至仏山で山スキーを楽しんで花咲の湯で車中泊し、武尊山に登る
2017/5/4木
5:00 川場谷野営場
7:00 不動岳
8:40 前武尊
9:50 中ノ岳
10:20 武尊山(沖武尊) 10:40
11:50 前武尊
13:05 川場谷野営場
距離 15km
高度上昇 1280m
事前のヤマレコ情報によると川場谷野営場への林道は5/19まで閉鎖とのことだったので、昨日のうちに旭小屋の登山口を確認しに行ったが、閉鎖は解除されていた。
ありがたい、明るくなってから歩ける。4:00スタートの計画だったが5:00に変更した。駐車場をスタートするとすぐに雪が出てきて、ガシガシ歩く。調子こいて行き過ぎてしまった。10分ロスして戻り、やがて天狗尾根と不動岩への分岐点に出る。
今日は不動岩の鎖場コースを行こう。分岐点から藪がでてきて登山道はかなり不明瞭になった。この時期、雪で登山道が隠れるからやっかいだ。沢の渡渉からは適当に雪の上を登った。尾根に上がると道は次第に険しくなり、やがて不動岩に着いた。
不動岩で初めて山頂が確認できた。周囲を見渡せて眺望は良いが、下が切れ落ちていておっかない、立てません。ここから鎖を使って下ったりへつったり上ったりする。鎖場なので険しいが落ちても死ぬようなところはない。雪もあるし。あのへんで止まるな、と確認しながら進む。振り返ると不動岩の向こうに赤城山と、遠く富士山が今日もうっすら見えた。
前武尊を過ぎると剣ヶ峰のトラバース。ここまで誰にも会わなかったが、急斜面の剣ヶ峰から下りてくる人がいて驚いた。あんな急斜面ちょっと自分には無理と思った。
家の串のアップダウンをこなし、中ノ岳南の分岐から、道は中ノ岳をトラバースしていた。疲労が増し時間も気になるが、せっかくなので中ノ岳も登ろう。
ハイマツに覆われた中ノ岳ピークまで進むと、越後山脈をバックに沖武尊がどっしりと構えていた。素晴らしい、100名山にふさわしい堂々たる山容だった。
ハイマツ帯を戻り、少し下ってピークを巻くようにして雪の上を進む。足下はかなりの急斜面でステップをしっかり切りながら慎重に進む。落ちたらやばい。ここが核心部だった。
山頂には武尊神社から来たという人がひとり。29日から白根山、男体山、皇海山、武尊山と回って今日福井に帰るのだという。100名山は80余り行ったが、70才までに登りたいという。すごいなぁ、感心していろいろ話をしていると、
「死ぬかと思ったー!」と関西なまりのおっちゃんがやってきた。
何でも私のトレースをたどって中ノ岳を登って来たらしい。剣ヶ峰を登っていた人かと聞くと、
「わからずに行ってみたけど登れんかった、6本爪で滑ってだめやった。」
驚いたことに軽アイゼンにピッケルも無し。そりゃ、中ノ岳の下りでビビって死ぬかと思うやろ。とんでもない無茶な人がいるもんだ。
川場スキー場方面から続々と登ってくる。リフトが動いているようで2時間で来られるお手軽コースらしい。のんびりしたかったが、自宅に6:30まで帰りたいので早々に山頂を後にした。「しっかり足跡つけといてや、たのんまっせ。」だって。
剣ヶ峰と環水平アーク、30分位出ていた。帰りの雪は緩んでくずれやすく足が取られた。今日は10本爪で来たが12本が有効だったかもしれない。
武尊山は至仏山と違い静かな山だった。やはり人の少ない静かな山が良い、そこでの出会いが山行の印象に残る。
前武尊で日本武尊像に、関西のおっちゃんが無事帰れますようにとお祈りして、アイゼンを脱いで高速靴スキーで天狗尾根を滑り降りた。