誠の鬼神と申するは『都において我が世の春を詠いたる穢れし人の心なり』
以前にも紹介させていただいた、石井誠治さんの著書『広島神楽 日本を舞う ―神楽旅―』という本があります。
この本のなかで紹介されている、神楽の演目「青葉の笛」の物語は、帝の勅命を受けた在原業平が、信州信濃の荒倉山の官那羅という鬼から、「青葉の笛」をだまし取る、という物語です。
この演目「青葉の笛」の最後の場面に、在原業平にたいする諏訪明神のセリフとして、「官那羅一族を討ち取りたるも、誠の鬼神にては非ず。誠の鬼神と申するは『都において我が世の春を詠いたる穢れし人の心なり』」というセリフがあります。
このセリフは、能楽の謡曲「大江山」などでも有名な、「情けなしとよ客僧達。偽りあらじといひつるに。鬼神に横道なきものを」という酒呑童子のセリフと、どこか通底するものをかんじます。
どちらのセリフも、「鬼に仕立て上げられた者たち」の悲哀と、「鬼に仕立て上げた者たち」への非難をあらわしているのかもしれません。
この演目「青葉の笛」についての話を、記事に書き加えました。
くわしくは、こちらの記事にて
https://wisdommingle.com/?p=21725#jump_191130a
「これ好奇のかけらなり、となむ語り伝へたるとや。」
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■画像の出典
・『広島神楽 日本を舞う ―神楽旅―』の本の写真, (筆者が11月に撮影した写真です).
・諏訪大社上社の写真: "IMG_3114" by senngokujidai4434 on Flickr (License: CC BY 2.0).
・戸隠山の写真: "KAGAMI-IKE (morning)" by tsuruta yosuke on Flickr (License: CC BY 2.0).
・在原業平の像の写真: "AriwaraNarihiraZou" by Reizouko on Wikimedia Commons (License: CC0).
くわしくは、こちらの記事にて
https://wisdommingle.com/?p=21725#jump_191130a