こんにちは!
やっとこさALIS禁が終わったのでまた記事投稿を再開していきたいと思います。
今回の記事はPoSが持つ特有の問題についてです。
MONAやBTGがSelfish Miningによって攻撃を受けたことは記憶に新しいですよね。ブロックチェーン自体の一種の脆弱性ともいえる部分を突かれるというのはあまり前例がなく、危機感を覚えた方もいるかもしれません。
少し復習になりますが、以前の記事で個人の見解として
・コンセンサスアルゴリズムがPoWである
・GPUマイニングが可能である
・時価総額と比較してハッシュパワーが弱い
以上の点に多くあてはまる通貨は同様に狙われる危険性があるかもしれないということを述べました。
【解説】モナコインが攻撃された!?Selfish mining,Block withholding attackってなに?
じゃあPoWはオワコンでPoSなどの他のアルゴリズムが最強なのかというとそれもまた新たな問題があるよ、ということを今回の記事で触れていこうと思います。
おそらく多くの人がコンセンサスアルゴリズムについての解説記事をあげていると思うので是非検索していい記事をマイニングしてください!
ALIS SEARCH「コンセンサスアルゴリズム」
この記事を読むには最低限「PoW」と「PoS」というワードと両者の違いが分かっていればOKです!!
Nothing at Stakeの問題は不正なブロックをリスクを負わずに生成することができることにあります。
PoWではブロック生成をする際に複雑な計算を要します。計算には多大なコストがかかるために不正なブロックが含まれるチェーンをのばそうとしてもそのチェーンが破棄された場合、大きな赤字となります。そのため不正なブロックによってフォークが起こっても正規のチェーンをのばす正常なインセンティブが生まれます。
しかしPoSの場合はブロック生成のコストが小さいため、マイナーが最大利益を求めるためにとる行動は両方のチェーンを承認してのばしていくことになってしまいます。この二重投票が純粋なPoSでは起こりうるということです。
PoSのブロック生成はその通貨を多く所持する必要があるため攻撃されることは考えにくいとされていますが、Nothing at Stakeが解決すべき問題であることに変わりはありません。
ALISISTAとして気になるのはイーサリアムについてだと思いますが、今後PoSへの移行を検討していることをご存知でしょうか。
イーサリアムは4段階のアップデートを予定しており、3段階目のアップデートMetropolisの前半部分であるByzantiumまでが実装されています。
このアップデートでイーサリアムにZcashに使用されているゼロ知識証明を利用したzk-SNARKを導入することで、プライバシーが保護されたスマートコントラクトをより効率的に実装することができるようになりました。
匿名通貨Zcash(ZEC)の「ゼロ知識証明」について解説してみる
そして、4段階目のアップデートSerenity(セレニティ)でイーサリアムはPoSに完全移行することを予定しています。
イーサリアムのPoS「Casper」では「Slasher」というアルゴリズムを採用し、Nothing at Stakeへの対策が考案されています。
これは簡単にいってしまうと不正なブロックを承認した場合には懲罰が科されるというものです。
不正なブロックを承認することで得られる可能性がある金額よりも懲罰によって徴収される金額を大きくすることでPoWと同様に長いチェーンを伸ばしていくためのインセンティブを与えています。
この仕組みがうまく働けばNothing at Stakeの問題は起こりにくくなると考えられますね。
どのアルゴリズムもいまのところ一長一短。
他にもPoSでは富の集中・流動性の低下等の問題も危惧されています。
利用者がリスクとメリットをよく理解した上で投資や利用をしていくことが大切だと思います。
<参考>
ビットバンク株式会社&『ブロックチェーンの衝撃』編集委員会 (2016) 『ブロックチェーンの衝撃』, 日経BP社.
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