13分間の心肺停止で臨死体験をするよりも以前
死を見つめるワークショップに出たことがあった。
そのとき、どのような末期を迎えることになるかイメージするワークをした。
新しいパートナーと一緒なのか、
前の妻との間の二人の子どもと一緒なのか、
すべてが一堂に会することは可能なのか。
すごく重い課題を突きつけられた気がした。
しかし!
臨死体験をしてから僕は、末期について、何も気にならなくなった。
孤独死も全然怖くない。
ただ痛いとかイヤだなあと思うけど、それは物理的痛みの話。
心理的にはどんな死に方でも何の問題も感じない。
逆に言うと
生まれてから死ぬまで
すべての瞬間は末期の瞬間だと悟ったのだ。
一度でも会った人とは会った。
一度でも心開いて話した人とは話した。
一度でもセックスした人はセックスした。
一度でもほほえみ合った人とはほほえみ合った。
それは、末期の瞬間にそうしたのと同じことなのだ。
この感覚、伝わるかなあ?
末期の瞬間だけが特別なのではない。
生まれてから死ぬまですべての瞬間が
宇宙で一度きりの末期の瞬間なので
実際に死ぬときに
どんな状況であれ
それはなんでも同じことなのだ。
この感覚、ふつうはわからないかなあ?
僕は臨死体験以後、こう感じるようになって、完全に解放された。