観光客でごった返す京都から少し離れると、静かで素敵な場所がたくさんあります。
前回紹介した比叡山はその一つ。
延暦寺浄土院は、今も過酷な修行が行われている芭蕉です。
今回は、その比叡山の麓にある、延暦寺の門前町の滋賀・坂本の旧竹林院を訪ねます。
坂本へはJR湖西線や京阪電車石山坂本線で向かうのが普通ですが、今回は比叡山も訪ねたので、山から下りてきました。
比叡山延暦寺からはケーブカーが出ていますので、これで下りてきました。
山の麓の坂本駅。
ケーブル坂本駅。
登録有形文化財らしいです。由緒ありますね。
ここから、坂本の町を旧竹林院へ歩きましょう。
この石畳の階段は、比叡山延暦寺への表参道。立派ですね。
坂本は比叡山延暦寺の門前町。
昔はここから比叡山へ登ったのです。今も登山者や修行僧は登っています。
少し歩くと、もう旧竹林院へ到着。
旧竹林院は延暦寺の里坊の一つ。
里坊(さとぼう)とは?
里坊は延暦寺の僧侶の隠居所で、今も数多く残されています。
旧竹林院は、こうした里坊のひとつで邸内には主屋の南西に約3,300㎡の庭園が広がり、2棟の茶室と四阿(あずまや)があります。
里坊は、延暦寺の高僧が高齢になって山での修行がしんどくなって引退したあとに、麓の坂本の町で隠居する住まいなのですね。
「旧」竹林院なので今はもうお坊さんは住んでおられず、一般公開されています。
とても立派な玄関です。
中に入らせていただいて、お庭を拝見しましょう。
これは鮮やか!
机に反射した緑が美しいです。
そして、傘の朱色がワンポイントで素敵。
机に反射する庭園は瑠璃光院が有名ですが、ここもなかなか素晴らしいです。
以前は確か机は置いていなかったので、瑠璃光院が有名になって置き始めたのかな?
SNSに投稿してね、との表示もありましたし。
このお庭、降りて見ることもできますので、降りてみましょう。
金魚が涼しげで、とても夏っぽい。いい感じです。
一面に苔が広がる庭園の向こうに主屋が見えます。
夏の緑が鮮やかで美しいです。
一面、みごとに苔むしていますねー。
しっとりとした感じがとても素敵です。
お庭には小川が流れ、滝も作られています。
水があると、視覚的に潤おいます。
めっちゃ涼し気な蹲。
ぴちゃぴちゃと水面が揺れて、音でも涼しさを醸し出しています。
旧竹林院はとても美しい庭園なのですが、京都ではなく隣の滋賀にあるからか、訪ねる人もあまり多くなくゆっくりできます。
カップルがドライブデートなんかにも来ていますね。なかなか良いチョイス!
ということで、琵琶湖を車でデートするときにはここにも寄ってみてください。
なんなら僕とデートで……、いやなんでもないです。
さて、旧竹林院を出ると、真っ直ぐな道が琵琶湖まで続いています。
坂本の町は今も門前町の面影を残す、落ち着く場所です。
暑さの中、夏の雲を見ながらこの道を歩いて、琵琶湖に達する手前にあるJR湖西線比叡山坂本駅に向かい、帰路につきました。
この記事を投稿した9月中旬には早くも懐かしくなった、暑く楽しい夏の一日でした。
Camera: PENTAX K-3II with SIGMA 17-70mm F2.8-4 & PENTAX 50-200mm F4-5.6
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