散々語られてきたであろう、お金としての仮想通貨について、2018/10/19段階での私の考えを書きます。
お金の役割としては結構記事を見るのですが、お金の性質について書いた記事はあまり見ないんですよね。
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まずはこちらからです。一番に出てきたので七十七銀行さんのページをリンクします。
・決済手段であり
・価値尺度であり
・価値の保存を行う
という役割をお金は担っています。
仮想通貨の代表としてBTCで例示しますが他意はありません。
順番を少し変えつつ説明をしていきます。
まずは価値の保存について。
1BTCは今日も明日も明後日も、1BTCです。
リンク先の表現を借りれば「100円はいつまでも100円」です。「1BTCはいつまでも1BTC」です。
ニュースを見ていると仮想通貨は価値の保存ができないと言われることがあります。「2017年の冬に比べて大きく値下がりしたではないか」という理屈ですね。
これはおかしな話です。
FIAT建てでの価値判断になっているからです。
日本円だって、米ドル建てで考えれば、1ドルあたり80円になったり120円になったりします。
それは極端な話だ、と。価格が三分の一になるようなものはお金ではない、と。
それもやっぱりおかしな話です。
世の中に暴落した通貨など、どれだけあるでしょう?
直近ではアルゼンチンやトルコがひどいですね。
歴史を紐解けばもっとあります。
コーヒーを飲む間にその値段が跳ね上がった時代もあったのです。
なので私は、仮想通貨BTCはその性質上、発行枚数上限が設定されていますのでインフレ通貨でないどころか、デフレ通貨だと思います。すでに多くの喪失したBTCがあります。
全流通量の35%に及ぶ600万BTCが永久喪失か|ビットコインの希少価値に変化
その紛失はこれからも0にはできず、増え続けます。だからBTCの流通枚数は減少するのです。
以上から、BTCは価値保存ができているといってよいと思います。
次に決済手段としての仮想通貨を説明します。
資金決済法など、ご存知の方は多いと思います。私はそれをもって決済の手段として国に認められてはいるが、実質的な通貨と言えるのかというと口を濁します。
肝心の利用者に認められていないからです。
「仮想通貨払いを受け入れているところはあるじゃないか」と仰る方もいるかもしれません。
しかしそれは、最終的に日本円のようなFIATが欲しいのであって、それを換算した仮想通貨で受け渡ししているにすぎないのです。
1BTC欲しいから「お会計は1BTCになります」となっているのではありません。
現状は、70万円欲しい。70万円をBTCに換算すると1BTC、だから、「お会計は1BTCになります」なのですね。
これは、日本で生活しているのに米ドル払いを受け入れているのと同じです。
それは不便でしょうし、為替の影響も受ける事でしょう。
(将来的には為替予約などの金融商品である程度緩和できると思います)
そして最後。上記とも兼ね合いがありますが物差しとしての仮想通貨です。
かっこよく言うと、「ニュメレール」なんて言います。
これは「値付け」がその単位で行われていることを意味します。
具体的には、今日の夕飯の値段はN円であり、また〇BTCであったと。そんな感じです。
多分、「今日の夕飯の値段」は今日がN円なら明日どれだけ為替が変動しても、多分N円です。
(為替が大きく変動するという事は何かが起きたという事ですので、長期的には値段が変わるかもしれません、それは値上がりであったり、値段は同じでも量が減るような実質的な値上がりだと思われます。何が起きても値下がりという事はなさそうです。「経済成長=GDPが上がること」は物価の上昇を意味するからです)
BTCもそれにならう状況であれば、きっと通貨として認められた、と言えると思います。それは利用者に認められたことを意味するからです。
まとめます。
仮想通貨が通貨としての地位を確立するには利用者に認められることが必要。
なので、利用者が仮想通貨を欲しがる状況が前提となる。
その前提となる状況は、仮想通貨で値付けされた社会。
日本円は、多分、地球の裏側で通貨として使えないと思います。
仮想通貨も、それが通貨として認められる社会が限定されていてもいいのかな、と思います。
例えばBTCでしたら「BTCを送金する事」はBTCでしか払えません。
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次にお金の性質の話をします。
ピンとこないと思うので、説明させてください。
多分、みんなが信用をしても、「厚紙を切って数字を書いたカード」はお金にならないと思うのです。
それはお金の性質を満たしていないからです。
そういうモノとしてのお金の性質から仮想通貨を見る、という話です。
その観点から見ると
1)分割可能性
2)耐劣化
3)ポータビリティ(持ち運びしやすい)
4)偽造しずらい
辺りがその性質となります。
1)は最小単位までモノとして扱えるという事です。それは日本円でいえば一円玉があるという事です。一円単位まで払えるという事です。BTCでいえば1satoshiまで分割できるという事です。
2)はモノとして劣化しないという事です。上述の「厚紙を切って数字を書いたカード」はすぐにモノとして劣化しますよね。それじゃぁマズいのです。日本円でいえば、硬貨は多分納得されると思いますが紙幣については納得されない方もいると思います。
ヤフー知恵袋かよ、と思われるかもしれませんがこちらを貼っておきます。ベストアンサーをご覧ください。
現代の紙幣について - 2012年現在、一万円や五千円札の紙は何を原料とした紙を使... - Yahoo!知恵袋
かなり強いものだと思います。また上記は4)にも関わってきます。
3)はその通り、持ち運びしやすいという事です。
日本円であれば財布に入れて使えます。仮想通貨であればスマホのウォレットにでも入れましょうか。私はデビットカードあたりでもいいと思いますがどうなるかはわかりません。
大事な点ですが、仮想通貨はインターネットを土台としており、インターネットと非常に相性がいいのですね。なので「機械のお金」とされることもあり、実際の小売店での決済が全てではないという点が重要です。「機械のお金」として使うのであれば、ポータビリティは問題にすらなり得ません。
4)はモノとしてコピーできないという事です。仮想通貨の文脈ですと「二重支払いの不可能性」等、そういう言葉で説明されているように思います。(「double spend」 辺りのキーワードで検索できます。)BTCの仕組みの中で、二重支払いできないことは非常に重要視されています。ブロックチェーンはそのための仕組みであり、常に最長のチェーンが採用される仕組みによって解決されています。
「二重支払いができない仕組みになっている」と言ってもピンとこないので、「偽造できない、偽札を作れない仕組みになっている」と言い換えた方がいいな、と。
上述の通り、日本円は偽造しずらく作られています。その辺りが冒頭の、厚紙を切って数字を書いたカードとは違う所です。
一方で、BTCは二重支払いができないように工夫を凝らして作られた代物です。
二重支払いできないという事は偽造ができないという事です。
なのでこの性質も持ち合わせているように思えます。
以上から
仮想通貨はお金としてモノとしての性質は持ち合わせているように思います。
後はそれを使う利用者次第です。
ではでは
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