
1月14日(木)
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地球は美しいなあ。。。
さて「鬼滅の刃」にどっぷりはまっているのは
小中学校にとどまらず
我が母まで及んでおります。
そんな、
老若男女に絶賛される「鬼滅の刃」です。
このヒットはなぜなのか、
色んな視点がありますが、
こちらの精神科医の先生が書かれたものがとても面白かったので
シェアします。
タイトルにも引用しましたが
その通り、かなりゴツイ言葉の使いまわしと言いますか、
だからこそ読み応えのあるものになっていました。
文字ベースの情報を理解するのは少し得意でない私なので
読む(理解する)のに少し時間を要しましたが
是非読んでみて下さい(^○^)
で、何が面白かったのか、
というところなんですが。
それぞれの登場人物の捉え方が
とても秀逸でした。
というのも、
さすが精神科医の先生。
この物語の登場人物と、
実体験に基づく考察がとても深いんです。
傷が幾度も回復するような「鬼」は存在しないけれど、
その鬼の存在は、現実世界に言えば、
「トラウマや壮絶な過去をもち、犯罪加害者となった人間」の存在。
鬼殺隊に斬られて死にゆく鬼は、
涙を流してその瞬間、人間の頃を走馬灯のように思い出し泣きながら死んでいきます。
つまり、鬼も以前は被害者・犠牲者であったということ。
暴力の被害者は、時として加害者(=鬼)になることがある。
対人援助の仕事に関わったものならば覚えがあるだろう。
決して多くはないが、虐待やDVの被害者の中には、
支援のために差し伸べた手を、
肘から食いちぎりにくるものがいる。
虐待や暴力によるトラウマは、
まれに恐るべき加害者を作り出すことがあるのだ。
この言い方が誤解を招くというのなら、逆の言い方をしてみよう。
極悪非道に見える犯罪加害者の多くは、
しばしば過酷な生育環境、
あるいは凄惨な暴力被害の犠牲者である、ということ。
ということは、
物語の中で対立し合う
「鬼」と対立し合う「柱」が、まさに紙一重なんです。
だって、被害者・犠牲者であったという過去を持つという点においては、
柱もまた、そうだから。
「鬼滅」とは、「正義の被害者(柱)」が「闇落ちした被害者(鬼)」と戦う物語
と表現されています。合点!!!!
鬼滅の刃は、柱サイコパスと鬼サイコパスとの戦いなんだと・・・・。
「正義」はしばしばトラウマ的な出自を持つがゆえに、
しばしば暴走し、狂気をはらむ。
「柱」の剣士たちは、そうした覚悟を固めすぎた結果、
みんなサイコパスになってしまった、
かに見える(無惨いわく「鬼狩りは異常者の集団」)。
炭治郎と禰豆子の処遇を決める柱合会議の場面を見ればそれがわかる。
柱メンバー全員、目が逝っている。
(この言葉の選び方が潔くてとても面白い)
(確かにこのシーン、煉獄さんも笑いながら、炭治郎を「殺せ!」と言っている。狂気の沙汰。)
鬼滅の刃に込められた大きな問いにも言及されています。
これは昨今の殺人事件を彷彿とさせるものばかりです。
「鬼滅」が提示するもう一つの問題、
それは過酷な背景事情を抱え、
自身も暴力の被害者である大量殺人者、
すなわち「鬼」をどう処遇すべきかという難問である。
これは心神喪失者の罪は免責するという
刑法39条の存在意義にも通ずる、すぐれて現代的な問いでもある。
では、正義の被害者になるのか、闇落ちした被害者になるのか・・・・
その差はいったい何なのか、
そこに、「教育」の意義を見出さずにはいられない私です。
※この記事にも書きました
これを言い始めると話が変わってしまうので置いておいて、
興味深い点は数えきれないのですがやはり、
主人公「炭治郎」についての考察です。
少年漫画王道キャラに見える炭治郎を、
優しく正義感に溢れる(と捉えられがちの)炭治郎を、
バッサリと表現しています。
炭治郎には「想像界」が欠けている。
だから「優しさ」はあるが「共感力」には乏しい。
彼が頑固なのは、正しいことへのこだわりではなく、
「正しいこと」以外の可能性が想像できないからだ。
炭治郎の正義は、理性の産物などではない。
だから彼は自身の正義については微塵の躊躇もない。
炭治郎をどうとらえるかで「鬼滅」の意義はがらりと変貌する。
あくまで少年漫画の王道キャラととらえれば、
笑って泣ける王道バトル漫画ともなるだろう。
しかし「優しさという生得的狂気」に憑かれた少年、
と理解するなら、
「鬼滅」は「トラウマ的な責任と倫理」の問題を生成し続ける異様な物語、に変貌するだろう。
まさに炭治郎こそが、
この物語の大枠を左右する主人公なんですね。
「鬼」「柱」「炭治郎」という登場人物を通して
極めて現代的な難問を問われているから、
こんなにも「鬼滅の刃」がヒットしているのでしょうか。
それにしても、
作者がまだ30代の女性というところに、
序盤で驚きました。
完全に男性の方だとばかり思っていました。
いやいや、
ゴリゴリマッチョな文章すごく面白かったです。
皆さんも是非読んでみて下さい。(^○^)










