電子書籍『人文学(とちょっとだけ仮想通貨&NFT)で、これからの生き方を学ぶ』の「番外編5、私の場合を知る「ならどうすれば?」」(←いや、要らんか?!)です。
目次はこちらです。
よろしくお願い致します。
ここまでの話で、日本の状況と「ならどうすれば良いのか?」という考察をしてみました。
日本の国としては、私個人的にはどの国よりも「ベーシックインカム」が必要であると考えていますが、残念ながらその政策に至る可能性は今のところありません。
そこで「ならどうすれば良いのか?」を個人で考えて行動する必要がありますけれども、いきなりそのようなことを言われても、どうしたら良いのかわからない人がほとんどだと思います。
そこで一例として、私の場合をお話ししておきたいと思います。
ご参考になりますかどうかはわかりませんが、ちょっとしたことでも何かお役に立てることが含まれていましたら、私にとってこれ以上の幸いなことはありません。
先にまとめさせて頂きますと、私がこれまでの人生で学んだことは次のようなものです。
1,お金とものを考える(お金はものを標準化したもの)
2,投機と投資、消費の中にある自分への投資を意識する
3,自らの性質を知り尽くし、どう利用するか等を考える
4,自らと他人、人以外の環境等を知ることは重要である
5,価値観は人それぞれであるが、まずは知る必要がある
時系列で言えば、この順番で私はこれらの考えにたどり着きました。
まず1番のお金ともの(物とサービス)についてですが、お金の三つの機能の中で最も忘れがちなものが「価値の尺度機能」であり(他の「決済」「保存」は比較的お馴染みの機能)、お金を稼ぐためには最も注目すべき機能でもあります。
というのも、同じ物であっても「その価値がどのくらいか?」というのは人によって異なるからです。
その「人によって異なる」理由ですが、例えば昔話「わらしべ長者」では、主に「時(時間)」を挙げて話を進めています。
その人物が最も必要とするタイミングで持っている物を提供し、喜んだ人がもっと価値のある物をお礼の品として提供する、ということを何度も繰り返すわけです。
また「場所(空間)」というのもありますし、物ではなく人材の場合もあります。
例えば、日本では待遇が良くない美容師さんですが、アメリカに行くとカットやパーマ以前に、シャンプーだけでもかなりの報酬が貰えるそうです。
アメリカは日本ほど勤勉な人が少ない上に、良く言えば大胆ですが悪く言えば雑な人が多いというお国柄なので、日本の美容師さんのように丁寧にしてくれる人は少ないのです。
つまりまとめると「価格は需要と供給によって決まる」という、当たり前と言えば当たり前の話になりますけれども(一人の人物が一人の人物の強い需要がある「時」に居合わせたのか、供給する人が少ないためにたくさんの人の全体的な需要がある「場所」なのか、というお話でした)。
2番の「投機と投資、消費の中にある自分への投資を意識する」は、もうちょっと細かい話になります。
投機と投資の違いは「一時的(短期的)なものか、長期的なものか」であり、かつ投資は「その物や金融商品がお金になるものを生み出す」というものになります。
例えば不動産を買ったらたまたますぐに値上がりしたから売る、というのは投機(短期的な取引で利益を得る行為)ですが、その不動産を所有したまま他人に貸し続けた場合は月々の家賃収入がありますから、投資になります。
不動産や金融商品以外の動産、つまり一般的な「物」の場合でこのような投資は稀ですが、例えば高級腕時計のレンタルサービスをしている「KARITOKE(カリトケ)」というお店では、腕時計を貸すオーナーさん側の募集をしています。
しかし高級中古車のカーシェアリングを行う会社「スカイカーシェア」が破産したという例もあり、不動産と違って金融商品以外の動産は一般的ではないので、注意が必要です。
ここまでは資産的な価値での「投資」でしたが、もう一つ「自分への投資」というものがあります。
前著や前々著では「ラーメンの食べ歩きが趣味の人が、ユーチューバーやブロガーとなってラーメン店の批評をして広告収入を得る」という副業の例を書いていました。
私の場合は「自らの無能を知り、優秀な人の集う会社に投資する」ことであり、もっと言えば「その優秀な会社に投資することによって、世の中のためになるものを生み出す生産活動に貢献し、その報酬として配当や値上がり益を受け取る」というものでした。
自分と向き合う時間を設けて考え、貯めたお金を投資する投資先を考えて、この行動に至ったわけです。
さらに言えば、結果的に私は同年代の女性と比較すると、服や化粧品等にお金を使っていません。
何故かと言いますと、一言で言えば美人ではなかったというのがその理由であり、おしゃれするのはあまり楽しいものではなかったからです。
ある意味、ムダな投資をしなくて済んだとも言えますので、それ故に「やっぱり私は投資の天才かもしれない」と思うようになりました(笑)。
この投資というものでは投資対象の会社をいろいろ調べた上で、実際に投資するかどうかを決めることになりますが、この調べる課程でそれまで知らなかったいろいろなことを知ることができます。
そしてこの「知る」ということを非常に楽しいことだと思っています。
私はこの「知ることが楽しい」という性質を利用して、株や債券などの金融商品に投資をしていますが、これが3番の「自らの性質を知り尽くし、どう利用するか等を考える」話にも繋がります。
そして4番の「自らと他人、人以外の環境等を知ることは重要である」ですが、これは主に欧米の学問の分類から学んだことです。
欧米の学問の分類とは、すなわち「人類がつくったもの」と「神のおつくりになったもの(=自然)」に分かれていますが、後者を逆に言いますと「人類がつくったもの以外」となるわけです。
そして人類は「自分」と「自分以外の他人」の二種類に分けることができます。
この考え方を応用し、何か困ったことがあれば「自分」「他人」「環境(人類以外)」に分けて考えると、より具体的な解決策を見出すことができます(実際にその策を選択するかどうかは別として、策そのものを見出すことが容易になります)。
例えば先ほども挙げた美容師というお仕事は、日本では「肉体的にも精神的にもハードな割に低賃金」と言われています。
これは日本人の人口の割に美容師が多いことに加え、どの美容師も大変高い技術や接客レベルを持っており、供給過剰かつ過当競争の状態に陥っているのが最大の理由です。
この状態を打破する解決策の一つに「環境」を変えるというものがあり、それがお話ししていたアメリカで美容師のお仕事をするという方法です。
5番の「価値観は人それぞれであるが、まずは知る必要がある」というのは、当たり前の話ではありますが、このことにより「何であっても、すぐに常識に当てはめて決めつけるということをしない」ように心がけることが大事です。
以上1番から5番までに加えて、最後に私は「今の自分がとても幸せな立ち位置にいることを理解している」ことを合わせてお伝えしておきましょう。
私には子供がいませんが、たまに「子供が生まれたことで、これまでのどんな幸せよりも大きな幸せを得られた」という女性がいます。
その女性に言わせると、私はその幸せを知らない気の毒な女性なのかもしれません。
しかし私は私の幸せである「自らが知りたいと思ったことは概ね知ることができる」ということが、今現在のインターネットがインフラ化した世の中に生まれたことで叶えられている、ということを知っています。
これまでの歴史上、昔になればなるほどこの幸せを得ることは困難なものであり、中には自らの命と引き換えにこの幸せを得ようとして失敗し、非業の死を遂げた人々もたくさんいます(例えば、遣隋使や遣唐使で遭難した人など)。
そして、そのような人々の犠牲の上に今の私の幸せがある、ということも知っています。
この考えは少々大袈裟かもしれませんが、生きるのが辛くなった時には「自分が恵まれているところや持っているものなど、良いと思われるところを挙げてみる」というのはおすすめです。
そしてその後しばらくして落ち着いたら、自らと自らの置かれている立場などを客観的に見て、先ほどお話しした1番から5番のことを考えてみては如何でしょう?
少しでも、何かのご参考となりましたら幸いです。