1-2【ジェネシスブロック】

Bitcoinは技術的に約10分間に1度、ブロックを生成し続けてそれがチェーン(鎖)として繋がっています。2章で詳しく述べますが、これがブロックチェーン技術です。

この果てしなく連なるチェーンの一番最初のブロックが「ジェネシスブロック」と呼ばれています。このブロックには「The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for bank」と書かれています。

これは初めてブロックが生成された2009年1月3日のイギリスの新聞、Timesに書かれていた記事の見出しでブロックが正しくその日に生まれたことを示しています。

この見出しの内容は「大臣は銀行への2度めの救済を検討している」という内容で、リーマンショック後で銀行が潰れそうな時に資金注入をしようとしているイギリス国家に対しての現在の金融システムはもう限界なのではないかという皮肉の意味も込められていると言われています。

ジェネシスブロックが出来てから今もビットコインの歴史は1本のチェーンで連々と連なっているのです。

その歴史の中で分岐して誕生したビットコインキャッシュにとってのジェネシスブロックは478559ブロックです。

コラム:winny

今までにPeer-to-Peerのシステムといえば、代表的なものにファイル共有ソフトのwinnyがあります。これは特定のサーバー上でデータをやり取りするのではなくP２Pネットワークを使ってユーザー同士がファイルを保持し合うという仕組みでした。

このシステムは当初上手く機能しましたが、このシステムを悪用するウイルス(Antinny)が作られてしまったことと、それにより膨大な個人情報が流出してしまったことが問題視されました。

しかもP2Pネットワークシステムの性質上そのデータの完全削除が難しいことがさらに事態を悪化させました。便利なものには基本的にデメリットがあるということを覚えておきましょう。

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