初めてALISで記事を書きます。福島県白河市で、仮想通貨(ブロックチェーン)の技術を利用した地域通貨プロジェクトを進めている白河コイン(非公式)と申します。まだ準備段階で何もできていませんが、数年後の実用化に向けて頑張っています。
地域通貨のプロジェクトを進めていると、よく言われることがあります。
「地域通貨は面白い試みだし、地域の活性化のため必要だと思う。だけど...」
・仮想通貨にする理由がわからない。
・電子マネーと何が違うの?
確かに、今現在は仮想通貨自体が利用されている例は少ないですし、世間的には投機の対象であったり、盗まれたりしてなんだか怪しいものでしかありません。
電子マネーじゃダメなの?と考えるのも当然です。決済手段として使うのであれば、利用者にとって電子マネーであるか仮想通貨であるかは関係ありませんからね。ただ!これから先の時代は、サーバ管理型の電子マネーよりも仮想通貨(ブロックチェーン)を利用したほうが何かと良い面が多いのです。
それではここからが本題です。”決済手段として使う地域通貨”という観点から見た違いを述べていきます。(私が作った資料ですので至らない点はご容赦ください)
まずは、一口に仮想通貨や電子マネーと言っても様々な違いがあります。上記のように定義して、双方を比較してみました。どちらもメリット、デメリットが存在します。
まず注目していただきたいのはコスト面です。電子マネーはどうしても大きなコストが掛かります。比べて、仮想通貨を利用すればコストは最小限で済みます。電子マネーの場合、利用している人にはわからないのですが、加盟店が手数料を負担していたり、どこかに必ずしわ寄せが来ています。
次にセキュリティ対策です。電子マネーはお金をチャージしてポイントに変換します。顧客の資産を守る必要があり、セキュリティ対策にコストが掛かります。仮想通貨は、通貨を預かっているという概念ではないので、この部分にコストは掛かりません。
ランニングコスト面ですが、電子マネーの場合はシステム維持費、通常5年間隔でのシステム更新などが発生します。仮想通貨の場合はブロックチェーンを利用していますので、システム維持費、システム更新費用は発生しません。これから地域通貨として永続させるために避けて通れないコストの問題が仮想通貨を利用することでほぼ解消できます。
顧客管理という面では、どこにどれだけの効果があったかというマーケティングデータの収集は電子マネーに軍配が上がります。仮想通貨はすべての取引が記録されていますが、簡単にわかるか?というとそうはいきません。(可視化する方法はありますが、コストが掛かります)
電子マネーには、退蔵益という仮想通貨には無いメリットもあります。顧客がチャージした後に忘れていたり、無くしたり、使い切れなかった分は丸々利益になりますw
デメリット面では、どちらも「無価値になる恐れ」があります。ハッキングされれば信用を失います。双方ただの電子ゴミになるかもしれません。特に仮想通貨はこの点が顕著であり、マウントゴックスやコインチェックの事件で”盗まれるモノ”という悪いイメージが出来ています。
長くなりましたが、電子マネーじゃダメなの?という問いに対しては、”決済手段として使う地域通貨”としては、主にコスト面で仮想通貨にメリットがあると言え、仮想通貨のほうがいい!という結論に至りました。あくまで私の意見ですが...(^^;)
ちなみに私たちのプロジェクト白河コイン(非公式)はWAVESプラットフォームで発行されています。WAVESは今後スマートコントラクト、アトミックスワップなどが実装され、電子マネーでは実現できない様々な”コト”ができるようになります。単なる決済手段にとどまらない可能性を秘めているという点でも、地域通貨は仮想通貨の技術を使ったほうがメリットがありますね(^^)
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