すっかりおひさしブリーフであります。
結論をさらりと書いておくと、我が家の長男坊は第一志望の中高一貫校に合格しまして、現在新しい友だちと遊び呆けております。よきかなよきかな。
2022年の年明けから4月までは、受験、入学準備などなど、やけに忙しかったです。自分の仕事のほうもいままでの仕事に加えて新しいミッションが始まってしまい(というか引き受けてしまい)、テンヤワンヤ。このGWになってやっと落ち着いた、という感じになりまして、こうして久方ぶりにブログを書いています。
今日は長男坊の中学受験について、簡単に記録を残しておこうという趣旨です。ほとんど個人の日記帳にでも書いておけという内容ですのでなにかの参考にしようと思っている人には申し訳ございません。
ぐーたら国家公務員の私ですが、同僚からは「お子さん、そろそろ受験ですね」などとごく当たり前に中学受験の話が出てきます。都内のエリートにはおそらく当然のことなのでしょうが、横浜の片田舎で育った私は私立中の受験を記念受験的にやったものの(なぜか合格したが)、学費が高くて結局地元の中学に行ったクチです。
なんで金もないのに受験したか? そりゃ私の親が、まさか合格するなんて思ってなかったからです(笑)。
しかしながら、最近は少子化の影響もあるでしょうが、子供の教育にお金をかけるというのが当然という流れがきているように感じます。中学受験ブームも昨年あたりからキテるな、という感じを受けます。それもあって「ドラゴン桜2」や「2月の勝者」がドラマ化され、またそれが大ヒットしたのでしょう。
長男坊は小学校1年生から3年生までは楽しく遊びつつ空間把握能力などを身につけることができる、はなまる学習会という塾に通っていました。こちらは夏休みや冬休みに泊まりのバス旅行なども企画され、親子ともども、実に楽しい塾だとお気に入りでした。一説によると上記空間把握能力は10歳くらいまでに身に着けないとなかなか後からは困難という話もあります。まあ、普通に自然の中で遊んでいれば身につくのですが、現代っ子は平面の画面ばかりみてたりするので意外と難しいらしいです。
蛇足ですが、私は大学院生の頃、有機化学の研究室に所属していたのですが、立体化学がわからないという学生はだいたいガリ勉優秀タイプでしたね。子供の頃に野山を駆け回ってた人のほうが頭の中で分子の立体構造をぐるぐる回すことができるようです。
閑話休題。
子供が4年生になったときに、家から歩いて5分の中学に行く選択肢の他に「こんな学校があって、試験に合格すればこんなことができるみたいだよ」という選択肢を提示しました。公立中高一貫なので、まあ分かる人にはわかる学校ですが、子供は当然ながら興味を持って、無邪気に「やってみる」なんていうわけですよ。
家から歩いていける小学生向けの学習塾に転向し、勉強量を増やしてみました。もといた塾も、新しく行く塾も、塾長さんとよく話して「この学校を最終的に目指してるんすよね」と隠さず相談。もといた塾のほうも「中学受験するなら転塾おすすめ」とのことだし、新しい塾のほうも「とりあえず1年みて、5年生から専門のカリキュラムをやる教室に移るのがよろしい」という方向を示してもらったのでほいほいと乗っかったわけです。
塾を変えてみると、それなりに勉強についていけることがわかりました。宿題の管理などは子供ができるわけもないということは最初から把握しつつ、特につまづくこともなさそうだという感じ。自己管理はまったくできないが「この親にしてこの子あり」と唱えるとなんでも許せます。
ドラゴン桜の「東大合格家庭の十ヶ条」が破綻してくるのはこの頃からです(早えな)。
通っている塾で志望校対策の専門カリキュラムは6年生になってからでした(今は5年生から囲い込むことにしたらしいが)。しかし公立中高一貫対策ということで5年生くらいならどこの学校向けでもやることは変わらないので、ちょっと家から遠いけども受験対策をやっている教室を目指して電車を乗り継いで通うことに。
夏休みなどは、さらに他の教室での夏期講習に「武者修行」に行きました。他の先生から幅広く教わること、同じ目標を持つライバルをたくさん目にすることは、モチベーション維持に貢献しました。また、塾全体で統一テストがあった際に、成績が良いと名前が出るのですが、4年生のときに通っていた教室の友達たちが長男坊の名前を発見して、応援してくれるようになったのも良いことでした。
5年生後半になると宿題が多くなり、家庭学習の時間も長く割く必要があります。どうしてもゲームがやりたい、YouTubeがみたいなどなど、誘惑にいつも負けてしまいます。そのたびに親子で衝突し、娯楽の時間を制限する結論になっていきます。
娯楽を制限したからといって勉強するというわけでもなく、長時間ぼーっとすることが増えただけ、という状態は結構長く続きました。6年生の夏休みまではこんな感じで、とにかく受験をやめたい、遊びたい、ゲームをやりたいの繰り返しでした。勉強についていけないとか難しいとかではなく、ゲームがやりたいという理由は認めない、他の理由で受験をやめるならやめても構わない、という話をたぶん30回くらいはしました。こればかりは薬物中毒と同じなので、非常につらいところです。塾の先生と三者面談して「どうしてこの学校に行きたいと思ったのか、将来なにをしたいのか」と論理構築しようとしても「いや、いまとにかくゲームがやりたい。将来のことはどうでもいい」という思考に対抗するのは大変です。
最終的には、勉強にもなるマンガを与えて(一気に大人買い)、ゲームは受験が終わるまで一切禁止にしました。マンガは「DR.STONE」や「ドラゴン桜1、2」「2月の勝者」「数学ゴールデン」などなど。
実は長男坊、6年生の1年間、フォートナイトやスプラトゥーンをやらないとゲーム自体が古くなって受験後に遊べなくなってしまうのではないか、などと悩んでいたようですが、「いまのゲーム業界は新しいコンテンツなんてそう簡単に作れないし大ヒット作を捨てることはできないから、それらのビッグタイトルは間違いなく1年後もある」と説得。お互いの対話が大事ですな。
あらためて志望校の見学に行ったり、受験するかはわからないけど、他の私学の見学会に行ってみたりして、「受験するんだ」という実感を沸かせるようにしました。なお、これはオンラインではだめです。その学校に行ってみることが重要ですね。
6年生になると、少しだけ自宅に近い教室に移りまして、そこで志望校対策の選抜クラスに無事入れました。
そして夏休み、ここで一気に集中力や思考力が成長しました。家庭内も受験モードでピリピリです。とはいえ、コロナ禍のおかげで(?)、遊びに行こうにも行けないし、塾の授業が全て録画されてオンラインで後から見られるようになったりして、デジタルトランスフォーメーション(DX)の恩恵を受けました。
一向に宿題の管理、時間管理ができない自律生活弱者であることに変わりはないのですが、この親にしてこの子あり、しかたないかと納得。
たぶん先生との相性もあるんだと思いますが、学校の通知表は受験生にしてはかなり悪かったです。小学校の勉強はまったく面白くないと常々言っていました。要領のよい子は先生に気に入られるような術を講じるところですが、そんなことはしなくてよい、と私から言っていました。子供のやる気を引き出せない先生が悪い。評価基準がテストの点だけではない小学校の理解不能の成績評価は最初からあきらめていました。内申点が受験で必要なことも事実ではあるのですが、選抜方法に「テストの点だけで判断する」という枠もあり、ものすごく狭い門ですがそこを目指していました。
なお、第一志望校に合格できなければ、地元の中学校に行くというのは最初から話をしていました。
年明けは初日の出を拝みに行き、合格祈願。そこからは約一ヶ月ノンストップです。過去問集を何周も回し、また、本番前に「練習」として受験する学校も決めました。
練習について、いろいろな意見があるのですが、子供にとっては生まれてはじめての「受験」です。第一志望校より前に練習として試験の雰囲気を味わっておくことは非常に重要なことです。少しでも試験慣れして平常心を保つことが結果に大きな影響を与えることは、私が一番知っています。
練習として受けた学校の合格通知を受けた後、第一志望校の受験をしたので、はずみがついてよかったようです。受験費用は少々高いですが、練習してよかった。
さて普通の受験報告ブログならここでおしまいです。我が家の場合は超絶狭き門を目指していたこともあって、落ちる確率のほうが高いわけですから、地元中学に通うなら中学三年間、何をするか、どう過ごすかを何度も話し合いました。高校受験でトップ校を目指すとか、国家資格をとるための勉強をはじめるとか(ちょうど朝ドラで気象予報士が注目されたりした)、中学受験に失敗しても、クヨクヨする暇は与えないという作戦を別枠で考えていました。なお、気象予報士試験は11歳で合格した事例もあり、できないことではないわけですね。長男坊的には情報処理技術者試験を考えていたようです。いまからやれ。
ところですっかりさっぱり忘れていたのですが私も中小企業診断士試験の一部科目合格状態の受験生でした。そろそろ勉強をはじめないといけません(一切やってなかった)。これについてはまた別に書こうと思います。
では今日はこのへんで。