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◆ アリスで学ぶ「価値主義」の世界 第2話:資本主義の欠点
価値主義の話題は、結構長くなりそうだから、区切って説明していくよ。
今回は、前回の終わりで質問された「資本主義」について、軽く触れていこう。
現代の日本の基盤となっている主義のことね。
うん。……それで「資本主義」とは何か、なんだけれど、
わかりやすくいうと、「お金の追求を主体としたもの」のことだ。
(本当は、「私的所有」などの「自由」も含まれるんだけれど、姉さんに言うと混乱しそうだから、黙っておこう……)
そのくらいなら、わかるわよー。
お金をいっぱい稼げる人が偉いという主義のことでしょ?
いや、それは「商業主義(営利主義)」だ。ちょっと違う。
お金稼ぎが1番偉い状態になると、その他の大切なことが疎かになるかもしれないだろう?
(現在の)資本主義の場合は、多少、社会性や価値も大事にしている。
その上で、「自由にお金を稼いで、自分の資産を増やそう!」という感じかな。
もっとも、「お金が1番!」という考えは、あまり払拭できていないところがあるけどね……。
んー。なんとなくわかったわ。
「基本的には、お金持ちが偉い主義」ということね。
それで、資本主義というのが価値主義と、どう関係するわけ?
たしか、価値主義というのは「資本主義に『価値の重視』を加えたもの」だったわよね。
そうなんだけれど、その前に1つ質問だ。
「資本主義の欠点」ってなんだと思う?
大金持ちと貧乏人の差っ!!
そういうのはすぐに答えられるんだな。
正解。大きな格差は、資本主義の問題だね。
当たり前じゃない! 目に見えて分かることなんだから!
じゃあ、資本主義の他の問題は?
……他?
えーっと、なんだろう……。
ほら、さっき僕は「多少、社会性や価値も大事にしている」と言っただろう?
実は、それも問題の1つなんだ。
中には、多少ではいけない課題もある。地球温暖化の問題とかだね。
あれって、利益にならないことだから、積極的に解決しょうとしている人が少ないのよねー。
その通り! (個人や団体の)明確な利益以外のものは、あまり評価されない、というのもの資本主義の欠点の1つさ。
言い換えると、「お金に着目しすぎている」かな。
資本主義の全てがそういうわけではないけれど、「価値を軽視している」ところはあると思う。
んっ? 私は価値も大切にしているわよ。
例えば、私の頭の後ろについているリボンとか、凄くお気に入りなんだから!
無論、自分に価値があるものは、自分なら、おおよそ理解しているだろう。
だけど、それ、他人には伝えないとわからないよね?
そりゃあ、まぁ、そうだけど……。
……そして、この世界には伝えないとわからないような「価値」が、たくさんあるんだ。
しかし、可視化(数値化)できるものもあるのに、見えていないことや、評価できていないことがよくある。
この背景には、お金を見すぎていた……という要因があると考えている。
(それとは別に、技術の発展で見えるようになった価値もあるけど)
つまり、お金だけじゃなくて……「価値」というものにも、もっと着眼すればいいってこと?
そうすれば、資本主義の問題の1つが解決されるのかしら。
そうだね。先程述べた「格差社会」や「環境問題」とかが解決できるかどうかは、よくわからないけれど、
「視点の変化」と「見えていなかった価値への着目」によって、今よりも「色々な価値」を見つけ出すことはできるだろう。
それで、「色々な価値」というのが、既存の問題の解決に役立ったりするかもしれない。
大抵は、情報が増えれば、解決策も見つかりやすくなるからね。
ふむふむ。……その「色々な価値」って何なの?
それを知るためには、まず「価値」そのものが何であるかを理解する必要がある。
次の話で、「価値」というものを説明していこう。
はーいっ!
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