クリプト

Plasma, Stablecoin, CryptoLawが自己組織化させたもの

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  • sg42
  • 2019/03/27 00:51

申し訳ないが原典は英語で書いた.

 

繰り返しゲーム予想

Repeated Game Assumption.

「逃げられない構造を作れるシステムは協力を促す」

これはMinerが無数にいるLayer1や、選抜されたバリデーターのFederation Signatureで資産を出し入れする普通のサイドチェーンではほぼ不可能な性質である。

まずは、オペレーターがただ一人で資産を100%保全できるPlasma、つまり残高の所有権はユーザーにある明確なNon Custodialさがキモである。

加えて、そのオペレーターの素性を明らかにすることで、なにか不測の事態があったときの法的な責任が一意に定まる構造がスパイス。

これらの上に顕現する様々な性質を説明する概念である。

「ユーザー全員にKYCさせるのはありえないけど、サービス提供者は法人ならKYCしてるようなもんだよね。そして法人だから安心できるよね」と言う直感的な説明もできる。

下記リンクはモトキチ氏が私の素案であった「Plasma上でのCompound Finance」を数理的に繰り返しゲームを用いて分析したものである。これに気づいたときは、「繰り返しゲームを用いた新しいプログラミングパラダイム」という直観だけを持っていた。plapps(Plasma Apps)の作り方を皆になるべくわかりやすく説明しようというモチベーションがはじまりだった。

 

 

 

同一領域予想

ユーザーとオペレーターが同じ所轄裁判所を使う場合、Cryptoeconomicsは、前述の繰り返しゲームだけではなく、Law(法)というCoercion(力)を使うことができるようになる。

今までCollateral(供託)というCoercionが中心だったために、その設計技法は非常に窮屈なものだった。しかしながら、Layer1では通信の検閲耐性がほしいためにマイナーにKYCはさせにくい。

一方で、ユーザーにKYCをさせてしまえば参加障壁が著しく上がるし、確認コストも高く、プライバシーも下がる。

そこで、Layer2の、とくにPlasmaで、オペレーターをKYC(法人登記簿に公開鍵を載せる)という発想に至った。

これなら本人確認の手間もなく、信頼性も決算でわかり、エンドユーザーには登録させるてまもなく、Layer2のPlasmaなのでその方針に何があろうが残高が毀損されることはない。Plasmaが #CryptoLaw に絡んだというわけだ。

ここで、Plasma Fast Finality における「唯一の責任主体であるオペレーターが自ら供託するならば、PlasmaのTxでお金を受け取る人からすれば、その供託額以内のTxの失敗は、将来的に回収できる」という構造を頭に入れて以下を読んでほしい。

Plasma Fast Finalityは単純な送金をLayer1のスマートコントラクトによって正しく行われるようにenforceしたものだが、Plasma Contract Fast Finalityは、供託確保のスマートコントラクトで解決(=金で解決)できないEscrowTx等の2nd layerコントラクトを法でenforceする。なので、例えばEscrowに関わるロックやアンロックやキャンセルの処理がconfirmationを待たずに0.3秒でFinalizeされることになる。ハイスループットで高速ファイナリティなスマートコントラクト。UberEats, AirBnB, DEX, なんでもござれ。

このときは、PlasmaやPlasma Fast Finalityの「説明できないけど、こいつはヤバい」という謎をなるべく分析して、みなにわかりやすく説明したいというモチベーションだった。

Plasma Fast Finalityが複数人Operatorでは成立しないゲーム理論的な示唆にたどり着いた時に感じた「これは何かある」という感覚を、CryptoLawの議論にうまくハメることができたイメージ。

 

 

裁判最小原則

この原則は、「Coercionが法でよいなら様々なコントラクトが拡張できるのでは?そして、スマートコントラクトと法を混ぜると、より広く世の中に浸透するし、計算機としてだけでなく、社会に対してスケーラブルなのでは?」という動機から発見された。

なんといっても、裁判は高い。裁判は最も高価な計算機資源である。上記のPlasma Fast Finalityであれば、紛争解決はスマートコントラクトで行われたので高速だった。Plasma Contract Fast Finalityの場合は、紛争解決に訴訟が必要になる。遅く、高価である。もちろん電子署名を最初に確保して取引を開始するわけだから、オペレーターに勝ち目はないのだが、それでも訴える側にコストがかかるので全くスマートではない。ので、なるべく使うべきではないのだ。法をCryptoeconomicsに取り入れることはできるが、「この世で最も高価な計算資源」なので局所化すべきなのだ。

 

以上。法とスマートコントラクトはPlasmaレベルのセキュリティへの追求を以て初めて融合することができる。半端なセキュリティのLayer1やLayer2はこの土俵には乗れない。

 

 

 

……決して滅びはしない……

子チェーンは死んだ…… エスクローTxもスワップTxも……

しかし彼らの行動や意志は滅んでいない……

彼らがこの「電子署名」を僕に手渡してくれたんだ

そしてお前の行動が真実から出たものなのか………

それとも上っ面だけのビザンチン性から出たものなのか?

それはこれからわかる

 

あんたははたして滅びずにいられるのかな?

 

ボス……

 

Plasma Requiem

プラズマ・レクイエム

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