仕事でも趣味でも、自分がやったことについて、褒めてもらったり高く評価してもらったりするのは嬉しいものです。
ただし、必ずしも自分が褒めて欲しいとか、あるいは「ここは高く評価してもらえるだろう」と予想していたところが、高く評価してもらえるとは限りません。
さらに言えば、褒めることと高く評価すること自体が一致しない、ということもあります。
まとめると前者は「自分が予期しないところが褒められた、または評価された」となり、後者は「相手が自分を喜ばすために褒めたが、その人の評価自体はあまり高くなかった」となります。
前者の例は、以前こすもす様の記事を拝読した時にありました。
この記事では「梨木神社は運営資金に困り、敷地内にマンションを建設し賃貸料で運営している」ことに触れています。
もちろん反対されましたが、梨木神社はがんばりました。
以下、こすもす様の文章を一部引用させて頂きます。
ここは由緒ある神社であり京都御所の横でもあることから、マンション建設には懸念の声が上がりました。神社本庁も激おこで反対したのですが、決意の硬い梨木神社は神社本庁を脱退してまでしてマンション建設を進めました。
この件に私の心はワシヅカミされちゃったわけです。
なので、コメント欄には以下のように書かせて頂きました。
「梨木神社、資金難でそんなことになっていたとは……勉強になりますが、ちょっと切ない気持ちにもなりました……ですが、そのような手段を使ってでも維持しているのはすごいと思います。
大阪はキタのど真ん中である堂島にアロフト大阪という外資系のホテルがありますが、これは潰れてなくなった旧堂島ホテル跡地に建てられたものです。そのホテルのロビーにオート三輪に積まれた米俵のオブジェがあって、そのお米は堂島の米市場(堂島米会所)を表しているのだそうです。ありがたいのですが、何でこういうことを日本人自身ができないんだーとか思うと、悲しくなりました(それを思うと、梨木神社はやっぱりすごい!)」
(少々補足致しますと、この「堂島米会所」は「世界初の本格的な先物取引市場」という、ものすごーいところなんですよ?
しかしそれを高く評価したのは日本のホテルではなく、アメリカの「マリオット・インターナショナル」だった、というのは本当に悔しい限りです。
ついでに言えば、大丸松坂屋百貨店で有名なJ.フロント リテイリングがおっ建てたすごい店「GINZA SIX」の運営業務に、LVMHの息のかかったL キャタルトン リアルエステートという会社が入っている、というのを知った時もがっかりしました。
「やっぱりあいつらの仕業やったんかー」とか思って)
ただし、私が皆さんにこの記事をおすすめする時は、やはり「景色も美しいですが、特に萩の花が美しいので是非お読みください!」と言うでしょう。
花より団子どころか、銭金の話とは……風情がないにも程がある、という自覚はあります……お恥ずかしい限りです。
というわけで、前者の例を挙げてみました。
後者の例はといえば、真っ先に思いついたのは婚活です。
婚活では「自分が気に入った相手の人に、できるだけ良い印象を持ってもらう」という必要があります。
なので、相手が「こういうところを褒めてもらいたいのでは?」と思えるところが見つかったら、すぐに褒めるということをしなければなりません。
この時に、必ずしも自分はあまり高く評価しないところである場合があります。
となりますと「それってただのお世辞やないか」という話になりそうですけれども、そうとも言い切れないところもありましてですね。
例えば相手がものすごい節約家(人道的には問題ない)の場合とか。
節約自体は悪いことではありませんが、とはいえ度が過ぎるとちょっと……と思うところではあります。
ここで「節約は大事なことで、自分は苦手だし何とかしないといけないのはわかっている、でもここまでの節約ってどうなんだろう?」という微妙なラインであれば、結婚してから上手くいけば「話し合ってベストなラインに持っていくことができる」かもしれません。
「この時点では評価できないことでも、柔軟性があればその先はわからないよ?」という話ですね。