年に一度は剱岳。ここのところガッツリとした山歩きをしていないので、早月尾根を往復しよう。
朝4時に馬場島に到着するも、駐車場はすでに車でいっぱいだった。これは停めるところが無いんじゃないの? 登山口前まで進入すると幸いにも一台分の路駐スペースが。ラッキー🤞
シューズを履いてすぐ出発。十五夜を過ぎたばかりで月が明るい。ヘッデンを点けて何人もゾロゾロと登山口に向かっていた。団体と一緒になりそうになったので早足で行った。
気温は20℃、湿気が高いのか登り始めてすぐに汗が噴き出してきた。5時を過ぎるとだんだん白んでくる。ヘッデンは早々に消した。振り返ると猫又山に朝日が差していた。
昨年6月に登ったときは早月小屋まで4時間かかってしまった。もう加齢で体力が落ちていると思いたくない。汗だくになりながらがんばって登って3時間20分。まだまだいけるじゃないか。
しかしここからが問題。高度が上がると体は重く感じるし、岩場が出てきて歩きも慎重になる。
さっきまできれいに見えていた猫又山が雲に隠れてしまった。今日も気温が高くガスが湧きやすいようだ。
早月尾根の魅力は日に陰る小窓尾根の迫力と、登るうちにその尾根越しに浮かび上がる白馬岳の明るさだろうか。辛い上りだが、何度来ても感動を味わえる。
さぁ、カニのハサミを越えればもうひと上りだ。昨年は山頂まで7時間かかった。6時間以内は無理そう。過去の記録を調べたら5年前は5時間で上っていた。
こうやって次第に体力が落ちていくのかな〜。
5年前と今のトレーニング内容を考えてみた。5年前はもっぱらジョギング中心、今はジムでサイクルマシンとウエイト中心。ジョギングのように心拍数を上げるトレーニングを継続しないといけないのかもしれないと思った。
でも、ジョギングはつまらんし!
雲がかなり出てきて、表銀座の峰々は隠れてしまったが、立山の後ろに槍ヶ岳がチラリ。富士山と八ヶ岳も見えた。
登山者でいっぱいの山頂だが、隅っこの岩の上に腰掛けておにぎりをほおばりながら、ゆっくり景色を堪能する。やっぱり剱岳山頂からの展望は最高。いつか6月の残雪期にテントを担いで誰もいない山頂でテント泊したい。
別山尾根からの登山者が多いようだが、源次郎尾根や北方稜線のバリエーションルートからもザイルをつないで続々と上ってくる。登頂してはハイタッチや握手をしあう。
登山が趣味という社員に「剱岳行ってきたよ」と言ったら、「いいなぁ、私も登りたい憧れの山」と。剱岳は自分たち一般登山者からベテランの登山者まで常に憧れとなる山である。
のんびりしているうちに雲が富山平野を覆い隠してしまった。さぁ下りよう。
早月尾根は西側斜面なので、午後になると日が当たり剱岳本峰が美しく映える。
早月小屋はすっかりガスの中だった。ベンチで足をマッサージしていざ出発。ガスのため湿気でメガネに水滴が着いて見えにくくなる。気温は高いので、湿気と大量の汗でパンツまでビショビショになった。不快指数Maxだ。
水分は2L以上持ってきて、この時期なら十分すぎるだろうと思っていたが最後は心細くなった。
下りはなぜもこう長く感じるのか、下りれども下りれども登山口に近づく感じがしない。上りより明らかに早く下りているのに長く感じるのはなぜ?
ようやく松尾平であと少しというところで、平らな道が延々と続くのが最後の試練である。わずか10分なのだが、下りなのに高度が落ちなくてくじけそうになった。
試練と憧れの早月尾根である。
9/15日
4:10 馬場島770m
7:30 早月小屋2220m
10:35 剱岳2999m 11:20
13:30 早月小屋
15:40 馬場島
距離 14km
高度差 2230m