今回はちょっとお堅めなお話です。
少し遅くなってしまった感はありますが、こちらのニュース
国内初、数億円“ICO”ベンチャーが奮闘する「ICOの税務」と「決算」 —— ALISの“ファーストペンギンの覚悟”とは から。
私はこのニュースを読んでALISの今後について非常に期待が持てました。
今日はその理由について書いてみたいと思います( ˊᵕˋ )
IPOもICOも投資家から資金を集める方法ではありますが、手間が全然違います。
簡単に説明するとこんな感じです。
IPO(Initial coin offering)
・証券取引所へ上場し、取引所を介した株式の売り出しにより資金を調達する。
・上場の際、指定の書類の審査が必要。その他厳密な決まりごとが多くある。
・必要書類内の財務情報には2期分の金商法に準ずる監査が必要。つまり基本的には上場に向けて動き出して上場するまでに2年以上かかる。
・上場後も財務情報(有価証券報告書)の開示が必要
ICO(Initial coin offering)
・これからこんなことをしますよ、というホワイトペーパーなど任意の書類を公開する。(ホワイトペーパーすら別に公開しなくてもいいみたい・・・)
・事業計画に賛同した出資者へのトークン販売により資金を調達する。
・財務諸表などの過去の実績を示すものは不要。当然IPOのような監査も不要。
・ICO後も財務情報の開示は特に求められていない
とにかく、手間もコストも大違いなんです!
ICOはかなりお手軽です。
まあ、最近はそうもいかなくなりそうな流れになっていますが。。。。
以下、冒頭で紹介したBUSINESS INSIDER JAPANさんの記事からの引用です。
安氏が沼澤氏に提示したALISの開示方針はきわめてシンプルで「できる限りの情報を開示すること」だった。
~中略~
2つめは、どのように開示するのか。
ALISの出資者(ALISトークンホルダー)には、必ずしも投資のプロでない人たちも多く含まれる。IPOのように財務諸表などを開示して終わりというわけにはいかない、と安氏は考えている。
ここで目を引いたのが「IPOのように財務諸表などを開示して終わりというわけにはいかない」の部分です。
先述の通り、ICOで資金調達を行った場合はトークン購入者への財務諸表などの公開は特に義務付けられていないのです。
それにもかからわらず
「財務諸表などを開示して終わりというわけにはいかない」
と。
財務諸表は当然として、ライター含むトークン保有者の理解に資するようなプラスαの情報提供も示唆する内容になっています。
IPOと違い、楽をしようと思えばできるのに!
財務諸表が公開されるというだけでも、ICOで集めた資金がどのように使われたのかについて概ね把握することができるようになります。
詐欺まがいのICOも多い中でとことん透明性に拘るALISチーム。
ICOをするような会社はこうであるべき!という姿勢を自ら示していてお世辞抜きで素晴らしいと思います。
ここまで読んだ方の中には
「こんな別にやらなくてもいいことやってる場合じゃない!β版の機能改善は!トークン価額は!?やばいよやばいよ!?」
となっている方、いるかもしれません。
でも、長い目で見ると透明性の高い情報開示はトークン価額という面でも非常に大切になると思いますよ。
何をやってるかよくわからない会社が発行元のトークン
VS
わかりやすい情報を広く公開している会社が発行元のトークン
あなたが取引所の担当者ならどちらを上場させますか?
・・・というわけで、ALISの未来は明るいと思うのです╭( ・ㅂ・)و̑
今回もお読みくださりありがとうございました!
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