いつもは京都の名所をお散歩していますが、今回はお隣の滋賀県を訪ねます。
滋賀は京都の隣だけあって名刹が多いのですが、京都に位置していないというだけで知名度が大きく下がり、人出が少ない所も多い印象です。
だからこそ、静かに訪ねることができて良いのです。
今回は、梅雨の圓満院門跡(えんまんいんもんぜき)を訪ねました。
圓満院門跡はその名の通り門跡寺院、皇室と関係が深い格式が高いお寺です。
門跡寺院は全国で17ヶ寺しかなく貴重と圓満院門跡オフィシャルサイトに書かれています。
そんな格式に加えて、ここのお庭はとても美しいのです。
圓満院門跡は滋賀県の大津にあります。地図で見るように京都から近いですね。
公共の交通手段は、京阪電車石山坂本線の三井寺駅から徒歩5分の駅近です。
と言っても、京阪電車の石山坂本線に乗るのが少し大変。
JR湖西線の大津京駅で乗り換えるのが一番便利かと思います。
JR湖西線は京都駅から出ていますし、一部の新快速電車は大阪方面から湖西線直通です。
この日、僕はマイカーで出かけました。圓満院は駐車場完備で便利。
圓満院門跡に到着。
三井寺の横が圓満院です。
ここは重要文化財の宸殿、大玄関。
でも、この大玄関からは入れません。ここから入るのは天皇陛下の行幸だけとのことです。さすが門跡寺院。
梅雨で、ポツポツと雨が降っています。
しっとりとして静かです。
筧(かけひ)から滴る水で気持ちを静かにして、圓満院を訪ねます。
この水は三井の名水と呼ばれ、天智天皇・天武天皇・持統天皇が産湯をつかったとされる湧き水です。
ってすごい高貴な水やん。さすが門跡寺院。
しかもペットボトルなどに入れて持ち帰り可なんです。太っ腹!
庭の木々に隠れて、先ほどの宸殿。
大玄関からは入れないので横から入らせていただきます。
この宸殿は京都御所から移築されたものとのこと。
宸殿に上がらせていただくと、立派な百合の花。
ぐるっと宸殿を回ってお部屋を拝見し、その後にお庭を拝見します。
宸殿から見る圓満院庭園。
しっとりした新緑が見事です。
そして真っ赤な野点傘(のだてがさ)と毛氈(もうせん)が緑と対比して、お庭の鮮やかさを引き立てます。
この圓満院のお庭は国指定名勝庭園で「三井の名庭」と呼ばれています。
相阿弥によって室町時代に作庭されたとのこと。池泉鑑賞式庭園です。
宸殿の内部。
宸殿には後水尾天皇が座した玉座の間があります(撮影禁止)。さすが門跡寺院。
それにしても、参拝者はほとんど誰も来ません。静かです。
梅雨の濃い緑と、サツキのピンク、池も見えて、野点傘の深い赤。
とても心落ち着く光景です。
宸殿にはこんなものも飾ってありました。
これは投扇興(とうせんきょう)です。
扇を広げて投げて、箱の上に立てられた的(蝶)に当てるゲームです。優雅ですねー。
体験もできるそうです。
しっとりとした三井の名庭を眺めつつ、気持ちを整えてゆきます。
こちらは本堂。入ることはできませんでした。
歴代天皇のお位牌が泰安されています。
さて、気持ちが整ったところで帰りましょう。
参拝した記念に、アマビエの顔出しパネルで記念撮影をとの配慮w。
写真を見返したら奥に「お葬式見学会場」の看板が写りこんでいて、なんだかシュール…。
コロナ禍で梅雨の時期とはいえ、参拝者が少なく静かでゆっくりできた圓満院門跡でした。
やっぱり滋賀にはまだまだ人の少ない穴場的な名所が多いように思います。
これからも滋賀をぼつぼつ開拓して、紹介できればと思っています。
Camera: LUMIX G8
Lens: LEICA 12-60mm F2.8-4
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