数日前、熱が出て寝込みました。頭痛が酷くて起きているだけで辛い。空腹を感じてご飯を食べようとしましたが、口に運ぶために腕を動かすことすら怠い。空腹感の割に消化器の調子は悪いようで、食べながら吐き気を催しました。昔からよく風邪をひく体質ではありますが、寝込むようなのは数年ぶりでした。いや新型コロナとかじゃないですよ、2晩で治って咳も出なかったし。
このところ、ずっと精神的な辛さを感じていました。客観的に見て追い詰められている立場にあるわけではない。このご時世で私は収入が減ることもなく、やるべき作業は全部自宅でできる。恵まれた環境にいると思います。この状況に起因するものではなく、ここ数ヶ月ではなく半年くらいに通底していた辛さが、さらに増幅されたという感じです。何もする気が起きない。ただただ生活費を稼ぐためのルーティンワークだけをこなし、後はだらだらとネットを眺める日々。任意参加(いや、当面サボれるだけで本当は必須のはず)のものごと全てをサボってきました。自分の駄目さ加減がますます精神的な辛さにフィードバックされていきます。頭に雑念が浮かび続け、音楽を聞いたりしても何も気持ちが動きません。落ち着いて読書もできません。雑念への対処としてマインドフルネスに手を出してみましたが、指示を聞きながらじっと座っていることすら厳しい状態でした。次々と後悔や苦悩が頭に浮かんでくるんです。
ですが、熱を出して寝込んでいる間、まあ肉体的には辛いんですが、頭が鈍ったことで精神的な辛さが追いやられたんでしょうか。あるいは寝ててもいい、というか肉体の要請として寝てるしかないという状況になって、ようやく何もしない自分を許容できるようになったんでしょうか。音楽を聞いてみたら、昔から聞いてるバンドの曲でいまさら感動してみたり。本も落ち着いて読めるようになりました。肉体的には苦痛を感じているのに、むしろ精神的には回復できる、そんな期間でした。
その辛さをバネにして頑張れるような良質な辛さと、そうでない辛さってのが、それぞれ肉体と精神の問題に対応するとは限りませんが、あるんじゃないかと感じました。