古事記「黄泉国」の物語の終盤
亡くなったイザナミの変わり果てた姿を
見てしまったイザナギノミコトが畏れ逃げ帰る際
黄泉醜女(よもつしこめ)に追われているとき、
髪をまいていたツルを投げると
山ぶどうが生えます。
醜女が食べている間に逃げますが、
また追いかけてきます。
髪にさしていた櫛の歯を折って投げると
タケノコが生えます。
醜女がタケノコを食べている間に逃げました。
するとイザナミは
雷神と大勢の黄泉の化け物に追わせます。
イザナギは剣を後ろに向かって
振り回しながら逃げますが、振り切れません。
とうとう地上と黄泉の国の入り口に下る
黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂の下まで着いた時に
見つけた桃の木から桃の実を三つ取って
投げつけると、化け物たちは皆逃げて行きました。
桃の実に助けられたイザナミは
「桃よ、私を助けてくれたように、
葦原中国(地上世界)の民たちが苦境に立たされたり、
病を患った時、同じように助けてあげて欲しい」
そして
という名を授けました。
やはり神聖な桃が邪を祓うという伝説が根源に
あるのだと思います(*^^*)