この記事では、ジャン・ジャック・ルソーが著した“エミール”から、子育てや生活に役立つような言葉を抜粋して紹介していきます。
“子どもは子どもの教育が必要である”と考えたルソーの考えを、1記事に3つずつまとめていきます。
「教師よ、言葉は少な目にするがいい。」
しかし、場所、時、人物を選ぶことを学ぶがいい。
そして、あなたの教訓を全て実例によって与えるのだ。
そうすれば効果は確実だと言っていい。
言葉よりも体験を、やらせるのではなくやってみせる姿勢の大切さを伝えています。
学ぶ習慣がない先生が「毎日勉強しろ」なんて言っても説得力はないです。
逆にそれで動く生徒がいたら、まるで命令されるロボットのような教育が染み付いていることにもなります。
「人の心は、自分の掟のほかに掟をみとめない。」
人の心はつなぎとめようとすれば離れていき、自由にさせておけばつなぎとめられる。
幼い頃に強制的にやらされたものが、成長してから見向きもしなくなる例は多くあります。
逆に、失敗もチャレンジも自由にできたただの遊びが、大人になって強みになることも…。
教育にかかわらず、人間関係でも当てはまることですね。
「彼を従順にするには完全な自由を与えるがいい。」
彼を大人としてとりあつかえる時期がくるまでは、あなた方に対する彼の義務というようなことを決して問題にしてはいけない。
ただ、自分自身に対する彼の義務を問題にすべきだ。
彼を従順にするためには、完全な自由を与えるがいい。
物事の分別がつくまでは、自分たちのルールを押し付けない方が良いということですね。
それよりも、自分が彼に何をするべきなのかを考えることが大切だと言っています。
以上エミールより抜粋した言葉たちでした。
子どもに対する“完全な自由”というのは、義務教育がある現在の教育では少しむずかしいですね。
しかし、物事を選択させる自由なら与えることができます。
将来どんな生き方したいのか、何かを成し遂げるために必要なことは何なのか、今のきみは何がしたいのか…。
言葉で伝えるのは大変ですが、行動で示すことはできそうですね。
大人が遊ぶことも学ぶことも楽しみ、失敗も含めて前向きに進む姿は、子どもにとっては何よりの教訓になることと思います。