電子書籍『高級品で、これからの生き方を学ぶ』の「第三章、高級品の顧客対象になり得る人とは?」です。
目次はこちらです。
よろしくお願い致します。
前章では、シャネルのスーツを買う女性の中には「地位財としての理由ではなく、自らの判断でこのスーツにはその価値があると思って買う女性もいる」という話をしました。
ここでは、そのような女性に対して「シャネル(という会社)がどう考えているか?」ということについて、書いておきたいと思います。
くどいようで恐縮ですが、最も重要なところを再度引用します。
~~引用ここから~~
つまり、シャネルのスーツの何がすごいのかと言うと「男性から見た女性の美しさの強要から、女性を解放する」という思想的なものが含まれているところです(単にコルセットをやめただけならポール・ポワレという男性デザイナーの方が先でした)。
創業者であるココ・シャネルの哲学から生まれたそのようなコンセプトが、このシャネルのスーツには含まれているのです。
また、哲学やコンセプトなどの話だけではなく実際に窮屈な服ではないため、このスーツを着て働く女性の生産性もより高くなったことでしょう。
そういう意味でも、ココ・シャネルは人類の歴史に多大なる貢献をしました。
シャネルのスーツの価格の中には生地や糸などの原材料費や製造時の人件費だけではなく、こういった哲学や歴史などの無形の価値が含まれているのです。
~~引用ここまで~~