こんにちは!ぴゅーぱです
みなさん本は紙派ですか?電子派ですか?
私は漫画は電子書籍で読むことが多いですが、他は紙で読みますね。
難しい本を読むのは苦手なので物質として置いておいたほうが読まなきゃって感じになります。
今回紹介するのはそんな出版の世界をブロックチェーンで変えるかもしれないプラットフォーム「Publica」の紹介です。
Publica(パブリカ)はブロックチェーンと暗号化技術を使って、書籍の資金調達、流通、購入、読書の仕組みを革新することを目指す出版プラットフォームです。
公式サイト:https://publica.com/
WhitePaper:https://tokensale.publica.com/whitepapers/summary.pdf
公式動画:Publica - Blockchain revolution for the publishing economy
突然ですがまず、現状の書籍出版が抱える問題について考えてみようと思います。
・出版社はあくまでビジネスである
・著者はプロモーションに関わることができるか
・著者に適切な報酬が払われているか
たとえばあなたが仮想通貨関連の本を出したいとします。
声がかかるのをまっているわけにはいかないので、まず出版社に企画を持ち込むことになるでしょう。そこでまず「売れるか」どうかの視点で企画が検討されるでしょう。「ボツ」となったらその出版社から本を出すことはできません。
↑ここ、ALISが生まれたストーリーとちょっと似てるね!企業が株主の利益に答えなきゃいけないのと同様に出版社も「売れる本」を売らなけばいけない。
じゃあ何十万も用意して自費出版をしますか?出版にこぎつけたとしても本屋に個人出版の本を置く場所はあるでしょうか。広告なしで本は売れるでしょうか。あの夏目漱石も最初は自費出版だったといわれていますが成功するのはごくごく一部です。
仮に企画が通って本が出版されたとしましょう。値段や売り方は出版社が決めるうえに書籍の印税はだいたい10%といわれています。1冊1000円の本だと著者のもとに入る金額は100円。企画・広告・編集・挿絵・印刷・流通・販売など多くの人が関わっているためですね。
近年、電子書籍の登場が自費出版のハードルを大きく下げました。質を度外視すればかなり安価で出版・販売ができるようです。
Amazon Kindleでは条件があるものの最高で売り上げの70%が印税として作者に支払われる仕組みになっています。
その代わりに出版社の後ろ盾がないため売れる保証はなく、企画・プロモーションはもちろん、例えばイラストレーターやデザイナーに挿絵やデザインの依頼をして報酬を支払う等のマネジメントも自分でやらなければいけませんし、ある程度の資金も必要です。
Publicaでは本の企画・資金調達・販売・マネジメント・流通までをすべてパッケージ化してスマートコントラクトとしてブロックチェーンに書き込むことで問題解決を目指します。
ICOを行うので、企画さえおもしろければ多くの資金を使って書籍を出版できます。また、翻訳家も募集することができれば地理・言語・使用通貨の制約にとらわれずに世界を相手にあなたの書籍を売ることができます。
Publicaでは3つのステップで本を出版することができます。
①著者がPublicaのページクリエイターで著書の企画ページを立ち上げ、出資者を募る
②トークン価格を決定するとスマートコントラクトが自動で作成される
③トークン収益で著書を完成させるとブロックチェーン上に公開され、トークンホルダーは本を読むことができる
報酬はスマートコントラクトで自動的に払われるため、非常に簡単な手順ですね。②と③の間ではBOOK ICOと呼ばれるその書籍固有のICOが行われ、価格だけではなくページ単位で販売するなども売り方・買い方も選べるようです。
トークンの仕組みですが、Publica上では大きく分けて2種類のトークンが使用されます。
・メインのトークン「Pebbles(PBL)」
Publicaの経済圏で用いられるメインのトークンです。
イーサリアムのERC20に準拠したトークンでICOはすでに終わっています。出版の協力者(編集者やデザイナー)への報酬の支払いとして利用されるほか、後述するREADトークンの購入に利用することができます。
・著書固有のトークン「READトークン」
著者は自分の著書固有のトークンであるREADトークンを発行するICOを行うことで資金調達します。このREADトークンの保有者のみがその本を読むことができます。所有権の移転も行えるため、読み終わった後に売ることや、本の貸し借りのようにトークンを貸したりすることもできるでしょう。
つい先日、初めてのBOOK ICOが行われたようです。
SNSで24万人以上のフォロワーをもつ旅行専門家Nomadic MattがBackpacker’s Guide to Europe を出版するために資金調達をしました。
単価は$10で1000枚のトークンを発行し、$10,000の資金調達に成功しました。
この資金を使ってこれからMattは著書を出版し、この書籍のBOOK ICOの出資者はできあがった本をよむことができます。
Publicaの経済システムを図解してみました。
電子書籍で問題だったプロモーション面ですが、publicaでは図からわかるように出版と同時にその書籍独自のトークンエコノミーが創出されます。
その本を盛り上げれば新たなトークン需要がうまれます。評判によってはICO時よりも高い値段でREADトークンが取引される可能性もあります。トークンエコノミーが本の広告やプロモーションをしてくれることが期待できるわけですね。非常に面白い仕組みだと思います。
また、出版の問題を解決するだけでなく、ブロックチェーンを用いることで追加された特徴もあります。例えば電子書籍はサービスが終わると読めなくなってしまいますが、publicaはやがて運営がおらずとも機能させることができますし、改竄不可能なREADトークンを用いることで著作権の問題も改善される可能性があります。詳しくは公式サイトのBENEFITの項をご覧ください。
長くなってしまいましたが、publicaの仕組みとその可能性について探ってみました。このような形態をとることで想像できる新しい問題もたくさんありますが、大きな可能性はみえていると思います。今後もこのサービスに注目していきます!
では、また次の記事で!
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