有名な温泉でも、行ってみたら思ってたのと違うってことは過去にもあった。
草津はイメージに近かったが、登別は、想像してたよりも温泉街が狭い範囲だったことに驚いたし。
2020年10月。人生初めて別府温泉へ行った。
大分空港の中には、足湯まであった。
臼杵石仏に寄ってから、別府に向かった。
どこから別府温泉エリアに入ったのか、よくわからない。
駅があって、平地っぽいところで。
駅前はなんとなく観光地っぽい、いらっしゃい的な雰囲気はあった。
温泉というと、山とか煙とか想像しがちだが、普通に街過ぎて、意外だった。
最初に目指したのは、公衆浴場。
見るからに、一眼レフとか貴重品は持って行かない方がいい感じがした。
(そのため、スマホで撮った)
正面はこういう感じ。どんなお風呂だろうとドキドキする。
砂湯が人気みたいだったが、混んでたので普通にお風呂だけにしたが、
待合の場所など、昭和昭和昭和!って感じで、そこにいる人、自分含めて、人間ってあんまり進歩してなさそう・・・と感じさせた。
そしてなぜか、砂湯待ちの人たちが、ちょっと緊張感というか何が起きるんだろうなぁと保健室前に並ぶ人のようにおとなしく待っている。
浴場のロッカーは当然なくて、棚と籠だけなのだが、
脱衣所という別のものはなく。
つまり、浴場の戸を開けたら、踊り場の壁側に棚があり、そこで着替える。
数段下に浴場だが、浴槽と、排水の溝と排水口、それと、水が出る蛇口がついた湯の槽的なものがあるだけ。
蛇口は、一つだけか、、、、あまりに緊張して、忘れた。
先に一人だけ、お年寄りがいたので、
雰囲気的に、あいさつした方がよさそうに思えたので、あいさつした。
後で分かったのだが、別府の公衆浴場にはいろいろとルールがあるのだった。
そういうの知らなかった自分は、いったんさてどうするかと考えていたら、お年寄りが話しかけてきた。
すみっこの、源泉のかけ湯みたいなのに入っているお湯をたらいにとって、身体にかけて良い。たらいに入れた湯に、蛇口からの水を足して、調整してもよい。
それで、身体を流す。
浴槽に水入れるのではなく、たらいに水ね!
身体を石鹸などで洗って流すときには、浴槽のお湯をとって、身体にかけているようだった。
お湯がたまっている槽みたいなところからばしゃばしゃお湯取ってたら、まるで、浴槽のお湯は汚さそうだから、それで流すだけは嫌だなぁと主張しているようにも見える。
そんなところで豪快に石鹸やらシャンプー使ってざぶざぶ洗って流すってことはしずらい。
源泉がたまっている槽のお湯に水をちょっと入れたので流すときも遠慮がちになる。
誰か入ってくると、先にいた人がすぐ、あいさつしたり、知り合いが多いようだった。
だまーーーってる人に、他の人が、どうしてたみたいなことを唐突に話し出したりもしてて、こっちも知り合いか!と驚いた。
最初に話しかけてきたお年寄りはそのあとも、聞いてもいないのに、自分の配偶者との思い出話までしてくれた。
自分以外に3人いたので、さりげなく退場。
ちなみにサイトはこちら。
施設案内っていうのをぜひ見ていただきたい。
行く前に見てなくてよかったと思ってしまった。
よくもまあああああ、・・・実物の方がちょっとましかも・・・・・
これは、来ないで欲しいのだろうかと思う写真。
お湯の感じはあんまり覚えてないけれど(それどころじゃない)、熱めで、出た後かなりさっぱりした。
共同浴場はもう一つ行ってみた。
こちらの方は施設も新しくしていてずいぶん綺麗だし、緊張感はさほどなかった。
建物の中に、この施設の歴史のパネルがあったのだが、こちらも元はレトロだったのを容赦なく、全く違う建物に変えていた。何度も改築した写真があり、修復でなくて毎回改築なところが不思議だった。
綺麗に見えるがここも、水が出る蛇口の水と、浴槽のお湯を自分でたらいで調節してかけるスタイル。
綺麗なお湯の入った槽からもかけれるが、それは仕上げ時かな。
やはり遠慮がちに。
夕方ぶらぶらと竹瓦温泉の前に行った。
近くでは、客引きと交渉する若い男性を見かけた。
小さなアーケードや、細い路地などがこじんまりとあり、ほとんど閉まっていたが、ちょっと賑わっているところがあったので覗いてみた。
数日限定店主みたいな人が、キャンドルアーティストらしく、その人は手作りのキャンドルをたくさん車に積んで、日本あちこちでキャンドルの炎の飾りつけしているそうだった。
とっておきの日本酒があったらしく、日本酒おかわりしまくっている、店主の友人客のごぎげんな様子がロウソクの光より印象に残った。
ワイン一杯飲んで宿に戻った。
泊ったところは海の近くのホテルで、家族旅行みたいな人たちも多く、逆に、何も考えずにお湯の気持ちよさに浸れた。
癖のない気持ちのいいお湯だった。
(続く)