小さな小さな珍客がまた遊びに来てくれた。東京の、渋谷から二駅という自然の乏しい街のどこで生きてきたのか。黒い背中に4つの赤い星を背負って、夜の10時過ぎ、ライトにカチンカチンと体当りしていた。まるで夜行性の甲虫みたいだ。
捕まえて手の上に乗せると、テントウムシらしくちょこちょこ歩いて指先を目指す。でもその先で翅を広げても目指して飛ぶ太陽はない。幸いテントウムシは冬を越せるようなので、しばらく遊んだあとは外に逃がした。なんとか冬を越してね。そしてまた遊びにおいで。