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折り鶴の話題にも、日本が貧乏になった「プレイヤー至上主義」の問題が?!

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  • 2022/04/30 00:38

今回、ダイヤモンドオンライン様の以下の記事を拝読しました。

日本が「ウクライナ感謝国リスト落ち」していた理由、“千羽鶴カルチャー”で空回り

ひろゆきが呆れる「年収1200万円でもまったくお金持ちになれない最大の理由」

上の記事はズバリ折り鶴、というか千羽鶴の話です(全然ズバリちゃうやん)。

この記事では「送る相手が違う、プーチン大統領だったら良かった」という話をされており、このような視点は今の私にはまったくありませんでしたので、非常に大きな学びとなりました。

ご興味ある方は是非、おすすめです。

で、本題ですが、私が言いたかったこともご指摘されています。

わかりやすく言うと、これが“千羽鶴カルチャー”である。日本には相手が何を欲しがっているとか、どんなことに困っているとかよりも、自分たちの「思い」を尊重しがちな文化がある。「もらう側」ではなく、完全に「あげる側」の論理が強いのだ。

そう、完全に「あげる側(=能動的な側)」の論理が強い……これがまさしく「プレイヤー至上主義」です。

ただしここで補足しておきたいのは、折り鶴は「ウクライナに直接送るのではなく、大使館に送る」という話だったようです。

「頑張っている人に届けたい」 ウクライナの人々へ折り鶴4200羽

それが障害者就労移行支援施設の利用者さんだったため、以下のような問題を提起された方もおられました。

障害者施設の千羽鶴問題とレクリエーションとしての有用性は別問題

……という学びがあったというのも、ありがたいものでした。

話を戻しますが、根本的な理由として「大使館の皆さんも、要らん仕事が増えるのは迷惑」じゃないですかと。

既に「お金に換えてから、お金で送るべきだ」というご意見もあったようですが、私も同じ意見です。

(今回は、鶴を折ったのは「障害者就労移行支援施設の利用者さん」であり、子供ではないから当てはまらないですが、以前電子書籍で同様の意見を出していました。

阪神大震災の時の話で「折り鶴を要らないとはけしからん、一所懸命に折った子供がかわいそうだ」的な投書を読んだのをきっかけに考えたことです。

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「努力は大切だけど、その努力を最大化することを考える努力もまた、大切」ではないかと思います。

この「努力の最大化を考える」という「頭を動かす」ことを「手を動かさない=さぼっている」とする人が以外と多いんですよね)

「思い」は適切な形に変えてから、相手に伝えるべきです。

適切な形とは、相手の立場を考えて形成されるべきものです。

これはありとあらゆることで当てはまることであり、もちろんビジネスでも当てはまるものなのです。

お客さんが要らない、欲しくない、もう持っている、というものをどんなに一所懸命生産しても、要らないものは要りません。

それを「こんなに一所懸命生産したのに、要らないとはけしからん!」と言って、無理矢理押し付けようとしても、売れないものは売れないですよね。

(もしもそのタイミングで外国からの魅力的な商品が出たら、お客さんはそっちを買うでしょうし)

そう言えば、後でわかったことですが「マーケットイン」「プロダクトアウト」というマーケティング用語って、日本独自のものらしいだそうです。

「あー、そうかー」って、妙に納得しました。

「マーケットイン」は「消費者や顧客の声を集めて分析し、商品開発や生産をする方法」で、「プロダクトアウト」は「企業側の技術や設備等を優先し、商品開発や生産をする方法」です。

で、ここで「マーケットイン」の長所は「売り上げが立ちやすい」ということで、短所は「画期的な商品は生まれにくい」と言われています。

と、同時に「プロダクトアウト」はこの逆で「画期的な商品が生まれやすいという長所はあるが、短期的な売り上げは見込めにくい」と言われています。

……が、本当にそうでしょうか?

プロダクトアウトの例として良く挙げられているのが、スティーブ・ジョブズ氏のiPhoneと、ヘンリー・フォードの自動車ですけれども。

これはどちらも「本当は客側が求めていたもの」ではないでしょうか。

よりわかりやすいのが、後者の自動車でしょう。

この場合、客が求めていたのは「移動手段」でした。

細かく言えば「移動するという目的」を達成するための「手段」です。

この当時は移動手段と言えば馬車だったので、当時のお客さんの声を聞くと「こんな馬車が欲しい、あんな馬車が欲しい」というものになるわけです。

そこで、お客さんよりもさらに「徹底的に客側の立場に立って考えることによって生まれたのが、画期的な自動車だった」のです。

で、長くなりましたが、ここから冒頭のリンク先の下の記事について。

ひろゆき氏が「お金持ちとは年収が高い人ではなくて、資産がある人のことだ」というご指摘をされています。

日本では、労働者として年収が高い人が一番尊敬されるし、お金持ちだともてはやされる傾向がありますけれども。

資産を持つためには労働という手段だけでなく、投資という手段もあります。

どういう手段であれ「生産活動に貢献し、それをその時のお客さんに評価してもらえると、対価としてお金をもらうことができる」わけですから、それらの手段によってお金持ちになる(資産を保有する)ことができるわけです。

つまり目的は「生産活動に貢献すること」であり、働くことそのものが目的ではないのです。

努力を手段のみに向けていると、それが目的からずれていたら報われません。

なので「目的の方を向いた努力」をするべきなんですよね。

日本人には「地に足がついている人が多い」というのは良いことですが、それがエスカレートして「手段を目的化してしまう人も多い」ですから、この点に気を付けなければなりません。

そしてもう一つ言えば、労働で生産活動に貢献する際にも、どういう労働であっても良いわけです(もちろん犯罪など人道に反する行為は論外です)。

先ほどは「鶴を折るのが苦手な子が、募金活動の際に自らのトーク力を駆使して、募金される金額を引き上げている」という例を挙げましたが。

鶴を折るという直接の「物を生産する」ことではなく、営業力によって金額を引き上げるという間接的な「生産活動への貢献」であっても、送られる相手にとって良いことをしているわけですから、それも(生産活動の貢献としては)正解なんですよね。

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