今日は2018年5月17日です。
本日2つ目の記事を書きます。
この記事の要点はこんな感じです。
・中国政府がグローバル・パブリックチェーン技術評価インデックス(暗号通貨格付け)を発表したよ。
・北京大学の教授とか中国マイクロソフトCTOが格付け評価モデルの策定に参加してるよ。
・中国が暗号通貨格付けを行う背景は何なのかな。
はい、色々とALISでも記事が出てますが、中国が暗号通貨の格付けを発表しましたね!
どんな組織が格付けしてるのか?という情報はKazさんのALIS記事がわかりやすかったです。これとかこれ。
日本語参考リンク
https://jp.cointelegraph.com/news/china-govt-will-publish-cryptocurrency-analysis-amid-lack-of-independent-ratings
http://coinpost.jp/?p=27237
https://coinchoice.net/china-government-cryptocurrency-ratings/
中国語参考リンク
http://special.ccidnet.com/pub-bc-eval/index.shtml
http://www.ccidnet.com/2018/0510/10385348.shtml
http://www.ccidnet.com/2018/0511/10385800.shtml
格付け詳細だとかの説明はKazさんの記事と上記日本語記事等を見て頂くとして。
僕は、この格付け評価モデルがどんな人たちによって作られたのか、そのへんをこの記事に載せたいと思います。
しかし、個人的に面白いなと思うのは、格付けのタイトルが「グローバル・パブリックチェーン技術評価インデックス(全球公有链技术评估指数)」となっているところですね。
ただの「暗号通貨インデックス」とかじゃないんです。
グローバル・パブリックチェーン技術評価インデックス、ですよ。
下手な妄想は後半に取っておくため、ここでは長々と書きませんが、僕はこの格付けタイトルだけでご飯3杯はいけます。如何にも暗号通貨覇権を中国が狙ってる感がプンプンしてて良いです。最高です。
グローバル・パブリックチェーン技術評価インデックスは、中国政府の暗号通貨格付けと呼べるものだと思います。
彼らはこの格付けを定期的に発表するらしいです。なので、僕には、これから定期的に記事を書く口実が出来ることになります。はい、もしそうなれば嬉しい限りです。
上記中国語リンクでは、この格付けを行なったCCIDが、格付けを行う"お仕事"分担を以下のように記しています。
曰く、この格付けは、作業チームと専門家顧問チームの2つのチームによって行われたそうです。そして、それは今後も同じように続くものと思われます。
・作業チームメンバー:おそらくCCID系の中国政府研究機関の研究者だと予想されます。
・専門家顧問チームメンバー:現在以下12名の名前が確認出来ます。
各チームの仕事分担はこんな感じです
・作業チームのお仕事:技術指数の集計と整理
・専門家顧問チームのお仕事:格付け評価モデルの研究討論・最適化
そして、専門家顧問チーム12名の顔ぶれはこんな感じです
・陈钟 北京大学 - 教授
・徐恪 清華大学 - 教授
・朱建明 中央财经大学 - 教授
・何泾沙 北京工业大学 - 教授
・朱皞罡 北京航空航天大学 - 教授
・黎江 中国マイクロソフト - CTO
・甘国华 太一云 - 副総裁
・陈光宇 超块链 - 副総裁
・王璟 布比网络 - CTO
・刘胜 联动优势 - Chief System Architect
・周邺飞 库神信息 - CTO
・李志 刀刃科技 - CTO
大学の教授や企業のCTOが目立ちますね。
ちなみに、この2018年の世界大学ランニングによると、北京大学と清華大学は、日本の東京大学・京都大学よりも上の順位にいるんですね。
さて、一般論として言えば、どのような人物が関わっているのかは、実際的な格付けの信頼性を論じるにあたって確かな指標とはなりえません。
さらに言えば、既存の世界経済で、格付け機関が行なう信用格付け等は、以前からその問題点も指摘されていたり、そもそも、このグローバル・パブリックチェーン技術評価インデックスが、今後どのような使われ方をするのか等、未だ不透明な部分も多々あるため、今日の記事では、中国政府の暗号通貨格付けが信頼できるものなのかどうかを論じることは出来ません。
しかし、これから先、もしも、暗号通貨やブロックチェーン技術を使用した経済圏が拡大すれば、今日、中国政府が先行して行う暗号通貨格付けの持つ重要性は非常に高いものとなる可能性も捨てきれません。
たとえば、既存の信用格付けを行う格付け機関は、現在、ビッグスリーと呼ばれるアメリカの三社(S&P、Moody's、Fitch)が有名な存在となっています。
そして、アメリカは、現在の世界経済において多大な影響力を持っています。
もちろん、格付けを行う能力のみが、世界経済への影響力に直結するわけではありません。
しかし、もしも将来の世界経済にとってブロックチェーン技術が欠かすことの出来ない大切なものとなった時、何処の誰が、信頼される格付けを行うのか、こういった視点は、現在から中国が思惑を巡らすポイントなのかもしれません。
「中国が世界の暗号通貨の覇権を狙ってる!!」←こんなふうに書くと、如何にも陰謀論っぽくて僕は大好きなのですが、2017~2018年の動向を見る限り、"規制"と"技術発展"への取り組みが中国で同時に行われていることは、確かな事だと思います。
蛇足ですが、日本政府はブロックチェーン技術の発展に対して何かをやってるんでしょうか?
日本政府が、"規制"だけの一辺倒でブロックチェーンに向き合うことの無いように願いたいですね。
※中国のファーウエイは、ホワイトペーパーの中で、日本政府はNTTを通してブロックチェーン技術の発展に取り組んでるとか記してましたね。
はい、最後まで読んで頂きありがとうざいました。
それでは、おやすみなさい。