ブロックチェーンによって達成できるものの一つにトークンエコノミーがある!とよく言うが、なぜトークンエコノミーがブロックチェーンという技術によって注目されているのか理解しているだろうか。意外と盲点であったと言う方に向けての記事だ。(前提としてブロックチェーンがどのようなものか大雑把に知っているものとする)
トークンエコノミーとは?
トークンエコノミーとは一体なんだろう。トークンとエコノミーで分けて考えてみる。まず、トークンとは貨幣の代わりとなる価値のあるものとされている。例えば、Tポイントはわかりやすいもので、Tポイントの1ポイントは1円分などのようにTポイントが1円と同じ価値を持っているというものだ。Tポイントも一種のトークンである。そして続くエコノミー(economy)の意味は経済だ。しかしここでは経済圏と呼んで範囲があることを示したほうが確実である。Tポイントの例えで言うならTポイントが使える範囲のことをトークンエコノミーと呼ぶ。
なぜブロックチェーン?
なぜトークンエコノミーとブロックチェーンの相性がいいのだろうか。これを考えるにはトークンを発行するために何が必要かを考えなければならない。トークンとは代替貨幣であり、発行するには貨幣を発行するときに必要なことと同じことが必要となる。
貨幣とは
1.決済手段
2.価値の交換手段
3.価値の保存手段
という三つの性質を持つ必要がある。そしてブロックチェーン上でトークンを発行すると決済手段として用いることも価値の交換手段として用いることも価値の保存手段として用いることも可能である。これはデータに価値を持たせてプログラム上で取引することができるからだ。しかしこれだけでは貨幣は発行できない。
*法律的に考えると、ボラティリティなどを考慮して価値保存手段としての性質を持つかなどを検討しないといけない
貨幣の発行してその貨幣が使われていくためには、その貨幣を信用する必要がある。目の前に1億リオという謎の単位の貨幣が落ちていたとして、そこに価値を感じるだろうか?感じないであろう。それはリオという貨幣の発行者も発行数もわからず信用できないからだ。
しかしブロックチェーンはこの問題を解決してくれる。ブロックチェーンは取引を第三者が承認しているので変な取引は承認されない上、誰がどのくらい貨幣を発行しているか確認もできるので貨幣の信用を技術で補っているのだ。
これによって誰もがトークンを発行しやすいということでブロックチェーン×トークンエコノミーが注目されている。誰しもがそれぞれの用途に応じて、目的にあった性質を持つトークンを発行していけるのである。
発行者や発行数が技術上である程度わかり、変な取引もできないという仕様であるが、全く使い道のない貨幣などは発行できてしまう。使い道がないと、どうしても価値をもつことができない。これがいわゆる詐欺ICOと言われるものだ。
終わりに
トークンエコノミーというのはどんどん注目されてきており、様々な用途をもつ貨幣(トークン)が発行されてきている。みなさんもぜひ、注目できるトークンエコノミー形成プロジェクトを探してみてください!