私は新卒の時はシステムエンジニアを志望したものだった。
(物理学科を卒業する人は、物理学を学んだ知識を活かすよりは、そこで培った論理的思考を活かしてシステムエンジニアを志望する人が多い。)
私も志望したが結局はなれなかった。でも、就活の中で今までシステムエンジニアについて聞いた話をまとめ、システムエンジニア志望の人間の参考にしたいと思い、このブログを書いた。
弟は情報系の専門学校に通っている関係上、この内容の監修をしてもらった。
① 情報処理・情報サービス業界
企業向けサービス(B to B)を行う。企業向けサービスとは、企業の情報サービスの提供を行い、この事業を行う企業をシステムインテグレータ(SIer)という。
(例)Webサイト制作、ネットワーク構築など
この業界(SIer)の分類
・ メーカー系
メーカーの情報システム部門が独立してできた会社
(例)富士通、NEC、日立
・ ユーザー系
民間企業(メーカー以外)の情報システム部門が独立してできた会社
(例)SCSK、NTTデータ
・ 独立系
親会社を持たない企業
(例)トランスコスモス、アルファシステムズ
② ソフトウェア業界
ソフトウェアという一つのパッケージを開発する。
(例)オラクル、マイクロソフト、ゲーム開発会社
③ ハードウェア業界
ハードウェアに必要な情報システムの開発(組み込みシステム)
以下の3つが大きく必要な適正だ。自分にとって本当に適性があるのかを考えて欲しいと思う。
・ITの対する動機と情熱
SEでないといけない動機がある(どのような動機でも良い)
常に新しい知識や技術、業界に関して学ぼうとする姿勢
・コミュニケーション力、協調性、主体性
言われなくても自分で考えて動ける事
・論理的思考力
数学や自然科学を考えられる思考ではない。ロジカルシンキングができる思考である事。
システムエンジニアはプログラミングができる事は必要だ。しかし、それは1つの側面に過ぎす、むしろプログラミングは下っ端の人間がする仕事だ。
年次が上がり、役職が変化すると、企画や要件定義が中心となってプログラミングをしなくなり、代わりにお客様との交渉や仕様書や報告書等のビジネス文書、会議資料を作ることが多くなる。これがシステムエンジニアの本来の仕事の内容でもある
よって、プログラミングができる人よりは、事務を正確かつ効率よくできる人や会社を代表してのコミュニケーションができる人、つまりビジネスができる人が向いていると言える。その点では営業と似ている。なので、どんな人とコミュニケーションすることが楽しいと感じる人が長く仕事ができると思われる。
またプログラミングは外注したり、ソフトウェアで組む場合もあり、プログラミングができるだけでは仕事はできない。むしろ、プログラミング的思考を使って顧客とのコミュニケーションといったビジネスをすることから、センスのいる業界と言える。
またこの業界は実力主義であり、センスがないと退職勧告を受けたり、数ヶ月で離職したり、転職の際にも仕事を見つけられないといった状態になる可能性が出る。だから、センスがないと生き残れない業界と言える。例え学歴が立派であってもできる仕事とは限らない。
センスに磨きをかけるために、忙しい仕事の合間をぬって勉強し、基本情報技術者試験等を受け、資格を取るような自己啓発をし続けなければならない。また、仕事上のコミュニケーションをどのようにしたら向上するのかを考え続けなければならない。それくらいの意欲が必要である。
フリーランスになる場合も他社へ移籍する場合も、職歴と資格は大切になる。肩書きがあるからこそ、仕事を安心して任せられるからだ。
IT系の会社では、まずは会社説明会があり、その中で適性検査を行う。(会社によっては書類選考の後に適性検査を行うところがある。)
次に2回以上の面接があり、それから合格となる。
情報系の学科の人は割と志望動機は言えるのではないかと思うが、文系や物理学科、化学科といった非情報系の人は苦しいことが予想される。
例えば、物理学科の人には、「なぜ研究者にならないのか」や「なぜ教員にならないのか」という質問がよく来る。「研究者や教員になるのは難しいのを知らないのか」と心の中では思っているかもしれないが、ここでは、「専門分野が変わるけど、大丈夫か」ということを聞いているのが真意なので、このことを意識してITに関しての情熱を伝えなくてはいけない。