電子書籍『高級品で、これからの生き方を学ぶ』の「第四章、高級品を売るために必要な考えとは?」です。
目次はこちらです。
よろしくお願い致します。
ここで前著『ゲームやアニメ、漫画でこれからの生き方を学ぶ』も含めて、ここまでの話をまとめておきます。
一、嗜好品とは「より良いものを適正な価格で、その価値のわかる人だけに」というものであり、高級品はその度合いがより強いものである
二、高級品の価値をわかる人はお金に余裕があり教養のある人に限られる(=本当の顧客対象である)と、供給側の業者は考えている
三、お客さんが上記顧客対象の「人」なのかどうかを情報によって判断せねばならない
まとめるとたったこれだけになるのですが、この一つ一つを本当に理解するのはかなり難しいのではないかと思います。
その理由は、これまでの日本人にはない価値観だからです。
前著でも書きましたが、日本人は自然災害が多い国で皆と助け合って生きてきたわけですから、働き者が多く労働を非常に尊いものと考えていました。
それと同時に「庶民でも芸術や芸能(歌舞伎など)、学問を嗜んでいた」ことも欧米とは異なるところです。
(芸術について前著では「浮世絵は元々庶民の娯楽作品であったこと」や、学問については「寺子屋が存在したこと」を挙げていました)
そのような素晴らしいものを庶民が気軽に嗜むことができるのは良いことですが、あまりにも当たり前であるが故に、それが価値あるものだと気づきにくいという欠点にも繋がります。