青空文庫にて「母子像」を読む。昭和28年、吉田健一の訳によって「ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン」紙主催の国際短編小説コンクールで一等当選したという逸品。
品行方正を絵に描いたような優等生の少年が起こした奇妙な事件の数々。その裏に隠された少年の真意とは?
突出した出来ではないと思うものの、十蘭らしい簡素で的確な情景・心理描写が、うまいこと英訳で表現されたのだろう。で、今見たら長編と短編が新たに登録されてた。さては命日に合わせたな。