になっていて、ずっと凄い速さで振動しているっぽいことが分かったらしいのです。その速さはなんと、一秒間に10の42乗回。そしてバイオリンのように振動(波長)の違いであらゆる多様な物質が作られているようです。ここまででも、相当意味が分かりませんが、なんとこのヒモ理論、世界がそもそも3次元じゃなくて、9次元でできているという前提じゃないと証明できないそうです。4次元じゃなくて、急に9次元。タイムスリップがどうとか、言ってる場合じゃなくって、普段から僕たち9次元の世界にいるっぽいです。ずっと振動しっぱなしの素粒子で、無機物も有機物も地球も銀河も宇宙も作られてるみたいなので、あんまり生きてる意味なんて考えても仕方がないな、という気持ちになり、そういえば村上春樹の小説に出てくる羊男も似たようなことをいっていたなぁ、ということを思い出しました。
音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ。おいらの言っていることはわかるかい?踊るんだ。踊り続けるんだ何故踊るかなんて考えちゃいけない。意味なんてことは考えちゃいけない。意味なんてもともとないんだ。