京都に、千の眼を持つ幻の桜があるという。
桜の花が咲く期間がわずか2~3日しかないため、そのタイミングを逃すと見ることができない。だから幻。
そして、その桜の花はまるで千の眼のようだという。なので「千眼桜」と呼ばれている。
そんな桜があるなんて。ぜひ見てみたい!
そう思い立って半年以上。ようやく桜の季節がやってきました。
さあ行くぞー。
果たして、満開の桜は見ることができるのでしょうか?
そして、千の眼の桜とはどんな姿なのでしょうか?
ワクワクしながら、千眼桜を見に突撃じゃ!
千眼桜(せんがんざくら)があるのは、京都洛西・大原野神社(おおはらのじんじゃ)。
この地図のように大原野は京都盆地の西の端にあります。
このあたりは知られざる名刹が多い場所なのです。
付近の拡大図を。
大原野神社、正法寺、勝持寺と徒歩で行ける名刹がこのあたりにまとまっています。
前回の記事でこのうちの勝持寺を訪ね、圧巻の西行桜を見ることができました。
このあたりへの交通手段は下の勝持寺の記事をご覧ください。
その勝持寺から10分ほど歩いて、千眼桜のある大原野神社へ向かいました。
大原野神社へ到着し、千眼桜の植えられている場所へ。
おおー、これが幻の千眼桜かー!
んんっ?
千眼桜ぜんぜん咲いていないやん…。
よく見るとわずかに咲きつつあるけれど、後ろの桜は満開なのに千眼桜が咲くのが遅いんだね。
それに緑のフェンスで囲まれていて、風情も何もあったもんじゃない。
がっくり_| ̄|○
やっぱり千眼桜は幻だったんだ。そう簡単に満開の桜を見ることは出来ないんだ(泣き崩れる)。
仕方がない、帰るか…。
と帰ってはきたものの、これは悔しい。なんとか幻を見たい。
これはリベンジしないと。
そして待つこと数日。
今回こそはとリベンジすべく、千眼桜が満開になったらしいとの情報をキャッチし、晴天の日を選んで満を持して再度大原野神社へやってきました!
大原野神社一の鳥居。
名物の千眼桜が満開らしいのに、あまり人がいません。
交通が不便なこともあって、やっぱり大原野は穴場なんでしょう。
石段を登って参道を進みます。二の鳥居。
桜が咲いていてきれいです。
もう少し経つと新緑の季節。これも素敵で、昨年新緑の時期に訪ねて記事にしています。
参道を進むと池が見えてきました。
これは鯉沢池。
この鯉沢池は文徳天皇が奈良の猿沢池を模して造ったと言われています。
この大原野神社は奈良から長岡京へ遷都にあたり、長岡京における奈良の春日大社の代わりになる神社として春日大社から勧請を受けて作られました。
なので、「京春日」とも呼ばれます。
まずは、本殿で手を合わせます。
狛犬ならぬ狛鹿が両脇にいますね。
春日大社といえば鹿ですから、京春日の大原野神社も神鹿なのです。
絵馬も鹿。
鹿づくしです。
さて、参拝したところで千眼桜を見に行きましょう。
やってきました、リベンジの千眼桜。
ほんとに満開なのだろうか??
おおー、千眼桜が見事に満開だー!!
しかも晴天で、これが年に2~3日しかないピークなんだねー。
まさに、幻の瞬間を現実に目にすることができたということですね。
とはいえ、この桜のどこが「千の眼」なんでしょうか?
近寄ってみましょう。
ひとつひとつの花の房が眼のようで、それがたくさんあるので千の眼なのです。
たしかにそう言われてみると、眼がゴロゴロと千もあるように見えてきます。
この花房が千眼桜の特徴なのですね。
花房には可憐な桜の花がたくさん。
基本は白色ですが、ほのかなピンク色をしています。そして早くも葉桜になりつつあります。
もう明日か明後日にはすっかり葉桜になるのでしょう。
さすが、幻の桜です。
この千眼桜、樹齢70年とのこと。
青空に映えて眩しいくらいです。
もうかなり葉桜やん!
やっぱり千眼桜は満開の花が見られる期間がとても短い、幻の桜だったのですね。
念願かなって満足したので、大原野神社を去りましょう。
千眼桜から振り返ると、青空に鯉沢池が鮮やか。
桜が満開でピーク時期の京都大原野。
ここ大原野神社をあとにして、大原野の名刹3ヶ所目へ向かいます。
京都大原野・桜の三寺社めぐりの記事はもう一回続きます。
Camera: LUMIX G8
Lenses: LEICA 15mm F1.7, LUMIX 12-32mm F3.5-5.6, 45-150mm F4-5.6, OLYMPUS 9mm F8
花の寺・勝持寺の圧巻の西行桜
京都盆地を越える借景としだれ桜が素晴らしい、正法寺の庭園
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