「田舎は閉鎖的で都会は個人主義的だ」という話は、それが真実かどうかはおいておいて多く耳にすることだと思います。
実際問題はケースバイケースで、さらには受け手の気持ちや気分、受け取り方の問題もあるのでしょう。
ただ、人間が1日に対応できる、人の数×質には限界があるというのは言えると思います。
テレアポの人だったら1日に60件くらいでしょうか?相手は違うので60人としてもガチャ切りされたりすると思うので質は低い。
赤ちゃんのお母さんであれば、1日に相手をするのが例え我が子一人であってもその質は相当高い。
人間だからという理由での限界は多分どこかにあるように思います。
それが正しいのであれば、都会であろうと生活していくのに「最低限の近所づきあい」が必要なのであれば必然的に対応できるご近所さんの人数は限られてきます。
という事は、どこに行っても(大小の程度はあれど)村社会なのかな?と。
中小企業と大企業の違いは「村がいくつあるかの違い」とみることができるように思います。
階層化に話を勧めます。
村を包括する数が少ない企業においては階層化は関係ありません。
大企業になると村自体が大きくなるのではなく、ピラミッド構造・ツリー構造を描くようになります。
所謂、組織図ができます。
組織の構造化は難しいので、ここでは、個人を集めたチームの階層化に話を進めます。
部活でも、近所の子供の遊び仲間でも組織・チームはあると思うんです。
その中で年長者が新人の面倒を見るというのはアリがちな図です。
スパンオブコントロールという考え方があります。
人間の管理できる限界があり、それは7人という話です。
私の場合、管理という観点からいうのであれば4人くらいまで、5人になると質が相当落ちると実感します。
自分でそう感じるので、私の限界は3人位までなのかもしれません。
私がいて、4人の部下というか、仲間がいるとします。
その状態だと管理という肩ひじを張ったスタイルでない管理もできるし、まぁなんとかなる。
ここに一人でも増えると崩壊します。
一般化すれば、限界を超えたとご理解ください。
そこで構造化、組織化の必要性が出てきます。
自分が直接管理する人数を減らして、自分が管理する人が管理者になるようにするんですね。
今まで「1→4」だったものを、
1人増えるので「1→1→4」にする。
これには実は問題があって、真ん中の一人、おそらくかつての仲間でしょう、彼が4人を管理できる人でなくてはいけない。さらには自分の意見を取り次ぐ「急所」になり得、伝言ゲームの弱点にもなるし、権力の場にもなり得ます。
「分散すべしは危ない話」で少し書きました。集中化の悪い面が出てくるかもしれません。
どうしましょう。
ここでは「1→3→2」という形にしてみます。今までの4人の仲間はそれぞれこういう役割になります。
1)新人を受け持つ人。
2)かつての仲間と二人組(責任者)
3)かつての仲間と二人組(組織構成者)
4)1人で組織構成員
階層化するのに納得はいった、と。
「1→3→2」という組織構成になるのも仕方ないだろう、と。
私の意見に賛同してくれる方であっても、こうしてかつての仲間の状況を見てみると、簡単に「構造化すればいいじゃんね?」で済まないことがわかります。
1)は「新人のフォローがあるので自分のチームの成果を上げずらい」と思うかもしれない
2)は3)との関係性上「やりずらい」事があるかもしれない。
3)も2)と同様だが多分フォローが必要、かつて2)と3)は同格であったので。
4)は「1人で二人分の成果を出すの?」と不公平に思うかもしれない
「入るのが1人だけだから良くないんじゃ?
思い切って4人とろう!
そうすると「1→4→4」で問題はないよね」
お金と期間の問題が無ければ問題がないかも、です。不公平感をなくすためだけに人を取るというのは結構なギャンブルだったりするみたいです。現実問題として採用にならないかの末井が高いので一人はいることを前提に考えを勧めます。
多分、3)のフォローが難しいところだと思います。
1)や4)を担当してもらうのはいわゆる「デキる」人であることが多い。後は面倒見の良さとかその観点で1)になるか4)になるかといったところでしょう。
ここに納得する方が多いのであれば、きっと自身が1)や4)の立場になったとしても自尊心があるので文句はあまり出てこない。
2)は責任者ですから。2)にフォローが必要だとしても先に3)だと思われます。
では、3)をどのように処遇するか。
一番簡単なのが役職を増やすことです。
チームの責任者のほかに、例えば○○担当のような役職を作ってしまう。
今のご時世、職能(課長でなくとも課長を務めるだけの能力があればそれだけの給与をもらえる)で評価もできないでしょうから職務(課長はいくら、平社員はいくらという実際についている役職に対する給与)で評価されるからです。
ただこれだと、謎の役職が増えていきますし、企業でいうと役職手当の観点からコストがかさみます。
(給与だけ?役職手当は会社にとって社会保険分の支払い増大も意味します)
私が知っている中では、多いのが何らかの非公式な役割を持たせるというものです。
ナニワ金融道だったと記憶しています。
建設業の社長さんが困っている、と。
ベテランが何か反抗的で安全のためのヘルメットをかぶらない。ベテランだからいらないと個人的には思うが会社としては被ってもらわないと困る。
そのベテランを安全担当にすることで自発的にヘルメットをかぶるようになった。
こんなあらすじです。
マンガの世界ではそれでハッピーエンドでしょうし、真似して上手くいったところもあるようです。
という事は、うまくいかないところもある、ということで。
そりゃそうですよね、認められたいという承認欲求はあっても、捉えようによっては「だから、ヘルメットの必要性を感じないんだっつの!!」と、かえって逆鱗に触れるかもしれません。
特効薬はないようです。
最後にヤマト運輸さんの話をします。
ヤマト運輸さんは運送業の開拓者で、最初は本当に苦労されたそうです。その為色々なところで工夫をされており、その一つが組織図になります。
「小倉昌男 経営学 Kindle版」
こちらにはそのプロセスが書かれてあります。
私だけでなく、経営学の学者も推薦する本ですので、良いと思います。(中古なら1円ですし、多分図書館にもあるんじゃないでしょうか)
普通組織図はピラミッド型になるものです。が、ヤマト運輸さんは逆ピラミッド型です。
これは、セールスドライバー、運送をしてくれる社員ですね、彼らを一番大事に思っているという心の表れなのだそうです。
先述の「1→3→2」の組織図もいろいろな書きようがあると思います。
組織図にはその組織の考えが現れます。
参考
フラット化による管理人数の拡大が 従業員の能力開発に及ぼす影響(pdf注意)
ではでは
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