2020年 8月11日
ども濱口幹久です!遅くなってしまい、申し訳ありません!いろんな方に見ていただいて、いいねをもらうと励みになりますね!!ありがとうございます!!がんばります!できる限りブロックチェーンが分からなくても理解できるよう書いていきます!!
さて今回は本題のバナナコインと宮崎県綾町から学ぶ、農業×ブロックチェーンを話していきます。
すこし期間があいてしまったので、前編のおさらいをサラッとさせてください。
日本の農業の課題(主観)は
①個人農家の資金調達は、成果物に互換性がないため、クラウドファンディングが成功するかは成果物の需要に左右される。「成果物に互換性がない」
②付加価値がつけにくく、売価が上がりにくい。(ブランドを形成できるが、種子改正法がない現在、維持コストが高い。)「売価が上がりにくい」
①を解決するのがバナナコイン、②を解決するのが宮崎県綾町の事例 というのが前編の概要でした。今回はその本題であるバナナコインと宮崎県綾町の事例について解説していきます!!
自分が初めに見た記事はこれですね。少し調べてみると自分のほかにも日本の農業に応用できないか?という記事はありますね
ここで誤解してほしくないのが、バナナコインなどの仮想通貨投資を推薦するものではないということを理解してください!
バナナコインについての説明は一つ目の記事が分かりやすいです。
その前にICOを説明しておくと、トークン(仮想通貨=暗号資産)を作って、それで資金調達をしよう!というものです。誰でも発行できる株式なようなもので資金調達というイメージで問題ありません。
厳密にいうと、バナナコインはICOの一歩先のTGEだそうですが、単純に信頼性の高いICOの認識で問題ないと思います。
簡潔にバナナコインを説明すると、トークン価格はバナナの市場価格と連動していて、トークンを購入すると二つの権利を選ぶことができます。
①トークン分のバナナがもらえる(ラオス産のうまうまオーガニックバナナ)
②トークン分のバナナを売って利益を報酬として得る
あとおまけで農園の見学にいけます。
これがバナナコインの概要です。クラウドファンディングと大きく違う点は①だけでなく、②の選択肢があることです。
ただし、このバナナコインは需要が長期的に上昇しているため価格が上がり、恩恵をうけましたが、必ずしも儲かる類のものではありません。1Kgあたりのバナナの市場価格と連動しているので、農作物自体の付加価値を上げなければならないのは変わりません。(農家さん頑張れ!!)
バナナコインのようなICOを行うことで、個人農家が成果物に左右されず(ただし成果物の価格変動には左右される)に広く資金調達ができます。
そしてトークンは農作物の市場価格と変動しているので、トークンホルダーが料理人の場合、その農作物を使ったレシピを考案し、需要を高めるなどの二次的な動きが発生すると考えられます。暗号資産界隈で聞くポジショントークですね(笑)
バナナコインホルダー「みんなバナナくおうぜ!!」
バナナコインホルダー(youtuber)「実際に農園を見学してきました!」
バナナコインホルダー(料理人)「バナナを使った簡単スイーツを作りました!」
バナナの需要⤴からのバナナの市場価格⤴からのバナナコイン⤴からのバナナコインホルダーの利益⤴バナナ農家「需要高まってるし、もっと作りたい!!もう一回資金調達します!!」
というバナナコインを中心として、みんながバナナコインの価格上昇に尽力する。すごくビットコインに似てますよね、
これがいわゆるトークンエコノミーとよばれていて、トークンを中心として、全員が価値向上に尽力する社会ですね。自分が目指すところです。あくまで性善説を前提としていますが。
問題点がないというわけではなく、嘘の情報(納豆はやせる)で扇動する可能性は十分にあり、情報の正しさをどのように高めていくか、も重要になってきます。価値向上を目指すがあまり、ほかのものに対して攻撃的になる人が出てくる懸念はあります。暗号資産界隈がわかりやすいですね。
バナナコインホルダー「フルーツの王様はバナナ!それ以外はダメ!」
ただし、このバナナコインの成果は絶大で、120ヘクタールもの農地拡大を実現したそうです。しかもラオスの小さな個人農家が。
ここまでの話を一言でまとめると、日本も同様に農作物をトークン化し、ICOをやろう!ということです。ポイントなのは、農作物自体ではなく、農園のオーナー権利をトークン化という点が大事です。農園の株式を作るイメージです。トークンを持っている人に現物配当(農作物)をするところを、保有者はそれを売った分の現金を得るって感じですね
しかし、現在の日本ではそれが不可能です(笑)
日本の仮想通貨事情に詳しい人は知っていると思いますが、ICOはscam(詐欺)が横行し、日本では法的にICOが事実上不可能(暗号資産交換業者の取得が義務)となりました。
しかし、これであきらめてはいけません!!詐欺が横行したために、各国政府は消費者保護の観点から規制する必要がありました。ただし、日本政府としてはちゃんと使ってくれる分なら問題ないというスタンスです!
正直、解決策らしい解決策は出せませんでした(TT)
国内の暗号資産取引所が推薦(IEO)か農林水産省、国が推進。日本でやるならこの二つが一番ホワイトなやり方ですね。ただし、日本政府が推進するとはおもえないですし、変に中間挟みそうでいやですね。
バナナコインは株式や証券に近い性質をもっているので、証券として発行できる可能性はあります。
海外で起業をして、それに参画するというのが現実的な手法です。
日本でやるには暗号資産交換業者の壁が厚すぎるため、工夫が必要ですが、もっともらしい工夫は思いつきませんでした(悔しい)
つい最近発行されたICBを対価として受け取る点も考えましたが、日本向けかつ事業者用なので出資者の範囲が限定的であり、問題の解決策としては弱いです。
このブロックチェーン活用はソース記事がたくさんあるので、「宮崎県綾町 ブロックチェーン活用」で検索すればたくさん出てきます。
一番上に出てくるCoindeskの記事を貼っておきますね
この取り組みを要約すると
有機栽培の栽培過程を宮崎県綾町が運営するプライベートチェーンに記録(天候や気温、町職員による調査などの情報)し、情報を改ざんできない形にすることでトレーサビリティ(追跡可能性)を向上させ、食品偽装の防止と他の農作物との差別化を消費者に分かる形にすることで、農作物の付加価値をあげた取り組み。
QRコードを農作物に貼りつけて、消費者がそれを読み取ることでプライベートチェーンにアクセスし、改ざんされていない有機栽培の情報を見る。簡単に説明するとこんな取り組みですね。
プライベートチェーンなのにどうやって情報を改ざんできないようにしているかというと、定期的にハッシュ値をパブリックチェーンに記録して、プライベートチェーンとパブリックチェーンのハッシュ値を照合するというかたちです。プライベートチェーンで記録しているので、外部情報の取り込みも心配ありませんね。
これただのデータベースでいいんじゃないか?と思う方もいると思います。AWSなどに詳しくないので、比較はできませんが、情報を集約するコストが減りますし、ノードを増やすことで簡単に分散化できるので、システム障害にも強いです。
いろいろな課題解決を行っているのですが、一番はどの程度価格に影響を与えたかですね。
2016年8月から始まり2018年3月東京都港区のアークヒルズで売り出したところ、
その後のアンケート調査では5倍の価格でも買う消費者(さすが東京)も存在し、完ぺきにブロックチェーンを活用して差別化が図られています。
宮崎県綾町の場合は有機栽培なので、その付加価値がようやく評価されたというもので、ほかの農作物も同じように価格が上昇するかは、やってみなければわかりません。しかし、高品質な農作物を作っている農家さんはやる価値はあります。
このブロックチェーンの活用はブランド形成に応用が可能です。生産過程を透明化し、生産履歴の真正性をたかめ、情報集約コストを削減する。
日本人の仕事って世界的にみてすごいまじめだと思うんですよ。そのまじめさを改ざんできない情報として世界の消費者に共有されることで、Maid in Japanのブランドが確固たるものになると思います。
Maid in Japanというブロックチェーンに、日本で生産されたすべてのものの生産履歴を記録すれば、日本人の仕事に対するまじめさが可視化され、付加価値向上に必ず結びつきます!!国産のブロックチェーンmiyabiもありますし!!
①バナナコインのようなものを作ることで個人農家でも資金調達が容易になりますが、現状の日本では難しい。やるなら海外で起業か、海外のプロジェクトに参画。
②宮崎県綾町のように生産履歴をプライベートチェーンとパブリックチェーンを併用することで改ざんできない形で消費者と共有できる。
③宮崎県綾町の取り組みを日本規模で拡大化していき、Maid in Japanのブランド確固たるものにし、高品質輸出産業で日本の農業は勝つ!!