ALICOちゃん、海外大学院へ行く (6)終わりなき旅路

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無計画に海外大学院受験を決意してしまったALICO。バックグラウンド評価で加点をもらえるのではないか?との言葉に励まされ、半年でTOEFL倍増計画を死に物狂いで進める。(前回




◆最後の手段

疲れた疲れたっていうの、他人も疲れさせるみたいであまり好きじゃないんだ。

だけど、疲れたな。。。

耐性のない受験勉強を続けたからだろうか。アメリカに来たら太るって言われたのに、体重は順調に減少。華やかなニューヨーク生活ですって?途中、お料理会にて魔女に絡まれたくらいかしら。


ねぇ、言語って何ですかーー。

パニックを通り越し禅問答状態の私を、クラスメイトが励ましてくれる。「まだ半年ちょっとじゃない」「僕なんてもう1年以上トライしているよ」ニコリ。

いやいや、、、

あいにく私は大金持ちじゃないんだ。


そんな私にみんなが言う。

「教授に会いに行きなよ」

「クラス訪問しなよ」


何それ意味あんの?

きょとんとする私にみんなが熱弁する。「大学院は教授の力が絶大だよ、何でもやったもん勝ちだよ!」


そうなのか。

わかった。何でもやりましょう(達観)


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◆教授のオーラ

いわれるがままに訪問アポイントを取り、大学にやってきたALICO。まずは大学アドミニストレーションへ。

「今日はゲストスピーカーが来ているから、ゲストのお話と教授の講義と半々よ。頑張ってね!」

優しいスタッフに励まされ、クラスに向かう。アドミニストレーションってどこの大学も優しい人ばかり。


あぁそれより緊張してきた、、、

緊張して吐きそうな思いのままクラスの扉を開けるALICO。


扉の向こうに立っていたのは、

ど派手な女性だった。


ピンヒール

オレンジの髪大爆発

漢字が書かれたサイケなワンピ


われらが教授だな?

ウェブサイトの写真より派手やんけ。。。


見た目で完全に圧倒されたけど、ここでひるんじゃダメだ。意を決し、一番前の席に座る。だって、今の私が売れるのは積極性くらいなんだもの。


凄まじく空間をとる髪をなびかせ、教授がゲストスピーカーを紹介。

講義が始まった。


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◆最後に訪れる幸運

ゲストスピーカーが自己紹介をし、用意したスライドを画面に映す。さすが、その道の専門家が呼ばれている。しかも私の好きな分野だ。


、、、と、、、

あ、あれ?


このトピック、
私の専門ど真ん中では?


ほぼ全ての専門用語、知ってる、、、

背景も政策動向もキーイシューも、、、


これは、、、


運命の神様が、微笑んでいる!

勝利の方程式が、見える!!!


どうしよう、興奮してきた、、、慌てて質問文作成に集中する。だってアドリブで質問できる英語力がまだないもん。今のうちに、いっぱい質問を考えなきゃ!!


そうこうするうちにゲストスピーカーのプレゼンが終わる。そしてお決まりのタイミングがやって来る。

「何か質問は?」


「はいはいはいはーい!!!」


我の強いアメリカ人もドン引きの勢いで手を挙げる私、ALICO。

大体だ、私はこの分野で金をもらってたんだ。金払って講義聞きに来ている奴らに負けるわけがない!

これから「金払って講義聞きに来ている奴ら」になろうとしていることなど忘れ、謎の自信で質問を繰り広げる。英語下手すぎて何度も聞き返されたけど気にしちゃいられない。ちなみに回答も聞き取れないけど「I see」「Thank you」言っておけば大丈夫だ、プロっぽく頷こう、自信満々に振舞う術はコンサル時代に身に着けた、きっと、きっと大丈夫、、、!!!


授業は3時間続いた。

授業終了、完全に燃え尽きてぼんやりとクラスを出るALICOに教授が声をかける。



「ALICO、来期ここで会いましょう」


え、、、

とまどうALICOに教授がほほ笑む。



数か月後、ALICOのもとに合格通知が届いた。

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(何この急展開?)


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◆上げて落とす

結局TOEFL受けなおす間もなく、合格してしまった。まいっか!だって、合格したんだもーーーん!


もう英語の勉強しなくていいぃ!!!

うぇーーーーい!



など、

入学通知に浮かれたのは束の間だった。


「こいつは完全ポテンシャル合格枠」と見なされたALICOは入学前、そして入学後も大量の英語補講(必修・自腹)に追われることになる。

「いつになったら私、大学院の授業受けれるんだろうか、、、」

合格できても英語学習に終わりなどない、いやむしろこれがスタートラインだったのか、、、


現実に打ちのめされるALICO、

卒業に向けた長い旅路が

始まったのであった。


(完)




というわけでALICOシリーズ完結です!ぱちぱちぱちー!

本シリーズはあくまでフィクションです。このシリーズを参考にして大学院受験に失敗しようが私は一切の責任を負いかねます。



<今日の学び>

◆教授との相性は大切

大学院では教授との相性がかなり大事。相性の合わない教授のもとに入っても、自分がつらいだけです。また、教授にとっても、自分の研究の役に立つか、将来寄付してくれるか、クラスに貢献してくれる生徒なのか、が重要なのです。さらに、少人数、ディスカッション形式が多い大学院の授業で、やる気のない生徒が増えてしまうと質が下がってしまいます。質が下がると他の生徒からの評価も下がる。評価次第ではクビになりかねない。だから、テストスコアも大事だけど「どんな生徒なのか?」は教授がとても気にする点なのです。


◆基本は加点評価

よって、授業における積極性は高く評価されます。また、受験にあたりアピールできることがあるなら何でもやったほうがいい。大学にもよりますが、基本は加点評価。書いていないことをやったから減点されるなんてことはまずありません。


◆英語はやっておこう、、、

今回のシリーズでは偶然が重なりALICOちゃんは合格してしまいました。しかし、こんな受かり方をするとその後が地獄です。英語補講が容赦なく入るため、なかなか大学院の授業に時間がさけません。いやそもそも英語力がないまま授業を受けると金をどぶに捨てることになる


言語習得に、終わりはありません。



「正直言うと、何で受かったのか今でも不思議に思ってる」 by ALICO



MALIS

公開日:2019/03/04
獲得ALIS:93.53
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  • @MariSaita
エネルギー政策専門のコンサルタントです。ニューヨークにいることが多いのでこちらの情報発信が多めになる予定。Twitter: @mari_saita
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