まず表題が読めない(ラマのゆくえ)。
短編だから前読んだ「闘牛」みたいな探偵ものかな? と予想。
多分初出時頃(大正12年)の西蔵(チベット)が舞台。
「闘牛」にも通じる異国情緒の味わい。
密室から消えた当代ダライ・ラマの行方を追う英国人探偵の話。
前半はありがちな安楽椅子探偵ものっぽいが、不意に真相めいたことを仄めかして宮中を離れてからの急展開が楽しい。
あと本筋とは関係ないけど、気になる記述が一点。
"多くの若い詩人達が変態性欲者であるように、"←ホントかよこれ……。