炭火の焼き鳥っておいしくないですか?
ちっちゃいBBQセットの炭で、一番安いブロック鶏肉を塩とこしょうのシンプルな味付けでじっくり焼く。これだけでもめっちゃおいしくないですか?笑
炭の香ばしい香りが表面について、鶏肉のうまみと絶妙にマッチング。個人的には、弱火でじっくり焼くのにハマっています。
火で焼く、ということだけ考えれば、ガスコンロをカチッとつけてフライパンで焼いてしまえば楽ちんです。洗い物も手間取らない。
でも、違う。
何かが違うのです。
あの香ばしさ。肉の焼き加減。
温度が上がれば加熱処理ができて、生肉→焼き鳥。だけじゃない気がするのです。
建築学科の環境設備の授業では、ただの気温の他にも、輻射熱というものを考えたりします。同じ26℃でも、いろいろな熱の具合によって、私たちが暑いと感じるかどうかは変わるというわけです。
もっとわかりやすい例で言えば、湿度や風がどれぐらいあるかによっても暑さ寒さの感じ方って違いますよね。そんな感じで、どこからどうくる熱か、でもけっこう違うわけです。
おそらく、炭火焼き鳥もその辺りにヒミツがあるのではないか、と推理しています。遠赤外線?とかなのかな?
詳しく調べれば、きっと何かしらの要素が研究されているはずなのですが、私はこういうときその辺をあえてブラックボックスにしておいたりします。普段は理系ということもあって、原因究明をしたい性なのですが。笑
"なんかわからんけど、こうするとうまい。"
"なんかわからんけど、美しい"
その神秘性や美学を、積極的に愉しみたいのです。
それを知りすぎてしまうのは、野暮なのではないか、と。
じんわりと炭が赤く染まり、そこから染み出す熱やエネルギーで鶏肉が踊り出す。
この贅沢な時間もまた、炭火焼き鳥だと思うのです。
情報社会の中で、知っていることが爆発的に増えていくことは楽しい。でも、そうとはまた違う遊びもあって良い。
というか、焼き鳥なんてどうあったってビールと合うのです。暑いし。
てらけん