こんばんは!まさかの二日連続投稿、クリプトークンエコノミストの億ラビットです!ヴォエラビットくんは怖いので元に戻りました(笑)。
今回は書くと言っておきながら一ヶ月以上放置していたAHTについて書いていきたいと思います。実はこのプロジェクト、ある程度土台の開発を進めてから発表しようと思っていたので僕の方からは一度もAHTについての記事を書いたことがなく、これが初めてです。
にもかかわらず、僕のツイートや他の方が書いた記事を読んでどんどん人が集まって奇跡的にプロジェクトが進行し既にトークンエコノミーが回り始めているとてつもなく可能性を秘めたプロジェクトです。既にGithubオーガニゼーションには30人以上の部員が集まっていますし、AHTでしか仕事を受け付けないというアーティストの方も出てきています(※下記記事参照)!
まずはプロジェクトを発起した僕や他のハッカー部のメンバーが発表する前に書かれたAHTについての素晴らしい記事をいくつか紹介します。
まずトークン発行の経緯ですが、ハッカー部のDISCORD内の会話でALISの他に自分たちで自由に遊べるトークンがあったらよいという話になりました。開発で色々と実験的なことをできるしコンテストなどの賞金としてスポンサー的なこともできるからです。
何らかの独自トークンを発行しようと議論しているうちに、賢い方々がどんどん集まって知恵を絞るものですからどんどん構想が膨らんでいきました。コスト面やAPIの柔軟さスマコンなどの将来性を考えるとプラットフォーム的にはWAVES一択だろうなという結論に至り、独自トークンに対する規制もグレーになってきていることもあり、法定通貨と一切関わらないトークンを発行しようということになりました。日本初ICOを成功させ金融庁とも親しい我らがALIS運営陣のアドバイスも仰ぎ、規制の面で現状では問題なさそうだから応援しているとの意を伝えられました。また、目紛るしく変わる法規制にリアルタイムで対応するため法律部も設立し、規制に詳しい人たちでトークンの運用法を監視できる仕組みも整えました。
結果としてグレーゾーンにはフットワークを軽くしてガンガン突っ込んでいき(そこで足踏みしていては世界と戦えません)、規制等で独自トークン運営が厳しくなったらそれ相応の対応(スマコンを書いて運営自体をなくしたり海外法人設立等)をするということで発行にいたったのがALIS HackerToken(AHT)です。
法規制の予防策として極めつけにWAVES発行時にブロックチェーンに書き込む改竄不可能なトークン説明事項に以下のような免責事項を記入しました。
https://alishackers.club ALIS HackerToken (AHT) is a catalyst to create a new token economy which is completely independent of the centralized Fiat currency. AHT places a high value on learning and creative activities which will be rewarded with AHT. AHT aims to create a society where everyone can joyfully live his/her life just pursuing their curiosities and dreams without ever worrying about earning a penny. ***DISCLAIMER*** Since having anything to do with Fiat money means the true value shared and recognized within the token economy could be manipulated and smudged by external activities such as trading, please DO NOT exchange AHT with any FIAT or Cryptocurrency that is connected to FIAT. We do not mean to list AHT on any exchange except that automatic listing on Waves DEX was not avoidable. We will not be responsible for any consequence caused by your actions to exchange AHT with other currencies. We will do our best to keep the value of AHT as soundly growing as possible.
意訳すると
『法定通貨と一切関わるつもりはないので、DEX等に上場していても法定通貨や他の仮想通貨と交換取引をしないで下さい。それによって生じた損害に対する責任は一切負いません。』
といったようなことが英語で書いてあります。こんなトークンそうそうないでしょう(笑)。
こういった細かい部分が、規制強化された時の法解釈の面で後々効果を発揮するかも。備えあれば憂いなしですね。
ハッカー部・AHTのウェブサイトを読んでいただければ大体のことは書いてあるので興味がある方はそちらをまず読んで頂きたいのですが、AHTの究極のビジョンは
法定通貨に依存せず好きなことを追求するだけで生きていける完全独自経済圏の構築
ということです。
はい、わかります。結構ぶっ飛んだことを言っていますよね。ただこれだけネジの飛んだことを言うにはいくつか理由があるんです。
一つ目は以前の記事で述べましたが、僕がそもそもこのプロジェクトを壮大なものにしたいと思ったのは僕がドイツ・ベルリンでALISのアンバサダーをしていて、けれどもALIS単体のプロジェクトではブロックチェーン・ユニバースの世界の中心ベルリンでは戦えないということです。AIに人類のデータを開放するプロジェクトとか最先端のブロックチェーンプロジェクトが沢山あるベルリンで、ブログを書いたらトークンがもらえるソーシャルメディア?じゃ戦えません。Steemitと何が違うの?で終わります。けれどもなんとかALISをベルリンのスタートアップコミュニティで伝えたい。。。そうだ、ハッカー部で究極にぶっ飛んだプロジェクトを展開してそれとセットでALISを周知しよう!ということです。
二つ目は中途半端に現実的なビジョンを掲げるより究極にぶっ飛んだ思想を掲げる方がプロジェクトに人が集まるということです。ブロックチェーンがその最もたる例で、既存の中央集権で成り立ってる世の中に対して一見超非効率な方法で実現不可能とも思える非中央集権という思想を掲げているので、この分野に優秀な開発者やプロジェクト賛同者が集まっている現状があります。ユートピアな思想・美しい理想はそれだけで人を集めるのですね。現にAHTのプロジェクトは一度も公式にアナウンスしていないのにも関わらず既に30名以上の開発者・参加者がいます。
三つ目は経済そのものが共同幻想で成り立っているという点です。ペラペラな紙切れや石ころに価値や信用が宿る理由は何でしょうか?経済圏に参加している人が、それに価値があるという幻想を抱いているからですね。仮想通貨に価値が出るのは法定通貨での時価総額に担保されているからですが、経済圏というのは法定通貨の時価総額による担保によらない方法でも創り上げられると思うのです。繰り返しになりますが、それがAHTの共同幻想であり単純にAHTの価値を認識・保存できる人が集まれば経済圏は成り立つのではないかという仮説の元、壮大な社会実験を行おうということです。
そんなうまい話があるか。成功する訳ないだろ。
まさにそういった声がこのプロジェクトを推進する原動力ですね。成功する訳ないだろと思われることを成功させるから世の中はひっくり返るわけです。今、世の中で大成功しているプロジェクトってかなりのものがこの一見不可能と思われるオッズをひっくり返したプロジェクトですよね?
一般的な価値観で成功確率が低いと思われるプロジェクトはそれ自体がインセンティブです。競合も少ないだろうし成功した時に技術や市場を独占できますから。分散型開発者組織のハッカー部だからこそリスクをとらずに推進できるという相性も最高なプロジェクトです。スタートアップと違って失敗しても潰れることはありません。
完全オープンソースで分散型参加のプロジェクトなので、参加したい人だけ参加したいときに参加。運用コストも限りなくゼロに抑えてあります。犠牲になるものはありません。失敗してもリスクはありません。成功すれば法定通貨バイバイの革命です!参加するだけで歴史に名を刻めます。そして経済的な自由を手にするかもしれません。
超ローリスク、超ハイリターン、最高の遊びです
逆に今このエキサイティングなプロジェクトをやらない理由は何でしょう?
海外の猿真似プロジェクトばかりで魅力のない日本のスタートアップシーンに置いて、この世界で誰もやってないような奇想天外なプロジェクトを実態のない日本の分散型組織?ハッカー部?誰それ?がやっているというだけで十分面白いと思いませんか?
オリジナリティというのはそれ自体がどこに言っても通用する武器です。本物か偽者かを見抜く一つの基準でもあります。もちろん頭がお花畑だったりスキャムの可能性も多々ありますが(笑)。その辺を釈明していきましょう!
さて、イノベーションとは問題を解決する新たな方法を産み出すから起こるわけです。既存のトークンエコノミーを語るプロジェクトの最大の問題点はなんでしょうか?
それは法定通貨と結びついていることです。トークンエコノミーとはその参加者の共通認識で何かに価値を付けるためにトークンを発行することによって成り立つ経済圏です。ですので、経済圏内でその参加者によってトークンの価値は決められるべきであって、外部からの影響で経済圏内の価値感を上下左右させられるべきではありません。
しかし、法定通貨と結びついてしまっているあらゆる仮想通貨は取引所でのトレードによる時価総額の上下でトークン毎の価格が変動してきます。
こんな馬鹿げた話ありますか?例えばです、
ALISが20円だった半年前に記事を買いて100ALISゲットしたとしましょう。今アリスを同じ労力で書いて同じ100ALISゲットしたとて、その行動に対するインセンティブは同じであるべきです。が、現実は1ALIS=5円くらいなので半年前と全く同じ行動で同じ結果を出しても4分の1の報酬しか貰えないのです。もちろん円換算で考えたらの話ですが。当然それによって、経済圏参加者の行動に変化が出てくるわけです。同じ行動を取ることに対するインセンティブが変動しますから。具体的には記事を書かなくなります。
ここでとても馬鹿げた話は、このALIS経済圏参加者の行動が外部の取引所でALISの売買をしている人たちの行動によって操作されるという部分です。それが経済。。。というか仮想通貨の仕組みだと言われたらそれまででしょうが、よく考えるとこれって昔々人々が天動説を疑わなかった並におかしな話ではないでしょうか?もっと別の方法があるはずです。
例えばALIS、トークンエコノミーを完成させるために将来的には法定通貨との関係をできる限り断ちたいと言っていますが、法定通貨の時価総額で価値が変動するトークンに本当にそんなことが可能なのでしょうか?一度結びついてしまったら完全なトークンエコノミーは創れないと考えた方が自然なのではないでしょうか?
理想のトークンエコノミーを創る上で最も困難な問題はプロジェクトの資金をICOで集めることによって法定通貨との結び付きというトークンエコノミー経済圏内の価値基準をブレさせ続けるウィルス的要素を始めから侵入させている点です。当然ですが法定通貨との交換を促す取引所上場も然りです。
という仮説に基づくとですね、トークンエコノミーを語りながらICOや取引所上場をしてしまうプロジェクトは最初から自己矛盾という可能性があるわけです。もちろんトークンエコノミーを創ることだけが仮想通貨・トークンの目的ではなくプロジェクトの資金をICO参加者(投資家ではなく消費者、ICOは投資ではなく商品購入)から徴収するのが目的で発行するトークンも多いので一概には言えませんが。
僕の中でトークンの種類には三種類あり、
ブラックトークン => 法定通貨(円、ドル、ユーロ等)
グレイトークン => 法定通貨と結びついた仮想通貨(BTC、ETH、ALIS)
ホワイトトークン => 法定通貨と結びつかないトークン(AHT、記事を書いて貰える換金不可能なALIS)
なんですが、よく何がスキャムで何がそうでないのかという議論がありますが、もしかしたら将来的にグレイトークンの仮想通貨は全てスキャム(最終的に価値がなくなる)でしたと判明する可能性もあるわけです。BTCもETHもです。法定通貨と結びついている限りいずれ電子ゴミになる可能性は否定できないですからね。
BTCやETHの土台となるブロックチェーン技術が優れていることと、その上に発行されたトークンがスキャムであることは全く別の話です。イーサリアムブロックチェーンが技術的に成功してもETHの価値がゼロに近くなることはありえます。
あくまでこれは現時点での僕の仮説ですが、仮想通貨が普及してせいぜい2~3年の出来事で僕の仮説を完全に否定することができますでしょうか?
であれば、ホワイトトークンの可能性に挑戦して失敗、もしくは大成功するというのはかなり有意義なことだと思います。
ホワイトトークンは法定通貨換算の金銭的に誰にも損をさせないので、そもそもスキャムになりえない論もあります。
普通に考えると中央集権なブラックトークンを置き換えるのはグレイトークンではなくホワイトトークンであるはずなのですが、仮想通貨の黎明期でそういう考えに至る人は少ないのかも知れません。グレイトークンはブラックトークンの共同幻想に引っ張られるのでブラックトークンと完全に分離することはできません。
僕が考える最もてっとり早い法定通貨(中央集権)脱却法は不可逆性の一方通行トークン(法定通貨=>独自トークンの変換はできるが独自トークン=>法定通貨に戻すことはできない)を発行することですが、それはAHTプロジェクトとは別の話になるので深入りしません。一見近道に思えるその方法では現状法定通貨を沢山所持している人の信用が強くなるため、始めから濁ったトークンエコノミーになります。
前述した仮想通貨 x クリプトークンエコノミーの最大の問題点を考慮すると理想の経済圏を創るには極力法定通貨と接続しないべきであり、法定通貨との最大の接点となるICOと取引所上場をしないという結論に至ります。ICOをする理由というのは二つあって、プロジェクトの資金を調達する目的と不特定多数を経済圏に巻き込む目的です。AHTにはそのどちらも必要はありません。取引所に関しては、デジタルでクリプトなトークンである以上DEX等への個人的な上場を完全に防ぐのは難しくもあり、とくにWAVESやETHのプラットフォームだとその便宜性と引きかえに発行と同時に自動でDEXに上場可能という性質もあります。そこで布石を打ったのが前述したトークン取引に対する免責事項付きのトークン発行です。例えDEXで取引されてしまったとしても、その取引がAHT経済圏で共通認識される価値基準に及ぼす影響がゼロに等しければよいわけです。そして、この健全な共同幻想の構築は後述するトークン供給方法や経済圏の運営方法によっても成し遂げられると考えています。
AHTはICO・取引所上場に加え、不特定多数に対する無差別のエアドロップも行いません!
無差別エアドロップを行わないとはどういうことか?トークンエコノミーというのは経済圏内で価値を共有できるもの同士が創り出す共同幻想です。裏を返せば、価値を共有できない人には入ってきて欲しくないわけです。経済圏内で共有されている価値基準が壊されますから。よくトークンの周知を図るためにできるだけ多くの人にエアドロップしたり時価総額を挙げるためにできるだけ多くの人にトークンを普及させようというプロジェクトがありますが、この方法で創るトークンエコノミーは始めから崩壊を待つ時限爆弾付きの経済圏のようなものです。価値を共有してない人は経済圏の利益よりも自分の利益を追求しますから無差別に貰ったトークンを使って利益を上げようとするか、価値のないトークンであれば捨ててしまう(そのまま永久放置)ことでしょう。そもそもタダでトークンを供給する事自体がトークンの希少性を下げトークン毎の相対価値を希薄化させる行為です。
トークンの周知・普及はもちろん経済圏構築に必須ですが、条件としてトークンエコノミーの創り出す価値を共有できる人に限ってが理想です。
ようするにエコノミーに参加する人をトークンの供給手段によって選抜する必要があるのです。
AHT経済圏に参加する上でこの価値観に共感できるかどうかが一番重要となってくる訳ですが、AHTが価値を付けるものは創造活動と学習活動です。
が、この点について再度書くのは面倒なのでどうかウェブサイトを参照して下さい(笑)。
イメージとしては
学習の報酬としてトークンを貰える
創造活動(開発や記事執筆、イラスト製作等)に対してトークンを貰える
今まで価値の付かなかった学習者の書いたイラストやプログラムにもマイクロレベルで価値が付く
といった点が上げられます。
創造に価値が付くというのはわかりやすいかと思いますが、学習に価値が付く理由としては、学習した軌跡をALIS等でシェアすることによって後続の学習者の資産になるため経済圏に価値を与えているとみなせること、また学習によって得たスキルで後々後続学習者のメンターをしたり創造活動をできるため、そのスキルその物が経済圏の資産となることが挙げられます。
ようするに、創造や学習によって経済圏に価値を付加する行為にのみトークンを供給する訳です。運営からトークンが供給されればされるほどその参加者が経済圏に付加した価値が上がっていく仕組みになっています。逆を言えば、法定通貨との交換によって大量にAHTを手に入れたり、経済圏に価値を与えていないのに無差別に貰えたりしないわけです。AHTを運営から直接供給された人はなんらかの形で経済圏の価値生成に貢献しています。
ようするに、
AHT獲得数 = 経済圏への貢献度 = 経済圏内での信頼
と見なすことができ、全てのAHT供給を完全に透明化するために全AHT供給履歴(供給量とその理由)を公開しています。
ここに載っていないルートでは一切AHTは供給されていません。
ちなみにAHTの総発行数は75209200枚になっていますが、これはハッカー部が設立された親プロジェクトALISを少し意識して総発行数を合わせた感じです。AHT発行後に以前刑務所に入っていた天才女子大生さんがALISをバーンしてしまったため、現状での発行数は異なりますが。ただし、後述するAHTの供給方法や価値を保存するという運営方法の性質上、発行枚数や時価総額で価格を変動させる経済ゲームには参加しない、インフレ・デフレ等を考える必要のないプロジェクトですので総発行数がいくらだろうがトークン価値に全く影響のない設計であると考えています。なので適当に決めました(笑)。AHTに置いて大事なのは総発行枚数ではなく供給方法です。
また全トークン獲得者とその合計額をこちらに公開していますが
AHTではこの獲得量を信頼と見て、これを信頼ポイントとし投票の重み付けにしたDAO的な運営をしていく予定です(後述)。ここで、評価基準となるのは運営からの直接的な獲得量であって保有量ではないことにご注意下さい。
保有量というのは裏で個人間のやりとりすることで自由に変動させることができる値ですが、獲得量というのは先に述べたとおり経済圏に価値を与える行動にのみ運営から直接付与されるものです。
ただし、AHT払いでイラストを制作したり開発を請け負ったなどという、個人間の取引に置いてもAHTを使って経済を回すという点や創造活動であるという点に置いて経済圏に価値を与えていると考えられるため、これらの行為にも信頼ポイントを付与する仕組みは考案中です。
トークンの獲得方法ですが、現状では2通りしかありません。一つ目はハッカー部に入部タスクをこなすことです。ツイッターのフォローだったりGithubオーガニゼーションへの参加だったりします。全てのタスクをこなすと自動的に100AHTが配布されます。これは参加のコミットメントを図る目的で直接創造活動などで経済圏に価値を与えている分けではありませんが経済圏参加者を選抜するという意味も込めてボーナスステージですね。
もう一つはALISで記事を書くことです。ALISで書いた記事に普及されたALISの10分の1の額のAHTが自動で配布される仕組みになっています。ただしこれにも条件があって、ALISのユーザー認証を外部サイトで行うために必要なid_tokenというものをプログラミングを使って自分で取得する必要があります。取得方法は非常に沢山の方が記事にしてくれていますが、ここにはid_token取得作業を通しての学びや、またその労を惜しまずに経済圏に参加したい人を選抜するという目的があります。一度id_tokenで認証を済ませるとALIS記事を書くという創造活動に対して永続的にAHTが供給され続けます。
さらにはAHTを貰うことがALISの記事を書くインセンティブにもなりえるので、この方法でトークン供給することはALISとAHTのwin-winな仕組みであるとも思っています。ALISの価値がゼロになってもAHTの供給でALISは回りつづけるかもしれません。AHTの法定通貨に対する価値は永遠に不変ですから。
AHT取得にこれだけのハードルがあり尚且つ、一切公式アナウンスをしていないのにどこからともなくプロジェクトを嗅ぎつけた方々で既に数十名の参加者がいる経済圏です。
上記した2つの方法以外にも様々な方法(コンテストや開発、ミッション型の学習等)でトークンを獲得可能にする予定ですが、どのような方法でどれだけの量を供給するかというのは、その都度案件ごとにコミュニティ投票で決めていきます。
投票に参加できるのはAHTを獲得したことがある人で、投票に対する重みは獲得AHTの値です。ここに流動体民主主義といわれる投票を委託可能な仕組みを組み込みます。どういうことかと言うと、自分の持っている投票ポイントを信頼する誰かに案件毎に委託することができるのです。10AHT持ってる人が誰かから5AHT委託されたらその人の投票に対する重みは15AHTになります。もちろん投票に参加しないという選択肢もあります。
この方法で投票を行う利点は二点あります。
一つ目は分散型の投票でも代議制と同じようにスケールできるということです。間接民主主義で組織の代表を選んでその少人数に意思決定権を与えるのはそうしなければ永遠に時間がかかるからです。1億人で話し合って何かを決めるなど到底できません。流動体民主主義というのは一人一人が直接意思決定の投票ができる仕組みでありながら、自分の投票権を好きなときに好きな人に委託できる間接的な要素もあるハイブリッド民主主義です。
分散型非中央集権による直接投票制度の弱点として、意思決定に関わる人数が増えると、自分が専門性のない事柄に対しても投票する必要が出てくる、あるいは知識がないので参加できない案件が多数出てくるという点があります。専門性のない人が無理に投票に参加すると当然結果がブレます。
案件毎に委託可能な投票システムはこれを解決します。自分が関われない案件に関しては自分の身近な信頼できる人に自分の投票権を委託すればその人が代わりに投票してくれます。その人も誰かに委託すればさらに別の人が代わりに投票してくれます。自分の信頼できる人が信頼する人は、おそらく自分も信頼できるという信頼の連鎖をうまく利用してスケールのある組織の意思決定の参加率を流動的に上げてかつ迅速に取り扱います。
この方法を使うと三人の専門家での意思決定も、三億人の民衆での意思決定も同等の参加率・精度で行うことができる可能性があります。全参加者の意思を公正に反映することができるのです。理想論ですが。
二つ目の利点は、投票権の重みは獲得トークン量によって決まる、即ち経済圏にどれだけ価値を与えたかによって決まるわけです。発言権の強い人は経済圏により貢献した人となります。ですので、自分が経済圏に与えた価値を壊さないような行動をとるのが自然な選択になります。既に経済圏に貢献した人が経済圏の価値を保存していくことができる仕組みなのです。
法定通貨と換金性を持たないトークンと言いましたが実際にAHTの値段はどれくらいなのでしょうか?値段は敢えて提示しませんが、ビットコインで初決済したピザの事例と同様にAHTで初決済したイラストを載せておきます。このイラストをハッカー部のためにマミィさんが300AHTで描いてくれました!Twitterのカバー写真と同じデザインで壁紙用の大きめのイラストを頂きました。
値段は敢えて提示しませんがAHTで何かを取引する際には、このイラスト=300AHTというのがひとつの基準となってくるのではないでしょうか?AHTの価値の感じ方受け取り方は発行者がいくらと決めるより人それぞれで多少の上下がある方が自然な場所に収まっていいのかと思います。
そしてAHTが目指すのは、他の仮想通貨のように時価総額でトークン価格を挙げていくことではなく、このトークン価値を共同幻想によって保存していくことです。それを成し遂げる組織運営の仕組みが上述したトークン獲得量を重み付けとした流動体民主主義の投票システムなのです。
実はAHT発行後にALISxnoteという企画コンテストがあり、そこでの賞品としてAHTを配布しました。
実はこのコンテストの賞品AHT額を決めたのはマミィさんです。この時点でAHT経済圏に価値を提供したのがマミィさんの書いてくれたハッカー部のイラストしかなかったからです。マミィさんが自分の書いたイラスト=300AHTという価値を壊さないような基準で賞品額を設定してくれました。このコンテストに参加された方は記事を書くという創造活動に対してAHTを付与されたわけです。ですので次にAHTの供給案が上がった場合にはAHT獲得者が自分の経済圏に与えた価値を保存できるように投票で供給額を設定することができるわけです。
従来の仮想通貨(グレイトークン)は法定通貨の流入によって時価総額を上げていくことによって経済圏を創ります。ですので、投機目的の価値変動や経済圏拡大のための無作為な普及を促します。法定通貨への出口があることにより、常にトークン価値がゼロになる危険性を孕みます。インフレ・デフレ等を考慮したインセンティブ設計や個人の利益を追求したトレードは経済ゲームを産みます。
一方、AHTの仕組みは極めてシンプルでゲーム的要素はほぼありません。一番始めにトークンに価値を与えた人を起点に公正な投票で自律分散的にトークン価値を保存していくだけです。経済圏の参加者はトークン価値を保存しながら普及させる(供給する)ことに一番のインセンティブがあるので、それをDAO的に投票で決めていくことで大きくトークン価値がブレることはありません。法定通貨での時価総額がゼロでも始めからトークン価値が選抜された経済圏参加者の共同幻想とDAOによって守られるのです。
AHTプラットフォームは完全にオープンソースで分散的に開発される独自トークン運用プラットフォームです。ハッカー部のGithubオーガニゼーションに参加された方であればどなたでも自由に開発に参加できます。また外部からプルリクエストによっても参加可能です。将来的には数百人規模の開発者が24時間休みなく分散的に開発しコミットしまくっているイメージをしています。
また、このプラットフォームは汎用化して独自経済圏構築のモデルケースとなることを目的としており、オープンソースのプラットフォームを使ってAHTと同等の経済圏を簡単に創れる仕組みを創りたいと考えています。AHTの中でさらに経済圏が分化していくことも考えられます。
世界初の独自経済圏運用プラットフォームをオープンソースで開発しているわけです。
現在開発済みの機能
AHTランディングページ
Twitterでのログイン機能
WAVESウォレット認証・紐付け機能
DISCORD、Github、ALISアカウント認証機能
WAVES独自トークン自動配布機能
ハッカー部入部タスク=>100AHT自動配布機能
運営からの仕事発注・トークン供給案件設定機能
ALIS記事に対する自動報酬配布機能
ALISアカウント=>ツイッターアカウント特定機能
トークン供給履歴
トークン獲得者リスト
ALISランキング & 自動画像生成
noteランキング & 自動画像生成
ALISxnote企画ランキング
ハッカー部共同マガジン
AHT投げ銭機能
等が実装されています。
今後開発予定の機能
誰でも共同マガジン発行機能(インセンティブ設計可能な分散型マガジン、投稿料がかかったり投げ銭の一部を運営が徴収するなどの設定可能なマガジン)
他通貨(WAVES独自トークン・XEM等)投げ銭機能
委託可能投票システム(前述)
AHT払込みシステム(引き出しの反対)
AHT個人取引=>信頼ポイント換算システム(運営からのトークン供給以外でも信頼ポイント獲得可能に)
他の独自トークンをALIS記事の報酬に設定可能に(怪談?コインをタグ付きのALIS記事に報酬で出す等ができるように。ALISで記事を書くインセンティブがどんどん増す仕組み)
サブドメイン解放でハッカー部員がアプリ公開を簡単に(ocrybit.alishackers.club等を取得してアプリ公開可能に、AHT支払い埋め込みも簡単に)
AHTプラットフォームとALISクロム拡張機能の融合(ALISに足りない機能を誰でも簡単に共同開発可能に)
ミッション作成=>トークン配布機能(ハッカー部入部機能の汎用化・他トークン対応、学習ミッションなどにもトークン配布可能に)
AHTによる仕事受発注システム(プラットフォーム上でAHTでスキル売買等を容易に)
AHTによる物品売買システム(AHTであらゆるものを購入可能に)
モバイルALIS(コミュニティで管理可能なALISの別バージョン)
信頼可視化プロトコル実験・検証サンドボックス
ブログランキングシステムの汎用化(nemlog,medium,steemitランキング等)
募金=>開発報酬機能(開発要望に募金ができるようにしてバウンティハンティングで開発を高速化)
企画・プロジェクト設定機能(AHTでの報酬を設定して企画やプロジェクトのチーム作り・賞品分配等を可能に、開発コンテストなど多数開催)
信頼可視化プロトコルによる複数経済圏接続システム(異なる経済圏のトークンを流動的に変換する新経済システムの開発、小経済圏を分化させて各トークン価値基準の精度を高めつつも経済圏間のトークン変換の流動性を確保するイメージ)
外国語対応
AHTの発行元・開発母体であるALISハッカー部がALISコミュニティから生まれた部活動であることとALIS記事に対してAHTが報酬で支払われることの他にもAHTにはALISを補完するという重大な目的があります。
AHTの大きな目標のひとつに世界最大規模の分散型開発者組織になるというものがあります。ぶっ飛んだ思想を掲げて、そこに集まった開発者それぞれが分散的に好き勝手な開発を時には共同で進めることによって、さらに多くの開発者を引き込む意図があります。また、プログラミング初心者にもAHTトークンを使ったメンター制度的な方法やミッション型学習、実案件プロジェクト等で報酬を稼げるようにすることで、初心者から上級者までを幅広く取り込んでいく予定です。これらの大規模開発者組織の中からバウンティハンティングシステム等でALIS本体の開発にも参加できる人を増やしたり、そもそも自分たちでもうひとつ別のアリスを創ってしまうのもよいかもしれません。魅力的で尖ったオープンソースプロジェクトを展開し優秀な開発者を集めたり、学習システムで初心者プログラマーを育てることでALISの開発力を底上げして本体の開発スピードも上げていければベストです。ALIS運営が資金難で解散してもハッカー部が開発をオープンソースで回し続けられる状況まで持っていくことでALISの寿命を永遠にするわけです。
もう一つはALIS本体とは性質が逆のプロジェクトを展開して、ALIS本体の弱点を補う役割です。僕が考えるALIS本体が失敗してしまう大きな理由が二つあります。
一つ目はALISトークンが法定通貨と結びついたグレイトークンであるということ。それによって、常にALISトークンの価値が限りなくゼロに近づく危険性を孕みます。価値がなくなることのないAHTがALIS記事の報酬を担保することによって例えALISトークンがゼロ円になってもALISで記事を書くインセンティブを維持します。また、グレイトークンとホワイトトークンの二本柱のプロジェクトということで、どちらの思想に共感する人も取り込みやすくなります。
二つ目は非中央集権に対する志向が強い運営さんによりALISがイーサリアムプラットフォームに依存していることです。確かに分散型の観点から見ると現状でイーサリアムがもっとも将来性のある完成されたプラットフォームかも知れないのですが、イーサリアムの開発自体様々な壁にぶつかっており、それに依存しているが故にコア部分の開発に進捗速度を出すことができず最終的に頓挫してしまう危険性もあります。既にお金を扱っているので責任を伴い、十分な検証やテストを経ずしてALIS本体に軽易な変更を加えることができない状態です。技術的な理想を追求することとビジネスとはあまり関係なかったりしますね。ただし、ALIS本体が理想を掲げて信頼も権威もあるプラットフォームを作り上げることはとても重要なミッションです。その理想が故にコミュニティの自走に成功している訳ですし、その思想が故にコミュニティは分解しないのです。コミュニティを繋ぎ止めるグルー(のり)ですね。ここを崩してはALISの存在意義そのものがなくなります。であればALIS本体のスピード感の問題点はAHTの補完によって解決すればよいわけです。
一方AHTはどうでしょうか?現状でWAVESプラットフォームに依存していますが、かなりフットワークは軽く他にもっと使いやすくてスピード感の出せるプラットフォームがあればすぐにそちらに移ることができます。ブロックチェーンのコア部分を開発している訳ではないのでプラットフォームがETHだろうがWAVESだろうがLISKだろうがEOSだろうがNEOだろうが何のこだわりもありません。トークンさえ動けばよいのです。また、法定通貨に接続していないので金銭的な責任を伴わずかなりスピード感を持って開発を進められるという部分もあります。言ってみればデジタルなおもちゃです。開発前に予測で検証に検証を重ねて慎重になる必要がありません。開発してデプロイしてから結果で検証することが可能です。そこからリーンな開発サイクルを実現することができます。この違いはとても大きいですね。
万が一AHTがハッキングにあったとしましょう。ハッキングされた要因を修正し単純に新トークンを発行してハッキング前の状態に再配布することで即対応可能です。もちろんハッキングをされないようにオープンソースで監視しあって開発できる仕組みにしていますが。
このスピード感を持って開発を進められるAHTの存在が本来ALIS本体だけでは対応できないユーザーの要望等を爆速で解決できる可能性があります。ブックマーク機能が欲しい?ALIS本体では数ヶ月単位で時間のかかる開発案件でしょう?ハッカー部で開発する別ALISやクロム拡張機能では二日で対応できるかもしれません。携帯アプリ?ハッカー部ですぐに作れるでしょう。
ALISはハッカー部とAHTの存在のおかげで永遠に生き残るのです!
さて、ブロックチェーン仮想通貨の文脈になるとクリプトエコノミクスの観点から物事を考えられる場合が多いですね。ようは、合意形成アルゴリズムだとかインセンティブ設計によって人間の行動を機械的に制御しようと言う話です。
僕はクリプトエコノミクスの文脈で創るトークンエコノミーにはかなり懐疑的です。PoWだとかPoSのような数字とインセンティブ設計で複雑な人間の行動心理を制御して理想的なトークンエコノミーを創れるとは思わないのです。制御はできても歪んだ経済圏になるでしょう。もしくは将来的にAIに支配される経済圏になります。
それよりもヒューマンエコノミクス(そんな言葉ないかもw)、既存の人類社会の民主主義的な仕組みをクリプトトークンと組み合わせてDAOにしていく方がよっぽど理想の経済圏を創れると思うのです。人間の行動心理を制御するのは人間。その仕組みをブロックチェーンやその上で運用されるトークンとハイブリッドに組み合わせて効率化していくやり方が将来勝つような気がしています。
AHTはその先駆けです。ブロックチェーンxトークンエコノミー界隈がクリプトエコノミクスを人類社会に適用することの限界に気付いたときに始めてこちらに目が向けられるようになるでしょう。そのころにはAHT独自経済圏が一人勝ちしている状況です。またグレイトークン(仮想通貨)が軒並み法定通貨に飲まれてホワイトトークンが大勝ちしている時代がくるかも知れません。その点に置いてもAHTは先駆けです。Rippleが成功して他の仮想通貨が全て失敗するのは結局はグレイトークンはブラックトークンの亜種でしかないからかもしれません。
金融界に置いて本当の中央集権vs非中央集権が勃発するのはホワイトトークンが台頭してブラックトークンvsホワイトトークンの時代が訪れた時かもしれませんね。
こんな幻想に浸って未来を夢想しながら生きたい方、AHT経済圏でお待ちしています。