今日は2018年5月21日です。
中国の工信部(Ministry of Industry and Information Technology)がホワイトペーパー出したみたいなので、早速記事にします。
※中国での「部」は日本での「省」に該当
日本語参考記事
https://btcnews.jp/china-goverment-released-blockchain-whitepaper/
中国語参考記事のURL
http://www.8btc.com/gongxinbu-blockchian-report
http://xxzx.miit.gov.cn/InfoAction!showDetail.action?sectionId=M002&info.infoId=1026
中国語ホワイトペーパーPDFのURL
http://xxzx.miit.gov.cn/download.jsp?path=/attach/20180521/20180521103244_603.pdf
ホワイトペーパーの大枠の概要は、上記日本語参考記事をどうぞ。
さて、ホワイトペーパーっていっても、レポートみたいなもんなんですが、流し読みして目に入った内容を以下箇条書きにしてみます。
現状の中国のブロックチェーンを理解するのには最適なホワイトペーパーっぽいです。読み応えあって最高です。
・中国でブロックチェーン関連のビジネスを営業の中心としている企業は450社以上、営業の一部としている企業はそれ以上存在する
・ブロックチェーン技術の応用は、金融領域を中心とした全ての産業に対して、産業価値向上といった効果を生む
・PoW、PoS、DPoS等、様々なコンセンサスアルゴリズムが生まれているが、それらが本当に安全で信頼性に足るかどうか、その完全な証明は難しい
・中国政府が行う政策は、ブロックチェーン産業の発展に沿ったものである必要があり、中国各地の地方政府は積極的に産業レベルでブロックチェーン技術を扱うと共に、金融リスクコントロールといった規制を行うべき
・多くのパブリックチェーンが先にプラットフォームを作り、後から実際的な応用シーンを探しており、そこには一定の難易度が存在する
・パブリックチェーンの性能問題も、目下解決しなければならない課題である
・コンソーシアム型ブロックチェーンは、分散型ビジネスモデルの基礎となり、組織での取引や決済に適している
・BaaSは、自社のクラウドシステム等を有する大企業での運用に適し、エコシステム内での応用も豊富
・将来的にクロスチェーンアトミックスワップ技術によってパブリックチェーンとコンソーシアム型ブロックチェーンが繋がることを予想
・マイニング機器の世界トップ3は全て中国の企業であり、Bitmainやcanaan.ioはAIチップを発表している
・オープンに開発されているブロックチェーン技術は、攻撃者に対してブロックチェーンシステムへの攻撃を容易にする側面がある
・量子コンピュータの発展は、将来的なブロックチェーン技術の安全に対して重大な脅威となっており、多くの研究者が量子コンピュータ耐性をもつ暗号アルゴリズムに注目している
・中国各地の大学でブロックチェーン技術を持つ人材育成が積極的に模索されている
・国際的な競争を産んでいるブロックチェーン技術は、現在、イノベーションのホットスポット(最も熱い領域)となった
・ブロックチェーン技術を含む先端テクノロジーの融合は、新しい応用シーンをこれからますます作っていく
けっこう量のあるホワイトペーパーなので、これからもうちょっとトピックごとに深掘りした記事も出そうと思ってますが、質問等あれば、僕のTwitterまで。
どうでしょうか。
2018年になってから、中国のブロックチェーンに関する動きは止まりませんね。
前の記事にも書きましたが、やっぱり暗号通貨に触肢を伸ばす中国って、陰謀論に面白くて良いです。最高です。
しかし、中国はどうやら、現状のブロックチェーン技術に対してまだまだ改善の余地が存在すると考えているみたいですね。
まあ、当然ですよね。
2008年サトシナカモトの論文から数えれば、ブロックチェーン技術の歴史は10年しかないんですから。
でも、そう考えると、これからのブロックチェーンがますます楽しみになってきますね。
ワクワクしてきます。
今日も最後まで読んで頂きありがとうざいました。
それでは、また次回。