こんばんは、りんしです!
2019年1月9日(現地時間)、Amazonの創業者でありCEOのジェフ・ベゾスが、妻であるマッケンジー・ベゾスとの離婚を発表しました。
AmazonはGAFAとして知られているように、Google、Apple、Facebookと並ぶ世界的な超大手企業です。
そのCEOであるジェフ・ベゾスの離婚ですから、当然世界的なニュースにもなりますが、ジェフ・ベゾスの離婚には経済的にも大きく注目すべきポイントがあります。
ジェフ・ベゾス離婚のニュースを知っている方でも、そのポイントを知っている人は実は少ないのではないかと思い、この記事を書いています。
できる限り誰にでもわかりやすく書いていきたいと思いますので、ぜひ自分の理解と照らし合わせて読んで頂ければと思います!
アメリカ合衆国はご存知の通り、いくつもの州から国家が出来上がっています。
アメリカ合衆国では、日本と比べて州という地方自治体の力が強く、結婚に関する法律も州ごとで定められています。
ジェフ・ベゾスが住んでいるワシントン州でも、結婚に関する法律が独自で定められており、共有財産(community property)という考え方が取り入れられています。
共有財産とは、結婚後に得た財産は2人の共有財産であり、離婚時には折半しなければならないというものです。
実質的な収入は夫が得ていたとしても、家事等で家を支えている妻がいるからこそ収入が得られている、つまり2人がいてこその財産だという考え方なんですね。
昨今では収入源が妻側となることもありますが、配偶者が支えてくれたからこそ得られた収入であり、離婚の際には折半すべきという考え方は変わりません。
ジェフ・ベゾスが結婚をしたのは1993年、Amazonを起業したのは1994年です。
つまりジェフ・ベゾスが保有しているAmazonの株も共有財産の対象となります。
ジェフ・ベゾスは現在Amazon株の約17%を保有していると言われています。
金額として言えば約1370億ドル、日本円で約14兆8000億円です。
ジェフ・ベゾスの離婚で実に7兆円以上の金額が動くとなれば話題性は十分ですね。
ジェフ・ベゾスの離婚のニュースを見て、このあたりまではご存知の方も多いのではないでしょうか。
ただ、この事実はジェフ・ベゾスの離婚の重要なポイントではありません。
次にジェフ・ベゾスの財産が折半されることがどのように経済的な影響を及ぼすのかを考えていきましょう。
先ほども述べた通り、離婚による共有財産でジェフ・ベゾスの財産が折半されると、ジェフ・ベゾスが保有しているAmazon株の半分が、妻であるマッケンジー・ベゾスに渡ることになります。
更に言えば、ジェフ・ベゾスはもちろん他にも不動産や会社の株を持っていますから、下手をすればジェフ・ベゾス保有の半分以上のAmazon株がマッケンジー・ベゾスに渡る可能性があります。
それが何を意味するかと言うと、ジェフ・ベゾスが保有しているAmazonへの議決権の半分以上がマッケンジー・ベゾスに渡るということです。
日本では強く意識されていないかもしれませんが、株式会社は誰のものかと言うと、株主のものです。
株主が持っている株の量が会社の経営に対する議決権、影響につながっているのです。
では、マッケンジー・ベゾスがAmazonの株を手にしたら、どうするでしょうか?
当然ながら、株では食べ物も日用品も買えません。
マッケンジー・ベゾスは投資家ではありませんし、既に7兆円もの価値を持っている株を手にしたら、株を売って現金に変えようとするのが普通ではないでしょうか。
7兆円ものAmazon株が一気に売りに出されれば市場は大混乱になりますので、そのようなことは起こりづらいと私は考えています。
しかし、どこかのファンドに一括で売却し、後はファンドに任せてしまうという可能性は十分にあり得ます。
そのファンドがAmazonの経営について大きな議決権を得ることになったら…。
Amazonの今日の大きな飛躍は、ジェフ・ベゾスの、利益は全てAmazonの成長のために利用し、株主への還元はしないという経営方針によるものと言っても過言ではありません。
Amazon株がファンドの手に渡ることによって、その経営方針が崩れてしまう可能性があります。
Amazonが、企業の成長よりも、株主への還元を重視する企業となってしまう可能性があるということです。
そうなれば、利用者にとって魅力的な企業ではなくなってしまうかもしれません。
ジェフ・ベゾスのAmazon株の半数の行方によって、Amazonの成長が、利用者に提供されるべき素晴らしいサービスがなくなってしまうかもしれないのです。
以上のように、ジェフ・ベゾスの離婚はその金額規模以上に経済に大きな影響を与えうるものなのです。
ぜひ、これを読んで頂いたみなさんには、Amazonの今後の動向に注目して頂けたらと思います。
本当に個人的な感想で言えば、一個人の離婚がこれほどまでの影響を持ちうるものだという事実に、凄いとしか言いようがないです。
起業家にとって、結婚が大きなリスクになりうるというのも、少し残念な気がしますね。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
いいねはもちろんですが、コメントなんかも頂けると今後の励みになります。ぜひぜひ。
また何か書いた際にはご覧頂けると幸いです。
ではまた。