(前回のあらすじ:
口説くまではよかったものの、ホテルに入ってからの振る舞いをミスり、大敗北を喫した)
・周りの様子
僕が大敗北を喫した頃、講習生仲間の一人が結果を出し始めた。
さすがに30分という短い時間ではなかったが、女の子をカフェで口説きそのままホテルにいく、ということを1回、2回とこなしはじめていた。
もちろん彼と僕ではもともとの経験に差があるのだが、それでも同じ時期に入ったこともあり、非常に悔しかった。
早く結果を出したい、そう思っていた。
・決意
そして結果を出したいというのは講師側も同じだった。
だからこそ彼は僕に厳しい現実を突きつけてきた。
「君は経験が少なすぎるし、女性はそれをすぐに見抜く」と。
「だからこそ君はいま女性を選り好みしている場合ではないのだ」と。
「ブスでもおばさんでもいいから、とにかく抱くんだ」と。
このアドバイスに関して抵抗がある人もいるかもしれない。
僕も間違いなくそうだった。
プライドが高かったからなるべく可愛い子を抱きたかった。
おばさんじゃなくて、若い子を抱きたかった。
けど、ここはぐっとこらえた。
現実を見ようと頑張った。
若くて可愛くて、色んな男から引っ張りだこな女の子が、20代後半で2回しかSEXしたことがない男に抱かれるかと。
どうみてもモテてませんみたいな男に抱かれるかと。
抱かれない。
現実は甘くない。
だから、僕は次にめちゃめちゃおばさんと会うことにした。
それが吉と出るのか凶とでるのか、行ってみなくては飛び込んでみなくてはわからなかった。
・性交
やってきた女性は間違いなくおばさんだった。そして可愛くも無かった。
この女性を抱くべきか否か、会ってからトークをしている間も迷い抜いていた。
しかし講師が教えてくれたルーティンは不思議なもので、終盤には自然とそういう雰囲気が漂いはじめていた。
カフェを出て、駅に向かって二人で歩いていく。
途中にはホテルがある。
僕は意を決して誘ってみた。
そしてホテルに入った。
ホテルに入ってからの流れはぎこちないものであった。
自分ののSEX自体もそうとう下手くそだった。
(今までは下手だということすらわからなかった)
けれどなんとかことを終え、僕は講習に入ってから初めてノンアルコールで女性を口説きSEXをした。
・Good loop
色々思うところはあったが、僕はこの経験をとおして、全体の流れというものを頭ではなく体で理解し始めた。
ラブホテルに入ってからどういう風に振る舞うべきなのか、それは論理ではなく感覚で覚えていくしかなかった。
おばさんではあったが、僕がシラフで口説いて抱ける女性もいることが確信できた。
だからだろうか、不思議なことにそれから勝率が上がった。
女の子と話すこと、ホテルに誘うことにも余裕が出てきた。
余裕がでるほど抱ける女性はより若く可愛くなっていった。
どうやら僕にとっておばさんを抱くことは吉と出たようだった。
調子と自信がついてきた。
そしてそんな中、講師から僕たち講習生にもう一つのプロジェクトが課されることになった。
虎ノ門ヒルズ、そこが次の舞台だった。